「英語でコミュニケーションしたい」――日本人の多くは、そう思った経験があるのでは?でも、ボキャブラリーや発音に自信がない、となかなか話せない人も多い。そこで、らしさオフラインでは、英会話インストラクターの神林サリーさんを迎え、簡単なフレーズや、学校では決して習わないコミュニケーションのコツを伝授。100名以上が参加したイベントは、「外国人になりきった」参加者で盛り上がった。

講師:神林 サリーさん
英語インストラクター。学習カウンセラー。
アメリカ留学後は、モデルをしながら通訳・翻訳学校でプロの英語を習得。オーストラリアでの就労経験や、大手英会話学校の講師、外資系企業の秘書、営業、通訳などのビジネス経験を活かして、現在はフリーの英会話インストラクターとしてSally先生の愛称で活躍する。著書に『やさしい英語で「不思議の国のアリス」を読もう』(KADOKAWA)、『Sally先生のバイリンガル英会話学習法』『英語でショート・スピーチ』(研究社) 、『たったひとことでモテる英語の伝え方』(技術評論社)など多数。

まずは、英語を話すための準備から

Sally先生は、「Sally’s モテGolden rule」という十か条を自ら考案。今回は、そのGolden rulesを中心に進めていく。ただし、その紹介とエクササイズに入る前に、準備運動が必要だという。

まずは参加者に立ち上がってもらい、深呼吸から。腹式呼吸になるように深呼吸して「日本人の自分を捨てる」とアドバイス。つぎに、腕をぶらぶらさせながら、その場でジャンプ。肩を回したり、首を回したり、背中を回したりするストレッチなどをした。

その後紹介したのは、これもSally先生が紹介した「チンタンエアロ」というエクササイズ。舌やあごが疲れる程度に、前後や左右に動かしていく。発声などの練習もした。顔痩せにも効くと生徒さんには評判なのだとか。

最後に「英語に魂を売る儀式」と称して、ハイタッチをしてもらう。隣の人だけでなく、前後斜めの人など、できるだけたくさんの人とハイタッチをする。「ハーイ」と声がけをしながらハイタッチをすることで、緊張がほぐれ、気持ちが解放されていくのだろう。

なぜ「モテ」が大事なのか?

次に、自己紹介「Greeting English」のエクササイズ。次の簡単な例文を使い、それ以外にもアレンジしながら隣の人と自己紹介をしていく。

A: Hello, my name is __.
B: I’m ___. I work for ___. How about you?
B: I work for ___. Nice to meet you.
A: Nice to meet you, too!

準備のエクササイズがあったためか、スムーズに楽しそうに話す様子が見て取れた。

自己紹介のエクササイズが終わってから、Sally先生は自身のエピソードを紹介した。

「自分の経験やさまざまな英語圏の人を見てきたことから、モテるコツを生徒さんに伝えていきたいと思ったんです。人生って短い。英語が話せる人生と話せない人生なら、話せる人生のほうがいいと思う。モテが生徒さんのモチベーションになるなら使ったほうがいい。モテに興味がないという人も、コミュニケーションのコツを知れば役に立ちます」

目を見て笑顔で話し、相手をほめる!

その1 とにかく相手を褒めよ! Make a compliment

自己紹介が終わると、さっそく「Sally’s モテGolden rules」を紹介。まずは「褒め」から。

「日本人は褒めるのが苦手でなかなかできませんが、英語圏の人は朝から晩まで褒めてくれます。モテる人は褒め上手。相手のいいところを見つける才能があるんです。日本語だと照れくさくても、英語ならできます」

その2 笑顔を見せよ! 目を見て訴えるべし! Friendly Smile

また、笑顔で目を見て話すのも重要だという。

「何人かの外国人男性に聞いてみたことがあるんです。『あの子のどこがかわいいの?』と。そうすると『笑顔がかわいい』という回答が多かった。ニコニコしているほうが、心を開いてくれるんです。私は人に会うときに『私が、この人に会えるのはこれが最後になるかもしれない』と思うことにしています。そうすると、笑顔の印象で終わりたいなと思うのです」

早速、以下のような例文を使って、隣の席の人と褒める練習をした。

I like your ○○.
I like your smile.
I like your eyes.
I like your hair style.
I like your dress.

その後、会話でお互いを褒め合う練習も。「とにかくバッグでも髪型でもいいので、相手のいいところを見つけてください」とSally先生。また、褒められた時には謙遜せず素直に「Thank you」と言うのがポイントだそう。

A: I like your ○○.
B: Thank you very much. I’m happy to hear that.
And I like your ○○.
A: Thank you very much. I’m glad to hear that.

自分の意見をはっきりと、卓球のようにやり取りする

その3 自分の意見をハッキリ言うべし Never be shy

英語圏の人に「どんな人がモテないの?」と聞くと「シャイな人は嫌だ」という意見があるのだとか。

「何考えているかわからないから、嫌われているのかもしれないと想像してしまいます。日本語のようにグレーな表現がとても少ないので、自分の意見をはっきり言うことも重要。『I don’t know.』ではなくて『I think ……』でもいいから何かを言うようにしましょう」

その4 リスポンスはピンポンで! Like a table tennis

また、ピンポン(卓球)のように、テンポよくやり取りすることが大事。英語がピンポンだとすると、日本語はボーリング。投げてじっと見て……「ストライク!」ということらしい。ピンポンは予測して待っていなくてはいけない。

「とにかく答えるということも大事です。黙っていると、質問がわからないのだろうかと思われてしまいます。『ええと……』というニュアンスを英語で言う方法を覚えましょう。『Well……』または『Let’s see』で、『ええと』という意味になります。これを言うだけで、考え中だけど、わかっているんだな、と相手に伝えることができます」

まだまだあるGolden rules

そのあとも、下記のGolden rulesをわかりやすいエピソードとエクササイズで紹介。実際に練習することで、参加者の気持ちもほぐれ、体感として面白さがわかっていく。

その5 Yes, No, はキッパリと Saying No is just fine
その6 英語はシンプルでストレートに! Simple is best
その7 落ち着きのある声で! Voice is important
その8 空気は読むな!言葉で勝負だ Being KY is ok
その9 英語はポジティブに! Never be humble
その10 ジョークとユーモアのセンスを磨け Jokes&Humor

英単語を一つひとつ覚えるのはもちろん大切。ただし、それよりも英語圏の人の習慣を知ったり、困った時のフレーズを覚えておくとすぐに活用できそう。今回紹介したのは、とにかく簡単なフレーズばかり。知っている単語を改めてシチュエーションごとに覚えるだけなので、英語に対する恐怖心があった人も、ずいぶんと和らいだことだろう。

ライター:栃尾 江美(とちお えみ)
カメラマン:坂脇 卓也(さかわき たくや)
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