デスクワークをしていると、「座っているだけで疲れる」と感じませんか?パソコンを使って同じ姿勢をとり続けていると疲れを感じやすくなるとも言われています。そのメカニズムと改善方法を、ピラティストレーナーのTOMOKOさんがレクチャーするイベントを行いました。

オフィスで仕事の合間に体をほぐせるいくつかのテクニックを実践しながら、心と体がすっきりする本イベント。その様子をレポートします。

講師:TOMOKOさん

交通事故によるリハビリ中にヨガ・ピラティスを知る。事故での挫傷と後遺症による心身のダメージを回復した経験から、前向きな気持ちと健やかな体をつくる専門知識と見識を持ち合わせる。テレビ出演・書籍監修・企業研修・産婦人科での指導など、美容と健康の専門家として幅広く活動している。2006年ピラティススタジオ「アラインピラティス代々木公園」を開設し、運営を行っている。

座っているだけで疲れるワケは?セルフチェックをしてみよう

イベントの参加者は仕事帰りの方がほとんど。デスクワークで疲れた体をほぐすため、まず実施したのは深呼吸。「5秒かけて息を吸い、5秒間止めて、6~7秒かけて息を吐く」を何度か繰り返しました。

リラックスした状態になったところで、座っているだけなのに疲れる3つの要因を説明していきます。

座っているだけで疲れるのは、緊張して画面を見る、マウスをクリックするなど、体を静止・緊張させたまま使っているから。これは、運動以上に筋肉の疲労につながる場合があります。

筋肉を使っているのにもかかわらず、静止しているので筋力は低下しやすいといわれています。その結果、血流が低下し、むくみの原因にも。また、筋力の低下により、「アライメント崩れ」と呼ばれる、骨格や筋肉の配置が理想的な位置からずれた状態に陥ります。

「特に注意してほしいのはマウスとスマホです。腕と首が運動並みに使われていると言ってもいいでしょう」 とTOMOKOさん。長時間のマウスやスマホ操作に覚えのある方は、こまめに休憩を挟むとよさそうです。

バランスや傾きをチェック

続いて、坐骨荷重、姿勢筋の左右差をチェックしました。その場で数歩足踏みしたあとまっすぐに立ち、片足立ちになります。その状態で目を閉じ、立っていられる秒数を数えます。手はお腹のあたりで軽くクロス。左右両方で行い秒数をメモします。

「右と左の秒数に大きな差がある場合、秒数が少ない方の側に噛み合わせのバランスや内臓の疲労がたまっている可能性があります。このように、自分の状態を時々確認してみてください」

さらに、2人1組になって、相手の肩首の傾きをチェック。相手の姿勢を見てどちらの肩が下がっているか確認します。

「利き手側の肩が下がる傾向にあります。マウスを使うことで利き手側の脇腹が縮まっています。逆に、利き手側の肩の筋肉が緊張しすぎて、それをかばうように反対側が下がっている方もいます」

肩や首の傾きは、脇腹の筋肉が縮まっていることが原因であるケースが多いのだそう。首や肩を回すだけでは改善しにくいため、脇腹の筋肉をほぐす必要があります。

仕事中でもピラティス3つの基礎スキルを取り入れる

■基礎スキル1

最初に試した呼吸からの応用編として、胸式呼吸を練習しました。背もたれからスペースを空け、骨盤が前傾しないよう気を付けて座ります。

「鼻から息を吸うときは、肋骨を前後左右いっぱいに広げるイメージです。背中がふくらむようにすると、しっかりと肺に空気が入るんです。吐くときはお腹を少しへこませて口をすぼめて押し出すようにゆっくり吐きます」

これを何度か行い、体に酸素を取り込むと、眼球や脳にも酸素が取り込まれ、目元がスッキリする感覚も期待できるのだそう。座ったままでも、トイレに行く途中でもできるので、ぜひ取り入れたいですね。

■基礎スキル2

ピラティスというと、ニュートラルポジションを気にする方も多いようです。ニュートラルポジションとは骨盤や胸郭・脊柱が正しい位置にある姿勢のこと。ただしTOMOKOさんは、それよりも大切なことがあるといいます。

「常にニュートラルポジションを意識するより、胸郭や脊柱をこまめに動かしてあげるほうが効果的です。可能な範囲で、トイレや飲み物を買いに行くなど、とても単純ですが歩いたり階段を使ったりしてみてください。それだけでも体はニュートラルポジションにリセットされます」

座っているとき、常に正しい姿勢を意識するのは難しいもの。それよりも、ときどき席を立って動く方が大事なのですね。

■基礎スキル3

基礎スキルの3つ目は「体幹スイッチ3割ON」です。体幹スイッチを入れる動きのうち、「3割だけでもONにする」方法を紹介しました。座っているときに骨盤を前に倒したり後ろに倒したりせず、前後の両方で支えるようにします。

「座っているとき、座布団の位置にティッシュ一枚ぐらいのペラペラなものがあることをイメージしてください。顔は正面に向け、そのティッシュ一枚を自分の骨盤の中に引き込むように力を入れます」

これをするとお腹だけに力が入り、骨盤が前にも後ろにも倒れなくなります。これが実は、疲れにくい座り方につながるのです。

首肩のこりやむくみケアに役立つ簡単ピラティス

ピラティスの基礎スキルを学んだあとは、具体的にストレッチを実践。まずは首肩こりから。

「首肩こりは首と肩を回すのではなく、それより下の部分を動かすことも忘れないでください。ほとんどの場合は腕が内旋している(内向きになっている)ので、それを外側に向けていきます」

壁の近くに横向きに立ち、手のひらを上へ向けるように肘を90度曲げ、手首を曲げて指先を下ろして壁にピタッとくっつけます。そのときに肘が体の後ろに位置するよう意識しましょう。その状態で息を吐きながら、手のひらを壁側にギュッと3秒ほど押していきます。

会場では手のひらが壁につかない人も多くいました。それは、肩がかなり前に巻いている証拠。手のひらがつかなくても継続してストレッチしていけば、少しずつほぐれていくはずです。

次は、体のむくみ対策です。

「体のむくみをとるには、足踏みが効果的。曲げ伸ばしだけでなく、床に当たる刺激が骨や血管に良いと言われています。また、かかとを上げた背伸びも頻繁にやってみましょう。ふくらはぎのポンプを使うのでむくみ軽減が期待できます」

最後に、「疲れにくい姿勢のバッファ(ゆとり)」という話がありました。

「首を前に出す、足を組む、など姿勢の悪い例はありますが、絶対にやってはダメというわけではありません。同じことを長時間やらないほうがいいのですが、正しい姿勢に疲れたときには、ちょっとほぐすような“バッファ”を持つことは大切です」

このほか、家でもできるストレッチの実践や質問タイムなどを経て終了となりました。

難しく考えすぎず、こまめに歩いたり、胸式呼吸をしたりと、無理のない範囲でピラティスを取り入れ、疲れにくい毎日を手にいれていきたいですね。

※体調や既往症に不安がある方は、無理をせず専門家や医療機関にご相談ください。

ライター:栃尾 江美(とちお えみ)
カメラマン:坂脇 卓也(さかわき たくや)

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