事業所抵触日の通知|知っておきたいリーガル知識

2021.02.08

事業所抵触日の通知|知っておきたいリーガル知識

新たな派遣契約を締結する際、派遣先企業は派遣元に対して、あらかじめ「事業所抵触日」の通知をおこなう必要があります。これは新たに派遣契約を締結する際、事業所単位の派遣受入可能期間を超えないようにするための措置で、コンプライアンスの観点からも重要なポイントとなります。今回は、この事業所抵触日通知の時期や方法、内容などについて、わかりやすくまとめました。

事業所抵触日の通知方法

労働者派遣法(以下、派遣法)により、同一事業所が派遣労働者を受け入れられる期間には原則3年という制限があり、この派遣受入期間の制限に抵触する最初の日を「抵触日」といいます。
各事業所における派遣労働者の受け入れ状況は派遣先企業の管理下にあるため、事業所の抵触日については、派遣先企業から派遣元に通知する必要があります。

事業所抵触日の通知時期・方法・内容は以下のとおりです。

時期 新たな派遣契約を締結するに際して、あらかじめ、派遣先企業は派遣元に対して、事業所抵触日の通知をおこなう必要があります。
※派遣元は事業所抵触日通知がなければ派遣契約の締結をおこなうことができません。
方法 次のいずれかの方法により実施する必要があります。
◇書面の交付
◇書面のデータを電子メールに添付して送信
◇電子メールに記載して送信
内容 次の内容を記載することが必要です。
◇事業所名
◇事業所所在地
◇事業所抵触日

前述のとおり同一事業所の派遣受入可能期間は原則として3年となっていますが、受入期間終了の1ヶ月前までに、事業所ごとの過半数労働組合などに意見聴取(※)をしたうえであれば、さらに最長3年まで派遣受入期間を延長することができます。

意見聴取の手続きを経て派遣受入期間を延長する場合、派遣先企業は派遣元に対して、新たな事業所抵触日を書面や電子メールなどで通知する必要があります。
なお、事業所抵触日を通知する書面に、とくに決められたフォーマットはありません。事業所名とその所在地、事業所抵触日(意見聴取後に期間を延長した場合は延長後の抵触日)が記載してあれば、書式は自由です。

抵触日通知例文

事業所抵触日の通知書例

※意見聴取手続き|知っておきたいリーガル知識
https://www.r-staffing.co.jp/cl/archives/2272

「事業所抵触日の通知」でよくある質問

Q.2020年4月1日から派遣労働者を受け入れた場合の事業所抵触日は、3年後の2023年3月31日ですか?

A.いいえ、事業所抵触日は2023年4月1日です。抵触日は派遣の受入期間の制限に抵触する日ですので、抵触するのは、3年後の翌日となります。派遣の受け入れを開始した起算日から、抵触日の前日までは派遣労働者を受け入れることが可能です。

事業所抵触日の考え方

事業所抵触日の考え方

Q.確か半年くらい前から派遣を受け入れていたのですが、とりあえず1ヶ月間契約して、後で事業所抵触日を通知することは可能ですか?

A.契約後に事業所抵触日を通知することはできません。派遣先は派遣契約締結前に、派遣元に対して事業所抵触日を通知する必要があります。また派遣元も、派遣先から事業所抵触日の通知を受けなければ派遣契約を締結することができないことになっています。

Q.個人単位の抵触日を派遣元に対して通知する必要はありますか?

A.通知する必要はありません。派遣先から派遣元に対して通知する抵触日は、事業所抵触日のみです。

まとめ

派遣法によって、派遣受入可能期間には「事業所単位で原則3年」という期間制限が設けられているため、各部署が独自で管理をおこなうと事業所抵触日を超えて派遣労働者を受け入れてしまうおそれがあります。事業所内で連動して管理をし、期間制限を超えることがないよう注意しましょう。

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