初めての就職先でプログラマとして働いていた北原千絵さん(47)。現在は週3日働きながら、副業でExcelマクロなどのツールづくりを請け負う。週の勤務日数を減らしたことで、副業や子育てのちょうどよいバランスが保てている。自分の「得意」と「楽しいこと」を掛け合わせた北原さんの働き方をうかがった。

ハードワークだったプログラマ時代。起き上がれない休日

「土日はほぼ寝ていないと、月曜日から金曜日まで働くことができなかった」と、昔を振り返る北原さん。新卒で入ったソフトウェア会社でプログラマとして活躍していたころは、身体を酷使しながらも、仕事にやりがいを感じていたのだそう。

「短大では経済を学んでいましたが、プログラマは伸びる業種だと思い、新卒でソフトウェア会社へ。最初は大変でしたが、理解するにつれ楽しくなっていきました。システムが出来上がったときの高揚感は忘れられないですね」

モノづくりの楽しさはあったが、勤務時間は夜遅くまでになり、時には朝まで会社にいることも。土日はずっと寝てばかりいて、平日をぎりぎりの体力で乗り切る。

数年たったころに、突然呼吸がうまくできなくなった。何とか自力で病院へ行くと、ぜん息の発作。以降だましだまし働いていたが、体調を崩すことが多く、数年のブランクを余儀なくされることもあったという。

育児をしながら仕事に復帰。Excel VBAで業務効率をアップさせる

9年前に子どもが生まれたあと、しばらく仕事をしないでいたものの、自宅を購入したこともあり仕事に復帰した。シンクタンクでデータ加工や資料作成を担当したが、その際にプログラマ時代のスキルが活きる。

「依頼された仕事は、データを目視でチェックするような内容でした。本来、チェックするのはパソコンの方が得意なはず。面倒なところはツールに任せ、人間は最低限のことだけで済むようなツールをExcel VBAで作ったんです。それまで3~4日かかっていた作業が半日ほどでできるようになりました」

職場の人はさぞかし喜んだことだろう。依頼された仕事の合間を見て、実際にツールを作ってしまい、うまくいってから報告するのが常だとか。

仕事は楽しかったが、当時はまだ週5日の勤務。効率の良さから、仕事も家事もこなせてはいたが、気持ちの余裕はなかったという。

「家では怒りっぽかったと思います。子どもに強く言いすぎたときにはいったん反省しますが、また日がたつとイライラしてしまいます。子どもには『お母さん嫌い』って言われたこともありました」

週3日の勤務になって、子どもの習い事の送り迎えも楽に

もともと興味のあった大学の学校事務へ就業先を変えた。週5日勤務を続けていたが、木、金曜日になると朝起きられなくなってくる。

「ようやく、『私には週5日勤務が向いていない』と割り切り、週3日の勤務に変えました。これまでは、仕事に合わせて子どもの習い事の時間を遅くしていたため、送り迎えをすると夜の家事が大変でした。でも今は仕事のない日に習い事を早い時間に入れられるので、生活に余裕があります。子どもにきつく当たることもなくなってきました」

寝てしまってばかりいた土日には予定を入れられるように。子どもの野球の試合や練習にも付いていけるようになったという。

また、北原さんはその前より勤務していたシンクタンクから、個人的に仕事を受けている。作成したツールのメンテナンスや、新たな業務のツールづくりだ。週5日勤務の時には少ししか受けられなかったが、週3日勤務になったタイミングで、「もう少し増やせないか」とオファーが来た。

「今はダブルワークをしていて、空いている時間にツールを作っています。それなりに収入があって、勤務時間にも縛られないのでとてもいいバランスです。もともと、効率を上げる方法を考え、ツールやアプリを作るのが好き。できあがったときもすごく嬉しいんです」

今の職場では、大学の研究室の業務を請け負っているため、「研究費を一括管理できるようなシステムが作りたい」とひそかに考えているそう。

9歳の子どもがもう少し大きくなったら、自分の時間が増えるため、週2~3日からできるプログラミングの仕事にもチャレンジしたいと思っている。「大学の仕事も楽しいので、悩むところではあります」と嬉しそうに語る笑顔が、今の充実したバランスを物語っている。

夫との出会いは愛読していた漫画

漫画が大好きだという北原さん。特に思い入れがあるのが『昆虫鑑識官ファーブル』。夫との出会いを作ってくれた作品だ。

「漫画雑誌で読んだときに『なんて面白いんだろう!』と思い、すぐに大人買いをして全7巻を揃えました。その後、シナリオの教室へ通っているときにあるパーティへ行ったら、原作者である夫に出会ったんです」

今でも、夫が原作を書いた漫画のラフを見て感想を述べたり、Web連載を通勤中に読んだりと、夫の作品の大ファンだ。

他に夢中になっているのが「ヒグマ」。テレビで映像化されたドキュメンタリーを見たのをきっかけに、原作である『熊嵐/吉村昭(著)新潮文庫刊』を読んでハマった。ヒグマが北海道の農村を襲うという怖い話だが、「怖いけど読みたい」という気持ちが止められないのだとか。ヒグマの生態を調べたり関連本を読んだりと、5年ほど夢中になっている。

いつも欠かせないのは、「ブレンディ スティック」の「カフェオレ カロリーハーフ」。いろいろ試してお気に入りに行きついたという。自宅にも職場にも何本も置いてあり、疲れを感じた時や食後などに、ほっと1杯飲むのが習慣だ。また、唇がかさつきやすいため、リップクリームも常備。季節を問わず1~2時間に一度は塗るのだそう。

ライター:栃尾 江美(とちお えみ)
カメラマン:刑部 友康(おさかべ ともやす)

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