沖縄に移り住みマリンスポーツのインストラクターをしたり、スポーツジム通いをずっと続けていたり、ミュージシャンに夢中になったり……。好きなことに没頭してきた齋藤真貴子さん(51)だが、過去には「自分らしくない」と感じる働き方をしたこともあった。なぜもう一度「自分らしい」働き方を手に入れられたのだろうか。

宮古島で魅了された沖縄に移り住む

アパレル業界で忙しく働いていた齋藤さんは、かなりのハードワークをしていた。3年ほど働いたものの、退職してアルバイトをするようになる。

「アルバイトの休みを取って旅行したのが宮古島でした。そこで沖縄の海に魅了されて、ここへ移り住もうと思ったんです。船舶免許を取りに行く際に履歴書も持参して職を探し、そこで知り合ったインストラクターに仕事を紹介してもらえることに。リゾートホテルのプライベートビーチで、働けることになったんです」

そこで、ジェットスキーやシュノーケリングなどのインストラクターとして働きながら、休みの日はスキューバダイビング。沖縄の海を満喫する日々だった。

ところが、10年ほど経つと体力的にも続けられないと感じるようになる。もらえる給料も十分とは言えなかった。当時34歳。「そろそろ潮時かな」と思ったという。

家業の経理を手伝うことに

齋藤さんの実家は、工場を営んでいた。子どもの頃から、会社が「齋藤家そのもの」だったという。両親から常々「仕事を手伝ってほしい」と言われていたことから、実家に戻り会社の総務経理を手伝うことにした。

「それまでの沖縄の仕事とは一変して『やりたい仕事』ではありませんでした。でも、『誰もやる人がいないから』『お願いだからやって』と言われ、断り切れなかったんです」

今思えば、「仕方なかった」「自分らしくなかった」と言う齋藤さんだが、責任感を持って働いていた。

10年以上働き、あるとき齋藤さんに大きな出会いが訪れた。

「姉があるミュージシャンのファンで、ライブに誘われたんです。その前からCDを借りて聴いてはいたのですが、ライブに行ったらあまりに楽しく、興奮して。帰宅してから、姉に借りたままになっていたライブのDVDをすべて見ました」

いわゆる「ハマった」体験。仕事を休んででもツアーに行きたいと思うも、自分の都合で休めるような仕事ではなかった。

また、ちょうどその頃、兄が事業を引き継ぎ、その妻に総務経理の仕事を譲るという話が出ていた。さらに、齋藤さんの周りでいろいろな死が相次いだ。

「直接知っている人ではないのですが、脳梗塞や突然死などの話を聞き、『人はいつ死ぬかわからない。今を楽しく生きることが何より大切』と思うようになりました」

さまざまな条件が重なり、齋藤さんは仕事を兄の妻に譲り、好きなミュージシャンのコンサートに行けるような仕事を選ぼうと決めた。

派遣の仕事は性に合っていて楽しい

ある程度自由に休みが取れる仕事。そう思って齋藤さんが選んだのは、派遣スタッフとして働くことだった。

「一般事務として働いています。自分の担当が決まっているわけではなく『頼まれごと』が多いです。社内の人の補佐なので、毎回いろいろな仕事ができてとても楽しい。以前職場ではPowerPointをよく使っていて、今はExcel。新しいことを覚えられるので自分のスキルが上がっていると実感できます」

もともと、先回りして仕事を進めていくタイプ。新しいことを覚えながらでも、職場での評価も高い。

「『応援しているミュージシャンが引退したらどうするの?』と聞かれることはありますが、想像しても仕方がない。受け入れるしかないので……。だから、今を楽しく生きようと決めています。将来『もっとお金をためておけばよかった』と思うかもしれないけど、たとえ後悔しても受け入れる覚悟を決めています」

お金と体が続く限り、好きなミュージシャンを追いかけていく。先日も、なかなか当選しないライブに当たり、「幸せのおすそ分け」と周囲の人にお菓子を配るほど喜んだという。

「自分はとても飽きっぽい」と言いながらも、10年もファンを続け、20代の頃からスポーツクラブ通いも続けている。

「やりたいことに飛び込むときには、楽しみが強くて不安を感じないみたいです」

どんな人も、結局は「今」しか生きられない。「今が大事」と全力で楽しんでいる姿は、とても眩しい。

バッグは色違いの二つ目。手作りするのもすき

いつも持ち歩いているのは、化粧直しをした後に潤いを持たせるミスト。携帯用のケースに入れ替えて使っている。

コンサートで欠かせないのは、会場で飛んでくる「銀テープ」に折り目を付けず持ち帰るための紙箱。会場によって絵柄が異なり、行けなかったライブ会場のものは、仲間から譲ってもらうのだという。

バッグは自作のもの。金具や布を購入して、自分で縫うのだとか。開きやすい金具が気に入り、色違いの二つ目を作った。美しいネイルも自分で塗るらしく、細かいことが好きな性分と、ツアーのための節約の両方を兼ねている。

ライター:栃尾 江美(とちお えみ)
カメラマン:上澤 友香(うえさわ ゆか)
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