「らしく働く」――言うのは簡単だけど、自分を振り返ってみると、はたしてできているだろうか。仕事内容はもちろん、人間関係、健康状態、心の問題……さまざまな要素が「らしさ」を阻むのはよくある話。そこで、リクルートスタッフィングでは、ホットヨガスタジオLAVAから講師を迎え、同社に登録する派遣スタッフ向けに、心や体をサポートできるようなイベントを企画。自分「らしく」働くために、ストレスフリーな状態をどのように作り出せばいいのか、文字通り「らしく」働くためのヨガと題して、座学と実践で紹介した。今回はその模様をレポートする。

講師:林 磨美さん
全国260店舗21万人のホットヨガLAVA会員に向けた、レッスンプログラムとインストラクター人材の開発を担う中核メンバーの一人。身体コンディショニングと同時にココロのコンディショニングに有効なエッセンスを盛り込み、人気プログラムを続々創出し、マインドフルネスや瞑想を習慣化するための研修を全国で開催している。

「いま」に集中するマインドフルネス

イベントは、スライドを見ながらヨガを学びつつ、座ったまま瞑想のトレーニングをしたり、時に立ち上がってヨガのポーズを取ったりするなど、盛りだくさん。

まずは、講師の林磨美さんが椅子に浅めに腰掛けて背筋をまっすぐにして座り、体をリラックスするよう促し、音に耳を傾けさせた。

チーン……

シンギングボウルの音が響き、その間に深呼吸。それがスタートの合図だ。もともとはネパール仏教やチベット密教に伝わる神聖な法具で、最近ではヒーリング効果も期待されるシンギングボウルの音は、このあとも何度も活躍する。

林さんは「らしく働く、らしくいる、って何だろう?」と問いかける。

「私らしくいるために必要なことは、自然体でいることではないでしょうか。人間は、1日に6万~7万の考えが自動的に浮かんでくると言われています。生存本能と危険回避の仕組みから、ネガティブな内容が出てきやすい。マインドフルネスや瞑想、ヨガは『いま』に集中して、脳をスッキリとリラックスさせるメソッドなのです」

堂々巡りの思考にストップをかける

何かをきっかけによくないことを思い出し、つぎつぎと心配ごとや悩みが頭の中を締めていった経験は誰にでもあるのでは?そんな風に堂々巡りになったとき、最初に鳴らしたシンギングボウルが役に立つ。

チーン……

音がしなくなったら手を挙げてください、という指示のものと、パラパラと手が挙がってくる。「音に集中していると、その間は悩みや苦しみがなくなる。それは幸せ、ということなんです」と林さんは説明する。

そのあとも、わざとザワザワさせてから「チーン……」の音を鳴らす、というワークを何回か実施し、気持ちが「ふっ」と静かになる体験を何度も。

「日常の中でも、頭の中でこの音を鳴らせば静かな気持ちになれます。通勤中の電車で誰かにぶつかったとき、イライラしていると『もう!』と思ってしまいますが、ハッピーな時だったら『あら、失礼』と大して気にならないはず。つまり、イラっとするかどうかは自分次第で変えられるのです」

それから、いくつかのポーズや呼吸法でリラックスするヨガのワークに入っていく。
まずは「スカルプヨガ」を実践。座ったままで手首のスナップをきかせて、指先で頭を強めに叩く。

しばらくは座ったまま、肩こりに効く「肩はたき」、椅子で体をねじるワークなどで体をほぐしていく。その後立ち上がり、肝臓に効く「お月見ポーズ」、腎臓にいい「前向きポーズ」などを実施していった。

その後、椅子に座り直していくつかの呼吸法を実際に行う。ろうそくをイメージして、息を吹きかけてみたり、ハチの羽音のように「ブーン」と音を鳴らしたり。また、目をつむって青空をイメージし、澄んだ空気を吸い込むようにして深呼吸。林さんの心地よい声を聞きながらゆっくりと呼吸することで、会場の空気がおだやかに、静かになっていくのがわかった。

イベントも終盤に差し掛かり、今回の学びを日常に活かすヒントが紹介された。

1.瞑想

時間を決めて「体をほぐして数分だけ目を閉じる」だけでOK。朝目覚めたとき、お風呂、1日の終わりでも。

2.「チーン……」の感覚でひと呼吸

今回のイベントで何度も試した「チーン……」の感覚。体で覚えた感覚を、日常でも思い出して心を静めることができるそう。

3.マインドフルネス

信号待ちで頬にあたる風を感じてみたり、ボーッと植物を見てみたりして、ひとつのことに集中すると脳がリラックスできる。

最後に、薬膳おやつとお茶が提供され、テーブルごとに話しながらおやつタイム。それぞれの感想やいまの気分を話し合った。

イベント後の座談会

イベントのあと、3名の参加者の方に集まっていただき、座談会形式でインタビュー。イベントの感想やいまの働き方などについて、浅野夏子さん、小野寺陽子さん、鈴木真由子さんに伺った。

– イベントの感想はいかがでしたか?
浅野さん)「誰でもできる内容なので日常生活にも取り入れやすいです。『チーン』という響きを想像するだけで心も頭もスッキリする、というのは新しい発見でした」
小野寺さん)「私はヨガを何年もやっていたのですが、これまで『ヨガ=ポーズ』だと思っていた概念が覆されました。『瞑想や、ひと呼吸でいいんだ』と、忘れていたことを思い出させてもらえました」
鈴木さん)「ヨガは初めてで、もっと難しいと思っていたのですが、私でもすぐに取り入れられそうだと思いました」
– 今回はオフィスでもできるヨガがテーマとなっていました。いまの仕事についてどのように感じていますか?
小野寺さん)「いまの就業先は気に入っています。派遣という働き方が合っていて、仕事内容はもちろん、私の場合は残業がほとんどなく、業務がはっきりしていて、オンオフの切り替えがしやすいです」
浅野さん)「私は、数年前まで正社員として働いており、派遣スタッフの方とやりとりすることもありました。その頃は派遣スタッフに対して、社員が厳しい目で見ているように感じていましたが、実際に自分がその立場になってみるとぜんぜんイメージが違いました」
鈴木さん)「私も同じことを感じていました。就業先の皆さんはフラットに接してくださいます」
浅野さん)「正社員だったら絶対に働けないような企業で働けるのも派遣ならではのメリットだと思います。周りが優秀な方ばかりで!というか(笑)」
小野寺さん)「そうですよね!私もそう思います」

ヨガを実践したあとだからか、穏やかに盛り上がった座談会。それだけでも効果がわかるというもの。環境や他人は変えられないが、自分自身は変えられる。マインドフルネスや呼吸法を上手に使って、毎日「らしく」過ごしていけそう。

ライター:栃尾 江美(とちお えみ)
カメラマン:延原 優樹(のぶはら ゆうき)
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