Pythonを一人で学ぶときのコツをご紹介します。プログラミングそのものを習得する際にも役立つ内容です。お役立てください。
- Pythonは初心者にやさしい言語?
- Pythonの自習で大事なことは?
- Pythonの自習でつまずいたら?
Pythonの自習方法は?
■1:実際に入力して、動作させる
プログラミングの学習は、実際にソースコードを入力して動作させることが重要です。手順を理解するだけでなく、手を動かしてみると、エラーが発生することもあり、どういったことに気をつけなければならないのかがわかります。
「エラーがでた。どうすればいい?」
プログラミングではエラーの発生は避けられません。別の言い方をすると、エラーメッセージを読んで、理解し、解決策を見つけるためにさまざまな資料を調べることで経験を積むことができます。
1文字ずつ入力してみるとわかりますが、スペースの文字数によって動作が変わったり、エラーが発生したりしますので、それを実際に入力して体験することが大事です。
■2:元のコードを少し変えて、試してみる
前回の計算の例であれば、足し算と掛け算だけを紹介しましたが、引き算や割り算などを試してみることもポイントです。
「割り算の書き方がわからない…」
Pythonの割り算の書き方がわからなくても、「Python 割り算」などのキーワードでインターネットを検索すれば多くの情報を見つけることができます。
それを試すことで結果がどのように変わるのかを理解でき、応用力や実践的なスキルを身につけることができます。
■3:今の自分のレベルにあった、本を読む
自分のペースで学べることや、体系的に網羅されていることなどを考えると、本を読んで学ぶ方法は長く使われており、現在でも有効です。
そして、圧倒的に安価なこともメリットのひとつです。スクールや大学に通うことや、自分に必要なところをインターネット上で検索する時間を考えても、順序立てて整理されている本を1冊読むと無駄がありません。
「どんな本がいい?ありすぎて迷う」
プログラミングを学んだことがない人は、特定のプログラミング言語の入門書ではなく、プログラミングの全体像を理解できるような入門書を読むのもひとつの選択肢です。
プログラミングには普段からパソコンを使っているだけでは知らないような言葉がたくさん登場するため、プログラミングに関する用語を把握しておくだけでも、専門書を読むときのハードルが下がります。
「入門書でも、最後まで読めたことがない」
最初は漫画のような簡単なもので、雰囲気をつかむことでもかまいません。十分に理解できれば次に進むのです。レベルとしては「超入門」からはじめて、少しずつ難しい本に挑戦するとよいでしょう。
●「入門書」の落とし穴
これらの疑問のように、「入門」というタイトルがついていても、途中で挫折してしまう方も多いのではないでしょうか。
もしかするとそれは、他のプログラミング言語を学んだ人が新たなプログラミング言語を学ぶときの入門書なのかもしれません。
また、専門家が想定している「入門」の範囲と、初学者が想定している「入門」の範囲が異なることも考えられます。
ある程度の知識が身についたら、自分の実現したいことに合わせて本を選べるようになります。書店に並んでいる本の目次や索引を見て、欲しい情報が書かれている本を選ぶこともできるでしょう。
そのレベルになれば、インターネット上にある記事や資料を検索することも有効です。
Pythonの学習に役立つものとして、本以外にも公式のドキュメントやチュートリアルが用意されています。このような信頼性の高いものを選び、基本からじっくりと学ぶことが大切です。
https://docs.python.org/ja/3/index.html
https://docs.python.org/ja/3/tutorial/
自習のモチベーションを維持するには?
■小さくスタートして、大きく広げる
プログラミングを学ぶとき、自分が作った(入力した)プログラムが意図した通りに動くと嬉しいものです。指示を変えれば、意図した通りに動作させられるため、ちょっとした自動化でもプログラムとして動かせると、優秀な部下ができたように感じられるかもしれません。
しかし、最近ではインターネットを探せば便利なサービスが多くあり、自分でプログラムを作るモチベーションを保ちにくくなっていると感じます。
書籍に掲載されているような例題を解いても、それが実務に使っているプログラムとはかけ離れていると感じるのです。
そして、既存のものより便利なプログラムを作ってみようと考えると、なかなか完成しません。最初からゴールを大きくし過ぎたために、達成感が得られずに挫折しやすくなっているのです。
「プログラミング学習で心折れた経験がある。今回は挫折したくない…」
基礎を学んでいない状況で、高度で多機能なプログラムを開発しようと思っても、どこから手をつけていいのかわからなくなりがちです。
完成していないものを開発していても誰かにアピールすることもできず、問題が起きてもどこが原因なのか特定するのに時間がかかります。
これを避けるには、とにかく達成感を得ることが大切です。小さくてもとにかく動くものを作り、成功体験を積み重ねるのです。小さなプログラムの開発から始めて、徐々に複雑なものに挑戦することで、挫折するリスクを抑えられます。
「どのくらいの量のソースコードから練習すればいい?」
最初からソースコードを書くのではなく、フローチャートを描いたり、図や表でデータ間の関係を表現したりするなど、頭の中に描いているものを整理することも大切です。
ソースコードを書く前に、そのプログラムの目的や要件を明確にしておくと、優先順位をつけて作業できます。
ソースコードを書くときも、最初から数十行といった量を書いてから動作を確認しようとすると、エラーが発生したときにひとつずつ解消していくのは難易度が高くなります。
■他の言語よりも、Pythonはモチベーションが維持しやすい
ひとつ上のアンサーに「ひとつずつ解消していくのは難易度が高い」と解説しましたが、Pythonのようなスクリプト言語では、実行前に変換する作業などが不要で、ちょっとしたソースコードをすぐに実行することができます。
そのため、1行や数行といった段階で実行して動作を確認しながら実装を進めることで、問題が発生したときの時間を短縮できる可能性があります。
ぜひ手を動かしながら「動くプログラム」を作り、プログラミングを楽しんでいただけると嬉しいです。
次回は、自習の中で出てきた疑問をどのように解決すればいいのか。誰に質問すればいいのか。具体的な方法をご紹介します。
- Pythonは初心者にやさしい言語?
- Pythonの自習で大事なことは?
- Pythonの自習でつまずいたら?