イベントレポート
「らしさ」の数だけ働き方がある社会をつくるために。
多様性を理解する障がい体験ワークショップを従業員向けに開催しました
株式会社リクルートスタッフィング
2019年2月1日 株式会社リクルートスタッフィング
2019年1月8日、THINK UNIVERSALプロジェクトを応援する(※)リクルートスタッフィングはNPO法人両育わーるど(以下、両育わーるど)と共に、当社従業員に向けて障がい体験ワークショップを実施。一人ひとりの「らしさ」に向き合い、より多様性を理解することを目的にしたこのイベントに、約80名が参加した。
<THINK UNIVERSALプロジェクトとは>
世の中に様々な障がいや疾患があることを広く知ってもらうために、両育わーるどが主催。世の中の多様性を知り、ユニバーサルな社会をつくっていくためのプロジェクトであり、障がいを持った方をモデルに起用したポスターや、障がいや疾患について理解を深めるためのワークショップツール“THINK BOX”を制作している。
↑ 自閉症、上肢障害の体験ができるTHINK BOX
THINK BOXを使い、障がいを体感することで多様性への理解を深める
THINK BOXを使って疑似体験できる障がいは、自閉症と上肢障害。3人一組になり、それぞれ自閉症の役、上肢障害の役、いつもの自分の役となり、力を合わせてミッション(ゲーム)に挑戦していく。
チーム内に必ず疑似体験グッズをつけない人(いつもの自分の役)を設けることで、普段の自分がどのように動き、考えるかを感じることができる。そこに一番の学びがあると両育わーるどは考える。
いよいよスタート。3人で力をあわせて、ピンポン玉リレーというゲームを開始するが、上肢障害役はスプーンをうまく使えず、ピンポン玉を何度も落としてしまい、なかなかうまく運ぶことが出来ない。また、自閉症役は周囲の声がうまく聞き取れず、隣りからのピンポン玉の受け渡しがうまくいかない。どのチームも3人での連携プレイは難航する。
↑ 上肢障害役はスプーンでピンポン玉を運ぶことに苦戦
↑ 自閉症の疑似体験グッズ装着の様子。聴覚が過敏になり、周囲の音や声が急に大きくなったり、聞こえなかったりと、なかなか集中することができない
しかし、役割を変えて繰り返すうちに、事態はみるみる変わっていく。「自分が上肢障害を体験したときはスプーンがうまく使えなかった」から、相手がピンポン玉を渡しやすいように身体を傾ける。「自分が自閉症を体験したときは周囲の声が聞こえづらかった」から、声だけでなく、肩に手を置きながら目を見て話しかける。それぞれが体験から学ぶことにより、ピンポン玉の受け渡しはスムーズになり、どのテーブルでも笑顔でゲームを進める様子が見受けられた。
↑ 「出来た~」とみんなでガッツポーズ
ゲーム終了後の感想共有では、「自閉症の役になった時、その場に自分をつなぎとめとくだけでエネルギーを使う感覚だった。擬似ではあるが体感で理解できたのが良かった。」、「視野が狭くなるので身体を上下左右に振らないと周りが見えない。耳も聞こえづらく、聞きたいことを選択するまでいかず、ぼーっとしてしまった。大きな気付きだった。」等、体験することで多様性の理解に繋がった、という声が多く寄せられた。
障がい者体験から、「らしさを活かして働く」について考える
ワークショップの最後には「らしさを活かして働くとは?」という議題でテーブルごとに考えた。そこでは「同じゲームでもそれぞれ取り組み方に個性が出ており、障がいの有無も含め、これが多様性だと感じた。まずは相手を知ることから始めたい。」、「やり方が違うことを受け入れながら相互にコミュニケーションで解決していくことが必要。多様性に必要なのは空気を読むことではなくオープンコミュニケーションではないか。」、等の声があがった。
「らしさを活かして働く」とは、まずは自ら積極的に相手を知ろうと働きかけ、お互いにコミュニケーションを取りあうこと。それが「らしさ」を活かして働く第一歩になるのではないかと感じる場となった。
※リクルートスタッフィングは、両育わーるど様が主催するTHINK UNIVERSALプロジェクトに共感し、協賛させて頂いております。今後もこのような様々な支援を通して、当社が目指す「らしさ」の数だけ働き方のある社会実現に向け、取り組んで行きたいと考えております。
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