1. トップ
  2. らしく働く
  3. 「認められたい自分」と折り合いをつけたとき、目の前の世界がぱっと開けた

「認められたい自分」と折り合いをつけたとき、目の前の世界がぱっと開けた

人生設計を考えるとき、ゴールを何歳とするか。「僕は120歳にしています」とさらっと言うのは、上野鉄平さん(25)だ。「僕が120歳ってことは22世紀。ドラえもんにも会えるかもしれませんね」とおどけるが、決してふざけているわけではない。残りの95年間、いかに悔いなく、自分らしい人生を創造していくかを、いつも上野さんは真剣に考えている。

出遅れた就活も、楽観視していたが……

学生時代から、自分の将来について、一般的なサラリーマンで一生を終えるというイメージは描いていなかった上野さん。必要な場所でキャリアを積みながら、最終的にはコンサルティング業などで独立したいと考えていたという。

「4歳からずっとテニスをやっているので、その影響もあるかもしれません。個人プレーが好きなんです」

少しでも実学に近い学びをと、学内でもスパルタで有名だったマーケティングのゼミを選び、大学3年のときには英語力やグローバルな思考法を身に着けるためにアメリカに留学。帰国したのは4年生の5月で同級生は就活真っただ中だったが、あまり焦りは感じなかったという。

「ゼミでも結構鍛えられたし留学もしたし、何とかなるだろうという自信みたいなものがあったんです」

ところが、現実は甘くなかった。

「今考えれば、当時は自己分析も業界研究もまったく不十分でした。マーケティングの中身もよく理解しないまま、やみくもにマーケティングをやりたいと訴えるばかりでしたからね。不採用が続いて、さすがに落ち込みました」と苦笑する。

人の目が気になって、相談もままならず

苦労の末、ベンチャーの広告会社に就職した上野さんは、SNS管理や口コミ分析のツールなどの営業を担当。そこで直面したのは、仕事の世界の現実だった。

「大学のゼミは与えられた課題のなかで解決法を探っていればよかったのですが、実際の仕事では、課題自体を見つけるところから求められる。教えてもらうのを待っていてもダメなんだなと。もっとも、それがわかるまで1年くらいかかったんですけどね」

よく通るハキハキした声で、問いかけにも落ち着いて答える上野さん。その屈託ない笑顔からは想像しがたいが、以前はコミュニケーションの取り方に悩んでいたそうだ。わからないことがあっても、ストレートに聞けない。相手の気分を損ねないようにとあれこれ考えているうちにタイミングを逸してしまい、相談しそびれてしまったことも。

「もともと承認欲求がとても強いんです。人からどう見られているかばかりが気になってしまって極度に緊張するし、自分の気持ちも弱みも開示できないタイプでした。仕事を一人で抱え込み、深夜まで残業する日も多かったですね」

自分に向いていたベクトルを、他者に向けてみた

そんな上野さんを変えたのは、ある気づきだった。

「いろいろな自己啓発本を読み漁っているうちに、ふと、意識のベクトルが自分に向いているから相手の反応が気になるし、緊張もするんじゃないかと思いついたのです。ならば、自分じゃなくて、クリアすべき課題や目の前にいる人だけに意識を集中して行動してみたらどうだろうと試してみた。そうしたら、実際、緊張しなくなったんですよ」

認めてもらおうと必死でもがいているうちは見えなかったもの――いま、自分は何をすべきか、相手にどう関わっていけばいいのか――が、ベクトルの向きを転換したことで、不思議にはっきり見えてきたという。

「思い切って自分にこだわることをやめてみたら、心がぱっと開いた感じがした。すごく楽になりましたね」

坂本龍馬のように、意志をもって悔いなく生きたい

今年の8月からは、サイバーエージェントグループの株式会社ドットマネーで、派遣スタッフとしてポイント交換サービスの新規顧客開拓業務に携わっている上野さん。

「サイバーエージェントグループの会社には自由な風土というイメージをもっていました。本当にその通りで、新しいアイディアにあふれていてとても刺激的です」と瞳を輝かせる。

ゆくゆくは独立したいという気持ちは変わっていない。そのために今必要だと思うのは、ある程度の経済的な余裕と、勉強の時間、そして成長できる環境。そうした条件を満たすのが派遣スタッフという働き方だった、と上野さんは話す。

週5日、仕事に集中する一方、休日はプログラミングの学校に通ったり、業種を超えた交流の場に参加したり。将来を見据えてのスキルアップやネットワークづくりに余念がない。

「尊敬できるメンターが、20代のうちに目に見えないところに投資をしておけば、人生豊かになるよって教えてくれたんです」

あこがれるのは、信念を持ちながらも、周囲を巻き込んで柔軟に行動し、事を成し遂げていった幕末の志士・坂本龍馬だ。

「僕ももうちょっとふりきらないと、かな。人生一度きりだから、悔いのないように生きたいですね」

お気に入りのケアアイテムで清潔感をキープ

営業という仕事柄、清潔感には人一倍気をつかう。口臭スプレーは、口がすっきりするし、ミントフレーバーなので、ピリッとして眠気覚ましにもなる。
身だしなみの一環で、スキンケアも欠かせない。化粧水はロッカーに置いて、始業前に気分をさっぱりさせるために使う。帰宅してからは、化粧水、乳液、クリーム、美容液……とフルでお手入れ。「リラックスします。至福の瞬間です」とにっこり。

乾燥するこれからの時期は、ハンドクリームも必需品だ。

「僕、静電気がすごいから、保湿が欠かせないんです。フローラル系の匂いもやさしくて癒されます」

取材時に着用していたブルーライトカットのPC用メガネJINS SCREENは、JINSと漫画『ワンピース』のコラボモデル。学生時代から愛用している。このメガネをかけると、気分が引き締まって仕事モードになれる。

ライター:高山 ゆみこ(たかやま ゆみこ)
カメラマン:上澤 友香(うえさわ ゆか)