
新しい情報をインプットする重要性は理解していても、忙しい毎日の中で実践するのは難しいもの。そこでエンジニアスタイルでおなじみのエンジニアの方々に「日々のインプット」についてうかがいました。
今回は技術士・テクニカルライターとしてご活躍されている増井敏克さん。これまでに出版された書籍はなんと31冊。「インプットとアウトプットのプロ」とも言える増井さんのインプットのルーティンはどんな風なのでしょうか。
お話を聞いた人:増井 敏克さん
技術士(情報工学部門)。「ビジネス」×「数学」×「IT」を組み合わせ、コンピュータを「正しく」「効率よく」使うためのスキルアップ支援や、各種ソフトウェアの開発を行っている。IT関連書籍を多数執筆。
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□お仕事で使用しているプログラミング言語
PHP, Python, Ruby, Swift, Kotlin, JavaScript(TypeScript), C#, VBAなど
□お仕事で使用しているツールやアプリ、ソフト
Obsidian, Eagle, Raycast, Microsoft Office, VS Codeなど
- 情報収集に割いている時間は、一日の中でどのくらい?
- どのような方法で情報収集することが多い?
- 現在、最も重視して情報収集しているものは?
- 重視している理由や、重視するようになったきっかけは?
- 忙しい毎日の中で、情報収集する際のコツは?
- アウトプットはしていますか?
- アウトプットするようになったきっかけは?
1. 情報収集に割いている時間は、一日の中でどのくらいですか?
特に決めているわけではありませんが、平均すると1日3時間くらいでしょうか。
朝(仕事前)、昼(昼食時)、夜(仕事終了時)に20分ずつは習慣にしていますが、あとは日によってバラバラです。
2. どのような方法で情報収集されることが多いですか?
朝、昼、夜はRSSリーダーに登録しておいたWebサイトの更新を眺めて最新のニュースをチェックします。また、SNSやTechfeedなどで情報を収集することが多いです。
あとは、仕事中にPodcastを常に流していて、気になるニュースがあれば調べています。 仕事が早く終わったなど時間があれば、書籍を読みます。
3. 現在、最も重視して情報収集しているものは何でしょうか?
「過去の技術との違い」です。IT業界では新しい技術が次から次へと登場しているように感じるかもしれませんが、まったく新しい技術が突然生まれることはなく、過去の技術を発展させたり、他の技術を組み合わせたりしてできています。
ゼロから新しい技術を学ぶのは大変なので、過去の技術と比較しながら(過去にさかのぼって調べながら)、「どこがどう変わったのか」を確認するようにしています。
4. それを重視される理由や、重視するようになったきっかけは何ですか?
私はプログラミング言語を学ぶのが好きなのですが、どの言語にも系譜があります。つまり、もとになる言語があり、それに対する不満などから新しい言語が生まれています。
新しい言語を学ぶときも、なぜその言語が生まれたのか、他の言語のどういった特徴を継承しているのか、その背景を知っているとゼロから学ぶよりも必要な時間が少なくて済むと感じるためです。
5. 忙しい毎日の中で、情報収集する際のコツは何でしょうか?
情報を探しにいかなくても、開くだけで情報が得られる状態を作ることです。
*参考 増井敏克の「情報のキャッチアップが足りない」ときに読むコラム 第1回 インターネットをとことん活用しよう
例えば、RSSリーダーにWebサイトを登録しておけば、自動的に巡回しておいてくれた更新内容が一覧で表示されます。また、Podcastも購読しておけば自動的に配信されてきます。
テレビで言えばチャンネルを合わせるだけでさまざまなニュースなどの番組が流れてくるように、自分から調べるような行動を起こす必要がないように設定しています。
6. アウトプットはされていますか?
商業誌の執筆が年に3〜4冊のほか、noteは年に20記事ほど、セミナーへの登壇は年に20回ほどを続けています。また、同人誌即売会にも年に数回参加して、作成した同人誌を頒布しています。

同人誌の頒布会での様子。技術に関心を持つ人が大勢集まるイベントだ。
7. アウトプットされるようになったきっかけは何ですか?
1990年代の学生の頃、趣味で作ったフリーソフトを配布するようになったことがきっかけです。せっかく作った便利なものを公開し、他の人に使ってもらったことで、利用者の方からの反応を得られました。このことから、積極的に何かを作り、作ったものは公開すべきだと考えるようになりました。
コーヒーなどを飲む休憩時間を必ず取るようにしていて、できるだけ疲れを感じる前に休むようにしています。
逆に、疲れたと感じたら、その日は基本的に仕事をしないようにしています。
冬は毎週のようにスキーに行きます。
その他の季節は、登山や旅行など、月に1度は外出するようにしています。
季節に関係なく、趣味の将棋は毎日のように楽しみながら頭をリフレッシュしています。
▼増井さん執筆!
増井技術士事務所代表。技術士(情報工学部門)。情報処理技術者試験にも多数合格。ビジネス数学検定1級。「ビジネス」×「数学」×「IT」を組み合わせ、コンピュータを「正しく」「効率よく」使うためのスキルアップ支援や、各種ソフトウェアの開発、データ分析などを行う。著書に『Pythonではじめるアルゴリズム入門』『図解まるわかり プログラミングのしくみ』『「技術書」の読書術 達人が教える選び方・読み方・情報発信&共有のコツとテクニック』、最新刊の『実務で役立つ バックアップの教科書』(翔泳社)がある。
※本記事に記載されている会社名、製品名はそれぞれ各社の商標および登録商標です。



