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AIブラウザで何ができるの?

最新AIツール 主流になるか?AIブラウザが話題

WebブラウザといえばGoogle ChromeやMicrosoft Edge、Safari、Mozilla Firefoxなど代表的な製品があり、これら以外の新しいブラウザが主流になることはありませんでした。しかし、最近注目を集めているのが「AIブラウザ」です。既存のブラウザと何がどう違うのか、その概要を紹介します。

AIブラウザとは

ChatGPTをはじめとする生成AIの普及とともに、要約や翻訳に生成AIを使うことが増えてきました。当然のように、既存のWebブラウザもこういった機能を備えています。たとえば、Safariでは「Apple Intelligence」という名のもとに、要約や翻訳の機能を備えています。また、Google Chromeをはじめとして多くのWebブラウザには「拡張機能」があり、自分でAIの機能を追加できるようになりました。

このように、既存のWebブラウザが持つ拡張機能などを使うのではなく、新たな種類のWebブラウザが登場し、「AIブラウザ」と呼ばれています。たとえば、Genspark AIブラウザCometDiaといった製品が該当します。これらのAIブラウザは、当然のように要約や翻訳ができるだけでなく、より便利なさまざまな機能を備えています。

たとえば、複数のタブにまたがって生成AIと対話する機能です。複数のタブでそれぞれ別のページを開いた状態で、生成AIに比較してもらうことができます。また、「AIエージェント」によって、自動的にWebサイトを巡回して収集した結果をまとめて表示することもできます。

さらに、広告をブロックする機能を備えているものも多いことが特徴です。これまでのWebブラウザでは拡張機能として導入する方法が一般的でしたが、AIブラウザでは標準機能として備えています。

複数のタブにまたがった指示・応答が可能

ここでは、Diaを使って、複数のタブに開いたWebサイトを比較した結果を出力してみます。 まずはタブを開きます。今回は、過去の「エンジニアスタイル」の記事を3つ開いておきます。そして、タブを指定して(どのタブを使うのか「@」と入力して指定できる)、「これらの記事にはどういった共通点がありますか?」のように入力します。

Diaに指示を出す様子

すると、指定した3つのタブの内容を読み込んで、次のような応答を返してくれました。

タブにまたがって検索をして、応答する

このように、複数のページを読み込んで要約したり、表に整理したりできます。複数のメーカーの製品を比較したいときなど、個別にページを見る必要がなく便利です。

AIエージェントによる自律的な動作

CometではAIエージェントによって自律的な動作が可能です。たとえば、次のように「Appleが2025年9月に発表した製品をタブで開いて」のように入力します。すると、自動的にインターネット上を検索し、9月に発表された製品のページを開いてくれます。

AIエージェントによる自律的な動作で、検索したタブを開いてくれる

これを見ると、左端のタブで指示を出した結果、右側に7個のタブが開かれていることがわかります。あとは、チャット欄を開き、上記のように複数のタブで比較したり、まとめてもらったりできます。

■入力も自動で進めてくれる

検索するだけではなく、フォームへの入力なども自動化できます。たとえば、あるシステムにダミーデータを登録することを考えます。Webブラウザの操作を自動化してくれるので、連続して登録するような処理を日本語で指示できます。あるアプリにログインした状態で指示すると、ログインが必要なサイトでも問題なく実行できることが特徴です。

たとえば、書籍管理アプリを作って、その動作をテストしたいとします。このアプリのトップページを開いた状態で、「以下のURLから「新規書籍登録」ボタンを押し、書籍のダミーデータを10件登録してください。」のように指示するだけで、Webブラウザがこのアプリを自動操作し、ダミーデータを登録してくれるのです。 実際にどのように動くのか、動画で紹介します。

まとめ

このようなAIブラウザは便利な反面、リスクもあることに注意が必要です。AIアシスタントが自分に変わって操作してくれるということは、不適切な内容を勝手に投稿される可能性もあります。また、メールなどを勝手に送信される可能性もありますし、ログインした後の画面に表示されている個人情報を抽出されるかもしれません。

このようなリスクがあることを認識しつつ、世の中のトレンドの変化に注目してみてください。

【筆者】増井 敏克さん
増井技術士事務所代表。技術士(情報工学部門)。情報処理技術者試験にも多数合格。ビジネス数学検定1級。「ビジネス」×「数学」×「IT」を組み合わせ、コンピュータを「正しく」「効率よく」使うためのスキルアップ支援や、各種ソフトウェアの開発、データ分析などを行う。著書に『Pythonではじめるアルゴリズム入門』『図解まるわかり プログラミングのしくみ』『「技術書」の読書術 達人が教える選び方・読み方・情報発信&共有のコツとテクニック』(翔泳社)、最新刊の『ITエンジニアのフリーランス独立戦略』(インプレス)がある。

※本記事に記載されている会社名、製品名はそれぞれ各社の商標および登録商標です。
※本稿に記載されている情報は2025年9月時点のものです。

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