毎日の心や体のケア、しっかりできているだろうか。十分に体のケアができている、と答える人のほうが少ないかもしれない。らしさオフラインでは、芸能人をはじめとする著名人に大人気のボディメイクトレーナー横手貞一朗さんをお迎えして、『らしく働くためのココロとカラダのコンディショニング』と題したイベントを開催。体の仕組みや動かし方、ほぐし方、気の持ち方など、毎日を「らしく」過ごせるような座学と実践を紹介した。

講師:横手 貞一朗さん
1993年トレーナーとして活動スタート。身体芸術を追求したトレーニングを考察。1997年日本人初のカポエイラ・アンゴラのプロフェッソーとなり、国際会議にも定期的に参加するなど、現在、グローバルに活躍中。最新の運動生理学と脳科学を融合させ、メンタルとフィジカルの両方にアプローチする独自のトレーニング方法と理論は、多くの有名モデル、女優、アスリートから絶大なる支持を得ている。

重心を変えると姿勢が変わる

有名芸能人が多数通うという横手さんのパーソナルトレーニング。もともと美しいと思われる人たちも、いつも絶好調なのではなく、体の構造を知り、定期的にケアするからこそ、よいコンディションを保てるのだという。

「演技や仕事のパフォーマンスを全力で行なったことで、トレーニングに来たときには精神的に緊張状態のままだったり、調子が悪かったりする方も、トレーニング後はとてもすっきりしています。体のキレイなラインが出る美しい姿勢や、食事のとり方なども大切なんです」

ちょっとした冗談を交えながら、楽しく進めていく。最初にレクチャーするのは、足の構造について。足の骨がスライドに映し出される。

「足には26個の骨があります。人によっては1個少なかったりすることも。ヒールをはいていると、体が前のめりになります。ボーリングくらいの重さの頭が前に負荷をかけるので、首の後ろと肩で落ちないように引っ張らなくてはなりません」

そのような重心にならないために、ちょっとしたエクササイズ。参加者全員に立ってもらい、後ろに倒れるギリギリまで後ろに重心を移動させる。倒れる瞬間にふわっと浮いた瞬間が、力が抜けている状態で、このまま歩くと足がすいすい前に出るのだという。できるだけ、一番大きな骨であるかかと(踵)に重心を置いたほうがいいそう。

足のパーツの役割を知り、上手に付き合う

その後も、足のパーツや骨盤の重要ポイントを解説。

・ひざ下には2本の骨があるが、重心を「内側」に載せることで、疲れにくく細い足にできる

・腿の後ろの筋肉は、歩いたり走ったりするときのアクセルの役目なのでたくさん使って。足がむくみやすい人は腿の前側の筋肉をほぐすといい

・骨盤の後ろに「仙骨」という骨がある。歩いたり座ったりしているとき、この仙骨がまっすぐ立っていると背骨のS字カーブが自然な状態になりやすいという理論を展開

「外を歩いていて『美しいな』と思う人は、男性も女性もこの仙骨が立っています」と横手さんが言うほど仙骨はキーとなるパーツ。アシスタントの方が参加者一人ひとりの仙骨をチェックし、しっかりと立てて座る感覚を覚えてもらった。

説明の間や、説明が終わったタイミングで、適宜エクササイズを実施。足首回しや、座ったままでふくらはぎ・腿の前側や裏側へのアプローチ、ヒップのストレッチなど。それぞれ、姿勢だけでなく呼吸なども意識しながら進めていく。少しずつ曲がる角度が深くなったり、体が軽くなるのを実感した。

上半身は呼吸も意識しながら

後半の上半身の話は、まず背骨から。背骨は24本の骨からできており、筋肉で支えられている。その筋肉が適度に緩んでいるほうがきれいな人が多いそう。背骨の筋肉が硬直していると、さまざまな筋肉に影響して、頭のリラックスもできなくなっていくのだとか。

胸の部分では、よい姿勢と呼吸の深さの大切さを解説。首の下にある胸鎖(きょうさ)関節や、肩甲骨は、肩こり、首こりに大いに関係しているため、周りの筋肉をしっかりと緩めることが大切だ。

それぞれの解説をした後、肩甲骨周りのストレッチや、背面へのアプローチを実施。息をしっかりと吐きながら筋肉を伸ばしたり、回したりすることで、徐々に体がリラックスしていく。

エクササイズだけでなく食事や睡眠、気持ちも大切に

運動することにより、動物的な脳を引き出すことができる、と横手さんは言う。普段は左脳的に考えることが多いならなおさら、運動することですっきりと変えることができるのだとか。

また、食事も体の神経を研ぎ澄ませるための重要なポイント。食べることで、自然とつながることができるため、できるだけナチュラルなものを採ることが大切。皮膚に張りが出て透明感が出るという。

エクササイズをすると、睡眠の質が深くなるのもいい効果のひとつ。結果として次の日の集中力や仕事の効率につながる。

横手さんは最後に、「ことだま」の大切さにも言及した。

「有名芸能人は、日常生活でも顔が知られているので、大変なストレスがかかるものです。でも、考え方がポジティブで『よくなるためにどういう方法があるのか』を常に考えています。今日ここに来てくださった方も、『何かあるのかな』と思ってくれていたはず。気持ちいいなと思う感覚や、体の軸を大切にするとともに、プラスの言葉を常に発信していただけると、ハッピーになると思います」

イベント後の座談会

イベントの後、参加者に感想を聞いた。協力してくれたのは、梶浦真美さんと、佐藤亜紀さんの2人。

– 今回、どのようなことを期待して参加したのですか?
梶浦さん)モニターを2つ使う仕事で、眼精疲労や目の疲れ、首や肩のこりが気になっていました。マッサージに行っても改善しないので、ヨガに通おうかなと思っていたところ。それらが改善するヒントになるといいなと思い、参加しました。
佐藤さん)常に椅子に座ってパソコン操作をしているので、腰が痛くなっていました。もともと運動がとてもすきなのですが、自己流だと変なところに筋肉がついてしまうかなと思って……。自分が思った通りの体にしたいと思っていたところ、「ボディメイク」というキーワードがあったので興味を持ちました。
– 受講してみていかがでしたか?
梶浦さん)横手さんがトレーニングされている芸能人の方のファンだったので、今日そのことを知ってびっくりしました。その方のInstagramを見ていて、自分の体や、周囲の人に感謝しているのを知っていたので、横手さんがおっしゃっているのとつながってちょっと興奮しました。
仕事中でも休憩のタイミングなどで、教えてもらったストレッチや呼吸法を実践したい。また、感謝の気持ちを持ち続けていたいと思います。
佐藤さん)横手さんの「伝えたい」という熱量がすごい!と思いました。教え方が上手なので、言っていることがすぐに理解できて、自分の中にすっと入って来たのがよかったです。また、体を変えることで心が明るくなるとおっしゃっていたのにも感銘を受けました。
数字を扱う責任のある仕事を担当していますが、没頭しすぎるとかえってミスをしてしまいます。リラックスするために、ストレッチなどをこまめに取り入れようと思いました。体がリラックスしていないと、ちょっと違うタイプの仕事が来たときに上手に対応できないので、気を付けたいです。

2人とも、これから運動を始めようと思っており、横手さんの、冗談を交えたリラックスムードに大絶賛。体と心がつながっていると改めて実感し、とても満足した様子。体のチェックを怠らないことで、毎日すがすがしく過ごせるはずだ。

ライター:栃尾 江美(とちお えみ)
カメラマン:坂脇 卓也(さかわき たくや)
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