人生で何を優先したいかは人それぞれ。でも、慌ただしい日々を送っていると、だんだんと優先順位がブレてしまうこともある。病気の発覚が、一度立ち止まって、自分が本当にやりたいこと、大切にしたいことを見直すきっかけになった垣尾花那子さん(27)。プライベートの充実だけでなく、仕事の取り組み方にもよい変化が。

*オンラインで取材を行いました
*掲載しているお写真は、ご本人よりご提供いただきました

病気が発覚。人生を見直すきっかけに

「自分が知らない新しい世界を知りたい」という気持ちが強いという垣尾さん。大学卒業後に就職した会社を退職し、次へのチャレンジを模索していたところ、「キャリアウインク」を知って登録。現在は「キャリアウインク」を通じて2社目となるIT企業のマーケティング部門で週5日、9時~17時半で働いている。

「未経験から事務職へのチャレンジ」を応援する、無期雇用派遣サービス

「ITはどちらかというと苦手分野だったんです。でも、新しいことを知りたい気持ちが強いので、毎日今まで知らなかったことを吸収していけるのがとても楽しいです」

大学時代も外国語大学に入学したものの、当初は授業の内容すら聞き取れないところから、学内の無料レッスンに足繁く通い、3ヶ月ほどでヒアリングができるように。卒業までに見事英会話を習得したというチャレンジ精神の持ち主。現在の就業先で働き始めてからは、プライベートでもITについて学ぶ時間を持ち、就業先での直接雇用化を目標としていた。

「それが就業してから半年ほどで病気が見つかったんです。入院や手術、その後の通院も必要になり、このままでは命にかかわるとわかったときはショックも大きかったのですが、立ち止まった自分の人生を考えるきっかけになりました。それまでは仕事を優先していて、1ヶ月ほどの入院の時期を決めるのも“そこは仕事が忙しい時期なので難しいです”と話したら、主治医から“命と仕事、どっちが大事なんですか?”と言われたんです」

急なお休みに備えてタスクを「見える化」

人生を見直したときに、キャリアアップだけでなく、プライベートも大事にしたいという思いに至った垣尾さん。現在の働き方を続けながら通院し、プライベートの時間も充実させる生き方にシフトチェンジ。就業先も垣尾さんが治療を受けながら働くことに協力的という。

「退院後も体調がすぐれないときもありましたし、月1回通院でお休みをいただいているのですが、就業先のみなさんに理解いただいてやっていけています。本当に感謝しています!」

いつ体調不良で休むかわからない状況になったことで、垣尾さんの仕事の取り組み方にも変化が。自分の仕事の進捗を常に「見える化」するのを心がけている。

「部署内の全員が見られるサーバーに、今どういうタスクを抱えていて、誰とどんなやりとりをしているかメール文やメモを共有しています。もし急にお休みすることになって、私が担当する案件について不明点があっても“あのファイルのあそこを見てください”とお願いできるので。そういう配慮が考えられるのも、気持ちに余裕をもって仕事をするようになって、まわりを見る気持ちが生まれたからだと思います」

「人生楽しむしかない!」友達の言葉で前向きに

がむしゃらに仕事にまい進していたところから、プライベートを充実させようとシフトチェンジした垣尾さん。入院中に「やりたいことリスト」を作り、奄美大島でジェットスキーに挑戦したり、日本一周を目指したりと少しずつ「やりたいこと」をクリアしているが、充実の最大の要因になっているのは「友達とすごす時間」。

「今までは残業をしていましたし、土日は疲れて寝るだけのような感じで。それが働き方を見直して定時で帰宅するようになったので、平日夜も友達と食事の予定を入れますし、土日も遊びに出かけられるようになりました。平日の仕事が終わった時間から近場の温泉旅館に泊まり、翌日そこから出勤するなんてことも。それから、ずっと自分の都合で休暇を取るのに抵抗があったところ、年末年始のお休みに有給休暇をあわせて、念願だった海外旅行も経験できました」

垣尾さんの友達は、外国語大学出身だけに海外から日本に来ている方も多い。外国人の友達との会話で救われた経験もあるのだそう。

「日本人の友達は私が病気について話したときに、気持ちに寄り添って心配してくれる反応が多かったのですが、外国人の友達はとてもポジティブで。“病気になったからには、これからの人生楽しむしかないね!”と、どんどん遊びに誘ってくれるんです。体調があまりよくなくて外出を躊躇していたときも“紅葉は今しか見れないよ!”と声をかけてくれて、出かける元気が出ました」

キャリアを重ねて、お金を得ることも人生の充実のためには必要。でも、自分にとって過不足ない生活が維持できるのであれば、お金よりも大切な人との時間こそが必要なものだと考えるようになった垣尾さん。

「以前の私がそうだったようにまわりの人に迷惑がかかるからとプライベートの時間を持つことに躊躇してしまう人もいると思うのですが、一度しかない人生なので、本当に自分がやりたいことを実現していくことも忘れてはいけないですよね。少し仕事から離れる時間を持つことで、また前向きに仕事に取り組む気持ちもわいてくると思います」

充実したプライベートが一覧できる手帳

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スケジュール管理はスマホのカレンダー機能を使っていたが、入院を機に紙のスケジュール帳に移行。「プライベートが充実したことで、スマホでは予定が把握しきれなくなってしまって。紙のほうが空いている日がすぐわかりますし、楽しい予定がたくさん入っているのがわかるのも幸福感につながっています」。垣尾さんの「やりたいことリスト」もスケジュール帳の中に記入されている。

*2024年限定版のため、現在は販売していない商品(キャンパスソフトリングダイアリー/コクヨ)

ライター:古川 はる香(ふるかわ はるか)

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