職種紹介

【研究開発・実験職のお仕事】

(1)研究開発/非臨床試験

基礎的研究とその応用化研究の成果をもとに、製品化まで進める開発業務。
製薬の場合、候補物質の探求、創製、スクリーニング、薬効薬理、薬物動態、毒性等研究して安全性・有効性を検討する。製剤研究もあり。

ポイント
派遣の場合、共同研究やプロジェクト等で研究期間が限られている仕事が多い。 企業や大学の研究所にて、同様の研究・考案・計画立案などの経験があることが要求される。
(1-1)バイオ・生化学実験

新薬の候補となる物質を探索したり、新しい治療法を確立するための実験を行なう。具体的な操作としては細胞培養や、PCR、タンパク精製やプラスミド構築~DNA抽出など。

(1-2)有機合成

医薬品、化学品の中間体をはじめとした合成、重合からまたラボスケールから量産化に向けたスケールアップなどの合成実験まで、合成時の条件検討などを行なう。合成した化合物についての確認として構造や物性、成分の分析をすることもあり。

(2)実験・分析

研究開発/非臨床試験、もしくは、生産品質管理の場で各種実験・試験や機器分析、実験動物飼育、データ解析、庶務業務などアシスタントとして補助的に業務を行なう。

ポイント
簡単な機器操作を繰り返すだけの単純なものから、高度な専門知識・技術を要する手法を組み合わせて行なうものまで、様々なレベルがある。
基本的な機器操作であれば未経験でもOKというお仕事もある。
(2-1)機器分析

医薬品や化学品、その中間体、食品などの成分をHPLCやガスクロ、分光光度計などを用いて分析したり、物性の測定を行なう。
品質管理としての分析もあれば開発中製品の確認としての分析もあり。

【臨床開発関連職のお仕事】

(3)臨床試験モニター(CRA)

モニター(CRA=Clinical Research Associateの略)と呼ばれ、臨床開発試験(治験)に際して、治験依頼者である製薬メーカー等と治験を実施する医療機関の治験責任医師との橋渡しをするスペシャリスト。
治験実施計画に基づいて、治験準備~モニタリング、症例報告書、各種記録作成、ファイリングなど。

ポイント
モニターの業務は多岐にわたり、薬の種類や分野により必要とされる知識も変わってくる。
数人~数十人のチーム制で業務を行なうため、アシスタントからスタートすることも可能である。
全国各地の医療機関に直接出向くため、外回りや出張を伴う場合が多い。
(4)治験コーディネーター(CRC)

CRC=Clinical Research Coordinatorの略。
治験実施施設(医療機関)にて治験責任医師の指示のもとで治験の進行をサポートする。被験者へのインフォームドコンセント、心のケア、治験に関わる事務的業務、関係者内の調整など。

ポイント
比較的、新しい職種なので、経験者はまだ少ない。
大学病院など治験を行なう医療機関で、ドクターや患者さんをサポートする業務のため、看護師から転身するケースが多い。
(5)治験事務

医薬品開発に関わる事務的業務。
主に臨床開発部門内で、モニターや上司のサポートとして、スケジュール管理や出張手配、旅費清算などから、治験関連書類資料の作成、内容チェック、ファイリング、連絡・調整会議設定、書類送付などを行なう。

ポイント
事務とは言え、治験や各種法令に関する知識が必要となる。
補助的なレベルから、厚生労働省へ提出する書類の作成を任される等も含まれる事がある。また、外資系の場合、内部書類が英語であるなどプラス語学力を求められる事務は時給が高い傾向あり。
(6)データマネジメント(DM)・品質管理(QC)

DM(Data Management)は臨床試験で集積されたデータの入力をはじめ、精査、集計、解析、記録文書、会議資料の作成など。
QC(Quality Control)は治験の質を検証する品質管理。実施計画や法令等を遵守して信頼できるデータが得られているか適正に文書化され、報告されているかを検証する。

ポイント
DM業務はデータのチェックや入力・読み合わせといった部分的な業務を行なう仕事が多く、未経験者も比較的チャレンジしやすい。
QC業務は臨床検査値や治験に関する知識(新GCP)が必要となるため、単純な入力やチェック業務と異なり経験が求められるため、時給が高い傾向あり。
(7)薬事申請

医薬品の開発・製造や輸出入に際して必要となる承認申請に関わる事務手続を担当する。
各種法的規制に則った調査・試験を元に、適正使用情報の収集と評価・分析および医療関係者に伝達する添付資料の作成を行なう。

ポイント
薬事申請担当者のアシスタントレベルから、業務全般を任されるものまである。
各種法令や申請手続を熟知したスペシャリストで、海外申請書類や英語での報告書作成まで含まれる場合は、かなり高時給となる。
薬剤師資格が要求される傾向あり。
(8)MR(医薬情報担当者)

MR=Medical Representativeの略。
薬の安全性や効果についての情報を医師や薬剤師に提供する。
また、自社の医薬品の販促業務も行う。

(9)市販後調査(PMS)

PMS=Post Marketing Surveillanceの略。
市販後(新薬発売後)の医薬品の有効性と安全性(副作用防止)を調査するとともに、治験では得られなかった医薬品の適正使用についての情報収集や提供をする業務。

ポイント
国内・海外の医療機関から副作用症例の情報を収集し、専用システムへのコーディング、入力部分を派遣スタッフが担当する事が多い。
副作用情報評価や厚生労働省への報告業務に関わる場合、高度な専門職種といえる。
(10) 学術情報担当・ドラッグインフォメーション(DI)

新薬開発情報、副作用情報など医薬品に関する情報を収集・評価・分類・提供(DI=Drag Information)していく一連の活動や、文・英文での論文作成、販促など営業支援的な資料作成、学会への参加、セミナー開催など学術的な業務全般。

ポイント
派遣の場合、医学・薬学博士レベルの学術研究社員のアシスタントとなる。
参考文献やインターネットでの情報収集などを手伝う事からスタートして、情報の評価、分類、提供の業務も任されるようになる。
薬剤師資格、語学力が要求される。
(11)医薬翻訳

学術文献や副作用症例報告書、共同研究の契約書、特許出願書類など医薬専門用語や知識を必要とする和文英訳や、英文和訳をメインとした事務業務。

ポイント
翻訳実務の経験者が求められることが多い。
加えて、医薬関連知識や薬剤師資格などを持っていると有利。
医薬系の翻訳は非常にテクニカルで高度な専門知識が必要となるが、仕事件数は少なめ。

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