各種データベースのうち、最も普及しているのがリレーショナルデータベース。それを操作するための言語が「SQL」です。Accessユーザーが次のステップにしやすい言語とも言われています。そんなSQLの「学びの入り口」を全3回に分けてご紹介します。
- ここから始める2つのQ&A
- 眺めることが自習の入り口?
- 自習で苦戦。そんなときは?
Q. SQLって何ですか?
A. SQLはデータベースを操作するための言語です。
コンピューター関係で「言語」というと、プログラミング言語を想像する方もいらっしゃると思いますが、そうではなく、データベースを操作する部分だけを受け持ちます。
特に、データベースからデータを取り出す、必要なデータを選択する際に力を発揮する言語です。
■SQLでアプリを作ることはできません
SQLはデータベースを操作するための言語なので、例えば、「SQLでアプリを作る」ということはできません。
アプリの背後でデータベースが使われているかもしれず、そこではもしかしたら、SQLが活用されることがあるかもしれません。ですが、アプリのユーザーが直接SQLを使って何かをする、ということはほとんどないでしょう。
「じゃあ自分には関係ないかも」――そう感じるかもしれませんが、もう少しだけ読んでみてください。
■データベース言語の中で最も普及しています
SQLの歴史は古く、1970年代に登場し、80年代に標準SQL規格が定められています。何度かバージョンアップしていますが基本の考え方は変わりません。そして、ずっと使われ続けています。
それは、「データを管理すること」は、今も昔もおそらくこの先もずっと重要なテーマであり、管理されたデータを扱うときに威力を発揮するのがSQLだからです。
Q. SQLを学ぶメリットは、何ですか?
A. データベースの知識が身につきます。
「データをきちんと管理したい」と思ったとき、例えば、Excelを使える人であれば、必要な項目を考えて縦横の表に整えるでしょう。きちんと入力されたデータは、計算に使ったり、フィルターを使って絞り込んだり、とても便利に使うことができます。
問題は「きちんと」の部分です。
顧客名簿を作るとき、同じ人を何度も登録してしまっていたら?
在庫を管理しているのに、値が入っていないセルがあったら?
1月の在庫、2月の在庫、たくさんのシートで管理しているとき、3月のシートだけ商品コードが間違っていたら?
そもそもデータをどういった形に整えておくのが効率的なの?
ここで役立つのが「SQL(とその背後にあるデータベースシステム)の知識」です。
SQLを学ぶことはデータベースを学ぶことであり、どんなデータを目指せば良いのかを考える大きな手がかりになります。誰かが作ったデータベースに対しても、どういった構造になっているのか、どうすれば自分の欲しいデータを手に入れられるか、そういったことを考える土台になります。
次のステップは、簡単な構文を見てみること
次回は、実際のSQLの画面をちょっとだけ眺めてみることにしましょう。基礎の基礎、ごく簡単な構文です。きっと拍子抜けするくらい簡単です。
▼SQL学びの入り口
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