
6月にイベント「英語をもういちど、楽しくリスタート講座」が開催されました。400名以上もの申し込みがあり、当選の倍率はなんと8倍以上。英語の学びに対する強い関心が伺えます。らしさオンラインでもおなじみ神林サリーさんが、話せるようになるコツや英語を日常に取り入れるアイデアなど、ワークを交えながら具体的に教えてくれました。また、参加者にはサリーさんのご著書である『英語が身につく“ひとこと”手帳』をお持ち帰りいただきました。

英会話講師、英語学習カウンセラー。大学の専門は英米文学。アメリカ留学後は、モデルをしながら通訳・翻訳学校でプロの英語を習得。オーストラリアでの就労経験や、大手英会話学校の講師、外資系企業の秘書、営業、通訳などのビジネス経験を活かして、現在はフリーの英会話インストラクターとして活躍する。著書には『英語が身につく“ひとこと手帳”』(永岡書店)『たったひとことでモテる英語の伝え方』(技術評論社)など多数。累計20万部突破。最新刊は『メンタル強め美女白川さんの英語フレーズ』(KADOKAWA)。
まずは、意外と難しい「食べ物クイズ」から
「Good evening. Thank you very much for coming today. I’m very happy to be here.」
こんな英語のあいさつからスタートした、今回のイベント。その後すぐに講師であるサリーさんが日本語で話し始め、「ずっと英語だったらどうしよう」という参加者の不安は払拭されたようです。講師の自己紹介のあと、最初のアイスブレイクは「英語食べ物クイズ」。英語表現に使われる食べ物がどんな意味を表しているのか当てるゲームです。
レモンやチーズ、ビーンズというおなじみの食べ物が出てくる文章について、2つの選択肢から回答を選び、手を上げてもらいました。なかなか正解率が低く、思ってもいない意外な意味に会場が盛り上がります。
ここで、サリーさんは英語が話せるようになるコツを伝えます。それは「間違えてもOK!」「真似をする」「ゲーム感覚で楽しもう」の3つ。間違えた人の多かったアイスブレイクは、まさに格好の「間違える」体験でした。全て練習と捉えて、恥ずかしがらずに、「間違えても大丈夫!」と考えるフットワークの軽さを持ちましょう。
大切なのにやっていない人が多いのは「真似をする」ということ。耳だけで聞いていても喋れるようにはなりません。聞いた英文を、真似して言ってみなければ上達しません。サリーさんのおすすめは、好きな映画の女優になりきってセリフを言ってみることです。
ゲーム感覚でやるのも大事なポイント。先ほどの食べ物クイズのように、ゲームだと思って楽しんでやりましょう。
英語を日常に取り入れる5つのアイデア
サリーさんは次に、英語を日常に取り入れる5つのアイデアを紹介しました。
1.ゴールや目標を設定しよう
「なかなか英語ができるようにならない」という悩みを持つ方は多いですが、その方に「なぜ英語を喋れるようになりたいか」と尋ねても「なんとなく」と答えがちではないでしょうか。ところが、目標が定まっていないとなかなか上達しません。「英語を使って何がしたいのか」「何ができるようになると自分がワクワクするのか」そういった目標を、はっきり設定しておきましょう。
スライドに例として表示されたのは、「海外に一人旅をし、新たに3人の友達を作る」「英語を使う仕事にチャレンジする」などです。
2.英語×自分時間=癒し
英語を継続させるためには「趣味とあわせて『癒し』にしましょう」とサリーさん。「やらなくちゃいけない」と考えるのではなく、リラックス時間に自分の好きなことと組み合わせて英語に取り組めば、楽に継続できます。海外のドラマや映画を英語字幕で見たり、海外のヨガチャンネルやクッキングチャンネルの動画を見るなど、自分が好きなものや楽しめるものがおすすめです。
3.通勤時間を耳活に!
通勤時間の耳活も取り入れましょう。サリーさんが、らしさオンラインで連載している英語レッスンを聞くのも、アプリを使って海外のラジオを聴くのも良いでしょう。サリーさんが使っているのはTuneIn Radioというアプリ。カリフォルニアのベイエリアのジャズ番組を聞いていると、現地との時差が感じられて、それも情緒的なのだとか。また、CNNの「Anderson Cooper 360°」をジョギングしながら聞いているそうです。
4.Speakingのアウトプット
日常生活で話すチャンスがない方も、工夫次第で解決できます。まずはオンライン英会話にトライするのも良いでしょう。さらに、1分音読という方法もあり、このあとのワークで実施しました。
5.手帳&日記で英語アウトプット
アウトプットの機会が少ない方は、手帳日記で英語アウトプットをしてみましょう。手帳なら、人に見せる必要がなく、恥ずかしい気持ちも持たずにすみます。何度も同じことを書くので「自分サイズ」の語彙を覚えられます。
ゴールの設定や1分音読、単語だけの自己紹介をするワーク
イベントでは、紹介した方法のいくつかをペアワークで実施しました。まずは目標の設定です。各自で目標を考え、隣の人とシェアします。お互いの話が弾みます。
次のワークは1分音読です。
上のスライドのようなポジティブな文章を読んでいくだけ。必ず口に出して1分間測ります。やってみると1分は意外と長く、この例文なら数回読むことができます。「忙しくてできない」と思っていた方も、1日1分なら必ずできるはず。そこからスタートしてみましょう。
次は、単語だけで自己紹介をします。
サリーさんが挙げたのは、「English,dog,curry,jogging,traveling」の例。確かに、これだけでもその人の好きなものがわかります。ポイントは名詞形であること。各自が1分で書き、隣の人とシェアします。こちらも随分楽しめるワークで、会場全体が盛り上がりました。「実は、人とコミュニケーションをするとき、自分の好きなものをわかっていることが大事」とサリーさん。好きなことを5つ話せるよう準備しておけば、英語での話も弾むかもしれません。
最後は、手帳に予定を書くワーク。イベント当日にプレゼントされた書籍を参考に書いていきます。ここで「7月2日 19時にMaiと夕食」を英語で書く問題が出されました。
答えは「Dinner w/Mai 7pm」。「w/」は「一緒に」の意味で、時間は24時間表記ではなくamまたはpmで書きます。
イベントの最後に、本日のまとめを振り返り、楽しく好きな方法でやろうとの説明がありました。大事なのはスモールゴールを設定していくこと。そのときにはワクワクする目標をたてましょう。
イベントが終了すると質疑応答の時間となり、いくつか具体的な質問が寄せられました。終始、和気あいあいと楽しい雰囲気で、英語を楽しく続けられる予感のする時間となりました。
ライター:栃尾 江美(とちお えみ)
カメラマン:坂脇 卓也(さかわき たくや)
※本記事に記載されている会社名、製品名はそれぞれ各社の商標および登録商標です。