週の半分ずつ、派遣スタッフとして2つの仕事を掛け持ちしている李明姫さん（52）。仕事で頑張った分、週のうち数日はジムで体を動かし、ボディメイクに励むことで日々のバランスを取っている。インタビュー中も話題に事欠かず、明るく話す様子とは裏腹に、40歳くらいまではアトピーに悩んでいたそう。そんな李さんの仕事や体づくりに対する今の想いなどをうかがった。
思えば、以前からダブルワークをしていた
現在「なんとなくダブルワークになった」という李さんだが、思えば以前からずっと仕事を掛け持ちしていたという。
「独自のソフトを扱う会社に勤めていたことがあり、辞めたあともソフトがアップデートされるたびにお仕事の話をいただいて、土日に作業していました。勤めていた期間を合わせると、20年以上のお付き合い。ほかにも、母が倒れたときに、実家の家業である飲食店を4年ほど手伝っていたことも。スタッフが足りていないときや、忙しい曜日に行っていました」
どちらも、李さん自身が必要とされ、それに応えるかたちでの仕事。もともと仕事に慣れている状態でのダブルワークとなったため、混乱や戸惑いはなく、スムーズにできていたという。
一方で、現在の仕事は、いずれもTableauという比較的新しい分析ソフトを使っており、ソフトの使いかただけでなく、データの理解などに四苦八苦しているそう。
「40を過ぎて、自信をもって仕事に就けるようなスキルを磨きたいと思い始めたときに、Tableauを使う職場で働けることに。もともと、データ分析の仕事をしたかったのですが、得意と言えるほどではない。Tableauなら、今から学べば強みになるんじゃないかと思ったんです」
仕事が決まったときには、業務委託で他の仕事をしていたが、新しい仕事は週2～3日という条件だったため掛け持ちに。ところが、以前の職場の部署が解散になってしまう。
「2つの仕事が1つになってしまったので、フルタイムの仕事1本に切り替えることも考えたのですが、ちょうどダブルワークで働けるような職場を紹介してくださり、辞めずに継続できることに。次の職場も業務委託で、さらにTableauを使う業務でした」
スキルアップのために始めたTableauが、次の仕事にも役立つことになった。自ら専門書を買って学び続けている。
アトピーがよくなり、ダイエットして水着を着たい！
ダブルワークのほかに、筋トレや有酸素運動など、体づくりに精を出している。きっかけは、5年ほど前にプールに行きたいと思ったこと。
「考えてみると、水着を着なくなったのはアトピーがひどくて引きこもっていたことが原因。40歳くらいまでは、気になって夏でも長袖を着ていたほどでした」
ところが、ある皮膚科で「ゴワゴワの黒い皮膚になりたくないからステロイドをやめたい」と相談したところ、医師に次のように言われたという。
「李さんの皮膚はそうはならないよ」
その言葉で「すっと気が抜けた」李さん。薄めたステロイド剤を医師の指導の通りに使っていると、少しずつ改善していった。その医師ならではの治療法も試していたが、李さん自身は「気の持ちようでよくなったんじゃないか」と考えている。
肌の悩みがほぼなくなったはいいが、「プールに行きたい」と思ったときには今よりも10kgほど体重が多かった。
「ジムに週4～5回通っていたら比較的スムーズに10kg痩せて、晴れてシンガポールのマリーナベイ・サンズへ。でも、せっかく行ったのにひどい風邪をひいてしまって、写真だけ撮ったんです……（笑）」
話の中にユーモアを挟むのが、李さんの明るさだ。
よりよいボディラインを目指してトレーニングに励む
念願通りに痩せたあとも、ジムに通い続けている李さん。今は体重だけでなくボディラインを追及しているという。
「完全に自己満足の世界ですね。例えば『ウエストのここが許せない！』という終わりなき戦い（笑）。若いころのスタイルを目指していますが、筋肉がつきやすいので、筋トレから有酸素運動に切り替えているところです」
仕事2つに加えてジム通いとなると大変そうだが、それが李さんの「バランス」なのだ。
「仕事は両方ともリモートなので、ずっと家にいると健康的ではない気がするんですよね。人と会わないと気を使わないから、老けていく気がする。ジムは体を動かして人にも会えるので居心地よくてバランスがとれているのかな、と思います」
これからは、体をさらに改善していきたいとともに、もうひとつ趣味を見つけたいのだそう。
「習いごとでいろいろ候補を挙げては『違うなあ』と思っていますが、何か見つかったらいいなって」
自身を「将来設計がない」と言う李さんだが、Tableauという新しいスキルの獲得に飛び込んだり、若い体をキープするためにジムに通っていたりと、日々の「心地よさ」を優先することで将来につながっている。新しい趣味でさらに充実して、もっとイキイキとした李さんになるのだろう。
アロマとヘッドマッサージャーで癒しを
職場でもらったアロマオイルとアロマストーンが気に入り、自分で「もっと大きな石が欲しい」と手に入れたのがクリスタルのアロマストーン。今は柑橘系のブレンドを使っており、仕事中や寝る前に使っている。
週に2～3回使っているのは、ヘッドマッサージャー。お風呂でシャンプーを泡立ててから使う。「体だけじゃなく顔のたるみも解消したい！」と追及したうえでの選択だったが、思いのほか髪が柔らかくなるのが気に入っているポイント。
仕事のためのTableauの本も愛用品のひとつ。まだ読み途中だが、仕事にも役立っている。知りたい言葉が分かっていればスマホやパソコンで検索できるが、あいまいなことを調べたいときには本が便利だそう。
ライター：栃尾 江美（とちお えみ）
カメラマン：坂脇 卓也（さかわき たくや）
※感染症対策実施の上、インタビューをおこなっております。
