私のキャリアの原点を遡ると、父の存在にたどり着きます。
幼少期の私は好奇心旺盛な子どもで、小学生時代は空手、ピアノ、水泳、陸上、塾……と多くの習い事に通っていました。
私の父は警察官だったのですが、真っ直ぐな性格をした人で、嘘をついたり、ごまかしたりすることが大嫌いな人でした。小さい頃、怒られないためにちょっとした嘘をついたことがあるのですが、ものすごく叱られたことを今でも覚えています。そんな父の働く姿をずっと見てきたので、将来は『誰かのためになる、誰かの役に立つ仕事』がしたいと考えていました。
大学生になったときも、多くの人に関わり、役に立てるような仕事がしたいと思い、結婚式場でアルバイトをしていました。結婚式場であれば、その方の人生における大切なシーンに間近で立ち会い、支えることができるからです。
私の担当は、新郎新婦の両親のエスコート役や配膳係だったのですが、毎回感動していましたね。最後に行われる新婦の方のスピーチを聞いて、式場の裏で泣きそうになったことも何度もありました(笑)。
就職活動の際にも「人のためになること」という軸は変わらなかったのですが、アルバイトの経験から、接客業やサービス業に興味を持っていました。そのため、全国に店舗を持つ大手衣料品メーカーに入社しました。服だけでなく生活雑貨も扱っていて、身近な領域で商品を提供することで、人の役に立てる点に魅力を感じたんです。
入社2年目からは店長を任され、売り場づくりや在庫管理、パート従業員と連携して接客の強化に取り組むなど、店舗全体の運営に携わることができました。お店にはいろいろなタイプのお客様がいらっしゃるので、その方に合わせて対応することが大事だと学ぶこともできました。この経験が、今の営業の仕事にも活きていると思います。