写真に写り込んでしまった不要なものを消去してから、資料に使いたいと思うことはありませんか?今回は、Windows 11に標準搭載されている「画像の加工機能」をご紹介します。デザインソフトが使えずお困りだった方、ぜひお試しください。

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INDEX

1.写真に写り込んだ不要なものを消去したい。でも、デザイン系ソフトは扱えない…。

2.写真を明るくするには?数が多いので、簡単にできると嬉しい。

3.写真の一部を切り取るには?

4.写真をPowerPointに挿入したり、メールに添付したい。画像サイズを小さくする方法は?

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Q.写真に写り込んだ余計なオブジェクト(ゴミ・物体・人物)などを消去したい。でも、デザイン系ソフトは扱えない…。

A.「AI生成消去」で任意のオブジェクトをきれい&簡単に消去することができます。

写真を撮影したがゴミや他者など余計なものが写りこんでいて資料として利用できない…などということがあります。

Windows標準の「フォト」であれば、AI生成消去で簡単に余計なものを消去したうえで、比較的自然な写真にすることができます。

写真を「フォト」で開いたあとに「編集」をクリックします。「消去」をクリックして、写真のいらない部分をブラシでドラッグすれば(消しゴムで余計なものを擦るイメージ)、該当部分を生成消去できます。生成消去は周囲の画像などから消去部分をAI画像生成するため比較的きれいに消去できるのが特徴です。

なお、消去対象が小さいなどブラシでドラッグして選択しにくい場合には、「ブラシのサイズ」を調整すると選択しやすくなります。写真を整えたら、「保存オプション」をクリックして、「コピーとして保存」を選択すれば、消去前の画像を保持したまま、新しい写真としてファイルを保存することができます。


▲エクスプローラーから写真(画像ファイル)をダブルクリックして「フォト」で写真を開く。なお、写真表示が別のアプリに割り当てられている場合には、右クリックして「プログラムから開く」-「フォト」を選択する。


▲フォトで画像が表示されたら「編集」をクリック。画像の編集はショートカットキー「Ctrl」+「E」なので、よく使う場合には覚えてしまうとよい。


▲「消去」をクリックして、マウスでドラッグして不要部分を消しゴムで擦るように選択する。


▲対象オブジェクトが消去される。AI生成消去であるため、周囲の画像などを加味して、なるべく違和感なく消してくれる。ちなみに影など跡が残っている場合には、もう一度マウスでドラッグして不要部分を選択すれば、さらにきれいにできる。

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Q.写真を明るくすることはできますか?数が多いので、簡単にできると嬉しいです。

A.「AI自動補正」で簡単に写真を明瞭にできます。

せっかく撮影したものの、全体的に暗いなど、写真としていまいちの状態の場合があります。そのようなときには、写真加工ソフトで明るさ・コントラストなどを自身で調整するのも手ですが、Windows標準の画像表示アプリ「フォト」ではAI自動補正が可能です。

写真を「フォト」で開いたあとに「編集」をクリックします。「フィルター」をクリックして、右欄に表示される「自動補正」をクリックすれば、写真の被写体をくっきり明瞭にすることができます。自動補正は「強さ」も調整できます。

なお、任意に写真を調整したい場合には、「調整」をクリックすることで、明るさ・露出・コントラスト・彩度・暖かさ・濃淡などを任意に調整することも可能です。好みの写真に調整したら、「保存オプション」をクリックして保存します。


▲フォトで写真を開いて「編集」をクリック。「フィルター」をクリックして、「自動補正」をクリックする。


▲「強さ」のスライダーでAI自動補正の強さを任意に調整する。一覧から補正の種類を指定することも可能だ。だいぶ写真が明瞭になる。


▲「調整」をクリックすれば、明るさ・露出・コントラストなどをさらに詳細に調整できる。

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Q.写真の一部だけを切り取るには?

A.写真を矩形選択してトリミングします、写真を回転して要所をトリミングすることも可能です。

写真の被写体を真ん中に配置したい、写真の必要な部分のみ残したいなど、写真の一部を切り取りたい場合には、「フォト」でトリミングします。

写真を「フォト」で開いたあとに「編集」をクリックします。「トリミングする」をクリックして、周囲に表示されるハンドルをドラッグすれば、トリミングする範囲を指定できます。

また、写真を回転させたい場合には、下欄にある「反時計回りに90度回転」「時計回りに90度回転」で90度回転できるほか、ルーラーをドラッグすることで自由回転することができます。トリミング範囲を整えたら、「保存オプション」をクリックして保存します。


▲フォトで写真を開いて「編集」をクリック。「トリミングする」をクリックして、周囲に表示されるハンドルをドラッグする。


▲トリミング範囲が指定できる。また必要であれば、下欄にあるルーラーをドラッグすることで、写真を任意の角度に回転することができる。フォトの場合、回転する範囲の指定ではなく、直接写真を回転してトリミングされたイメージを表示してくれるのでわかりやすい。

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Q.写真をPowerPointに挿入したり、メールに添付したい。その際、画像サイズを小さくしたいのですが、方法はありますか?

A.画像(写真)をリサイズ(解像度変更)して容量を小さくします。

写真をメールに添付しようとした際、ファイルサイズが大きすぎて添付できない場合があります。また、資料に使用する際も、高解像度写真である必然性がない場合には、数百KB程度に抑えるのが理想になりますが、このように画像の解像度やファイルサイズを小さくしたい場合には、写真を「フォト」で開いたあとに「…」をクリックして、「画像のサイズ変更」をクリックします。

現在の画像の縦・横のピクセルとファイルサイズが表示されるので、ピクセル数を小さくするか、あるいは品質を落とすことでファイルサイズを小さくすることができます。各サイズを整えたら、「保存」をクリックして別ファイルとして保存します。


▲フォトで写真を開いて「…」をクリック。メニューから「画像のサイズ変更」をクリック。


▲幅のピクセル数を適切なサイズに変更すれば、縦横比を保って高さが自動調節される。「現在:」欄では元画像のピクセル数とファイルサイズを、「新規:」欄では変更後のピクセル数とファイルサイズを確認できる。適切であれば「保存」をクリックして、写真を別ファイルとして保存する。

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コラム執筆:橋本 和則さん
Microsoft MVP(Windows and Devices for IT)を18年連続受賞。Surface MVPでもある。ビジネスの現場に即したPCの解説を得意とし、Windowsの操作・カスタマイズ・ネットワークなどをわかりやすく個性的に解説した著書が多い。著書は80冊以上に及ぶ。『Windows 11完全ガイド』(SBクリエイティブ)『帰宅が早い人がやっている パソコン仕事 最強の習慣112』『先輩がやさしく教えるセキュリティの知識と実務』(翔泳社)など。
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