派遣スタッフの高い継続率を維持する秘訣|株式会社CyberZ

派遣スタッフの高い継続率を維持する秘訣|株式会社CyberZ

なるべく長く働いてほしいと希望していても、再契約が希望されないなど派遣スタッフの定着に悩まれる方も多いのではないでしょうか。派遣スタッフの初回再契約率が100%という株式会社CyberZ(サイバーゼット 以下CyberZ)では、多くの方が3年満了まで就業し、直接雇用につながるケースもあるといいます。その背景には、スピードを重視する社風と評価を見える化する仕組みがありました。 今回は、CyberZの人事マネージャーの山本さんと派遣社員担当の林さんに、派遣スタッフが就業するまでのプロセスや意識されている点、就業後のフォロー、評価の見える化の仕方などについて伺いました。

派遣は人事から一括依頼。現場の依頼から2週間以内に決定



左:人事マネージャーの山本さん 右:派遣社員担当の林さん

CyberZでは、現在約320人の従業員が働いています。そのうち、派遣スタッフは約60名(2021年5月現在)。営業アシスタントとして就業している人が多いそうです。営業スタッフ5~10名に対し、1名の営業アシスタントがつき、資料作成や広告効果のレポート、面談などのスケジュール調整などの業務を担当しています。派遣スタッフを活用する理由や期待されていること、派遣スタッフの依頼フローなどについてご紹介します。

変化を楽しめる即戦力として派遣スタッフを活用

――派遣スタッフを活用している理由を教えてください。
即戦力となる人材をスピーディーに確保できる点が一番大きいですね。当社は常に新しい事業やプロジェクトが立ち上がっている状態で、現場から派遣の希望もその都度あがってきます。そのため、人材確保もスピード感を持って行う必要があると考えています。

――派遣スタッフに期待されていることを教えてください。
スキルも大切ですが、組織や文化へのマッチングや成長意欲を期待しています。変化が激しくスピード感が速い業界のため、迅速で柔軟な対応が求められます。変化やスピード感を楽しめる方であれば、わくわくしながら働ける職場だと思います。また、長期間就業いただける方だと嬉しいですね。

――派遣スタッフの依頼フローはどのようなものなのでしょうか?
現場からの要望をヒアリングし、人事から派遣会社に依頼します。各現場に任せないのは、業務に集中してほしいためと、人員計画において本当に必要なポジションなのかを都度見極めるためです。職場見学の希望があった場合は、現場の担当者が業務内容や会社のカルチャー、チームの雰囲気などをしっかり説明して、現場の雰囲気が伝わるようにしています。

――依頼の際にはどのような点に気をつけていますか?
派遣会社の担当者には、求めるスキルに加えて求めるお人柄もお伝えしています。リクルートスタッフィングの担当の方には弊社のカルチャーや求める人材像を理解していただいているので、大変助かります。

ゴールから逆算。高い達成意欲で他社と差別化

派遣スタッフ依頼の際に、スピーディーな対応をされているCyberZ。人事戦略だけでなく会社全体のカルチャーとして、スピード感を大切にされているそうです。具体的な目標を立てて、ゴールから逆算し取り組むことで、スムーズに目標達成ができるのだといいます。

――スピーディーさを重要視するのは、会社全体のカルチャーなのでしょうか?
はい、採用だけではなく全社においてスピードを重視しています。ゴールを意識し、逆算することで、おのずと業務にスピード感を持って取り組むことになります。弊社の行動規範「Code of Conduct」の中にも「どこよりも速く、どこよりも丁寧に」という言葉があり、スピードを大切な付加価値だと考え、自身の最速レコードを常に超えることを意識しているだけでなく、顧客やユーザーにとっても有益な情報をどこよりも速く、丁寧に提供するように努めている文化があり、会社のメンバー全員が自然と意識しているポイントだと思います。

――派遣スタッフの確定について、人事のゴールを教えてください。
必要な人数をいつまでに確定するのかというKPIがあります。営業アシスタントであれば現場のニーズが出てから約2週間、デザイナーなどの専門職であれば約1ヶ月以内での派遣契約の締結を目指しています。
事業の状況や派遣スタッフの個人事情などもあるため、継続率の目標は立てていないのですが、組織にマッチする方を採用することを意識しているので、結果的に長期にわたり就業いただけるケースが多数ですね。

初回再契約率100%、高い継続率を維持する秘訣

CyberZにおける派遣スタッフの初回再契約率は、100%。高い継続率の要因には、問題解決のスピードの早さや「ありがとう」を伝える文化、評価の見える化などがあげられます。具体的な事例や取り組みについて伺いました。

人事から現場へ。スピーディーに問題解決にあたる

――派遣スタッフから相談を受けることはありますか?
はい、直接相談を受けることもありますが、派遣会社を通して相談をいただくこともあります。たとえば最近では、派遣スタッフ同士の引継ぎに関する相談がありました。派遣会社の担当者からまずは人事部に連絡をいただき、人事部から現場の担当者に課題を共有し、いつまでに、どのように解決するかという点まで求めます。

――現場に共有される際に、どのような点に気をつけられていますか?
まずはスピードです。派遣会社から連絡をいただいてから、その日のうちに現場の担当者に伝えるようにしています。現場の担当者も、状況を知った後、すぐに改善に着手していますね。また、人事から現場に伝える際には、内容を整理し、事象ベースで何が起きているのかをダイレクトに伝えることを意識しています。問題を先延ばしにせず、迅速に対応することにより、派遣スタッフの働きやすさが向上し、高い継続率につながっているのではないかと思います。

オープンな場で「ありがとう」を言葉で伝える



CyberZオフィス

――スピーディーな対応のほかに、派遣スタッフに長く就業してもらうために工夫されていることはありますか?
はい。感謝を言葉で伝えるようにしている社員は多いなと感じます。弊社には創業時から「ありがとう」を伝えるカルチャーがありました。たとえば、映画のエンドロールのように、プロジェクトの終了時には関係者全員の名前を記載するなどです。これも、「Code of Conduct」の中にある「1つのチームとして戦う意識を持つ」「隣に座っている仲間の成長に責任を負う」というような言葉にもあるように、チームワークを常に重要視している文化があるからかなと思います。

最近では、リモートワークが増えて直接お礼を伝える機会が減ってしまったこともあり、サンクスカードというものを導入しました。たとえば、営業アシスタントの派遣スタッフの方宛に営業スタッフから「案件が決まりました!アシスタントの○○さんありがとう」といったメッセージを送る仕組みです。派遣スタッフの方から送ることもできます。オンライン上でメンバー全員が見られるようになっており、リモートワーク時のコミュニケーション活性化に役立っていますね。

――雇用形態の違いに限らず評価をし合っていらっしゃるのですね。
はい。弊社にはもともと雇用形態をそこまで大きく意識しない風土があります。たとえば、組織図をみても誰がどの雇用形態なのかはわからないですし、チームで表彰を受ける際は、派遣スタッフやアルバイトなど、雇用形態関わらず受賞される方もいらっしゃいます。意欲的に業務に取り組まれる方を、しっかり見える形で評価する文化が根付いていますね。先に述べた、チームとしての感謝や評価し合うことが結果的にモチベーションアップにつながればと考えております。

――ほかにも派遣スタッフの評価で気を付けていらっしゃることはありますか?
派遣スタッフの評価については、適宜派遣会社の方にお伝えするようにしています。たとえば、入社当初はスキル面では課題があった派遣スタッフがその後スキルアップし、大きく貢献されてきた際には我々から「スタッフさんの時給を上げてもよいと思う」とお伝えし、派遣会社と相談することもあります。スキルや意欲などを正当に把握し、評価させていただくために、「あの人すごく頑張ってくれているよ」など現場からの声を常に聞くことを心がけています。

――直接雇用への切り替え実績についてお聞かせください。
雇用形態の違いは意識していないものの、派遣スタッフに依頼する業務範囲は限られてしまいます。そのため、派遣スタッフ本人が「もっと幅広い仕事にチャレンジしたい」という場合や、弊社側が「より幅広い範囲で活躍して欲しい」といったように、お互いの希望が合えば、直接雇用への切り替えも検討することがあります。とはいえ、時間や担当したい仕事の範囲など派遣スタッフの方の希望があることも多いので、必ずしも直接雇用を優先しているわけではないですね。


CyberZオフィス内カフェ

まとめ

派遣スタッフに長く就業してもらうためには、働きやすい環境を整える必要があります。今回お話を伺ったCyberZが派遣スタッフの高い継続率を維持されている背景には、スピードを重視する文化、また派遣依頼の際にもそのカルチャーへのフィットを大切にする姿勢がありました。

リクルートスタッフィングでは、派遣スタッフの安定した就業に関してご提案をさせていただいております。「即戦力の人材を早めに確保したい」「長期間就業してくれる派遣スタッフを探している」、といったご希望がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

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