生活環境が一変したのをきっかけに、新しい働き方を模索した結果、自分の「得意なこと」が副業に。週3日の派遣スタッフとしてのお仕事と並行して、イラストレーターとして活動するせみまりさんが発見した、ライスワークとライフワークを両立させるために大切なこととは?

*オンラインで取材を行いました
*掲載している写真は、ご本人からご提供いただきました

「絵を描ける」自分の強みに気づいて副業を開始

パートナーとの結婚を機に、関西から関東に生活拠点を移し、正社員として勤務していた会社を退職したせみまりさん。当初はそれまでと同じように正社員として転職先を探す予定だったが、環境の変化により体調を崩してしまい、働き方を変えることに。

「電車に乗らなくても通える職場がいいと思い、まずは地域密着型のカフェでアルバイトを始めたんです。カフェでの企画のひとつとして季節の行事にちなんだぬり絵を、来店したお子さんにぬってもらうことになり、もともと絵を描くのが好きだったことから、私がイラストを担当しました。それまで自分の絵を商品にするとか、イラストレーターとして仕事をするイメージは全く持っていなかったのですが、私が描いたぬり絵を喜んでくれるお子さんや、それを店頭に飾ったときのお客様の反応を生で見たことで、絵を描けることが自分の強みだと認識することにつながりました。イラストレーターとして、お金をもうけるとか、それで食べていくというよりは、私の絵をいいと思ってくれた方が公式に仕事として依頼できるようにと思い、まずは開業届を出したんです」

最初はイラストレーターとしての実績づくりのため、知り合いが営むカフェで小さな展覧会を行うなど作品を描きためていった。ただ、アルバイトを続けながらの活動では、なかなか創作に没頭する体力や時間を割くのが難しいと感じるように。

「アルバイトだと勤務がシフト制なので自由に使える時間が不定期で。うまく両立できる方もいると思うのですが、私は使える時間を自分で組めた方が描けるとわかったんです。それで曜日が固定した形でできる仕事はないか探していたところ、知り合いから“条件が合えば派遣で働くこともおすすめだよ”と言われて、視野に入れるようになりました」

時間や体力に余裕ができ、イラスト業の目標も達成

「大手なら希望エリアを絞っても見つかりやすそう」と考え、リクルートスタッフィングに登録。そして、以前正社員をしていたのと同じ職種で、週3日9時~15時の就業先が見つかった。

「就業先も派遣スタッフを受け入れることに慣れていてノウハウもしっかりしているので、とても働きやすいです。経験がある業界なので、同僚の方がどのくらい仕事量を抱えていて、どういう意図で私に仕事が振られているのか想像がつきやすいのも、働きやすい理由のひとつかもしれません」

現在の就業先の方々もせみまりさんが副業としてイラストを描いているのを応援してくれているそう。そして、今の働き方を始めたことで、イラストの活動にも本腰を入れられるように。


▲せみまりさんが描くイラスト

「週3日はしっかり働き、それ以外の日はイラスト作業のため自由にスケジュールを組めることでメリハリがつきました。就業先で働く日は、16時には家に着くので、家事をしながらアイデアをまとめることもありますし、お休みの日は朝から1日イラスト作業にあてることもあります。この形が思いのほか自分に合っていたみたいです」

その結果「今年はイラストの仕事でこれをやりたい」と立てていた目標もクリアすることができた。

「SNS用のスタンプを作るのと、オンラインショップをオープンさせるという目標を無事にクリアできました。もうひとつマルシェイベントへの出店もできたらと思っていたのですが、この1ヶ月くらいでパッと決まったんです。あらかじめ目標として掲げていたので、スムーズに動けたのもありますし、働き方を変えて体力や時間に余裕があったのも大きいのではと思います」

“お金”も大事だけど、心のゆとりに勝るものはない

働き方を見直して、体力や時間に余裕を持てたことは、大きな効果があったとせみまりさんは分析。

「入ってくるお金としては当然フルタイムで働いていた正社員時代のほうが多かったですし、今も“もう少し稼げるといいな”と思うこともあるのですが、自分のやりたいことをやれているので心にゆとりが持てています。以前は帰ってくるとぐったりして仕事以外のことができず、お金があるのに将来への不安が膨らむこともありました。精神的には今のほうがずっと健康ですね。固定の収入があることで、絵の仕事で稼ぐことに固執せず、やりたいことに集中できているのも強みかもしれません」

時間に余裕があることは、プライベートな趣味の時間を持つ余力にもつながっている。

「以前は、好きなものを追いかける元気もなくて、“私って何が好きだったのかな?”と考えながら眠りにつくような生活でした。今は体力も温存できているので、ゲームや映画、釣りなど趣味にも時間を使っています。やっぱりイラストレーターという仕事柄、今の時代に何がかわいいと言われているのか、どんなものが流行っているのかは知っておく必要がありますし、自分の心の栄養分としてインプットがないと手や脳が動かないので。趣味の時間も仕事につながってくるなと最近強く感じています」

新しい世界を広げてくれたものたち

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たくさんのルアーは夫の影響で始めた川釣りの道具。「夫に連れられて行くようになって、まずは道具を買おうと、好きな色や名前で選んでみました。川釣りって、初心者でも意外と釣れますし、釣り場が木陰で気持ちいいんですよね」。そしてイラストを描くための仕事道具でもあるiPad。「イラストやマンガ制作用のアプリを使って描いています。使い方の解説動画がアップされているので、それを観て実践しながら学んでいます」

ライター:古川 はる香(ふるかわ はるか)

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