新しく配属された職場で、「このファイルを開いて、こんな画面が出てくるから、こんな感じで入力してください」……、そう指示を受けて作業を行っているものの、これって、いったい何? と、思ったこと、ありませんか?このコラムでは、Accessの疑問や困りごとにお答えします。
Accessって、そもそも、なに?
Accessに入力してはいるけれど、全貌については、よくわかっていません…。
どうやら、この作業に使っているのはAccess(アクセス)と呼ばれるもので、WordやExcelの仲間らしい。そこまでは、なんとなく聞いたことがあるかもしれません。でも、仲間と言われても、見た目は全然違うし、入力したデータがどこに行っているのかも、よくわからないですよね。
AccessがExcelやWordの「仲間」と呼ばれるのは、Microsoft社が販売している、Microsoft Office(マイクロソフトオフィス)というセット商品の中の一部だからです。
Microsoft Officeは、表計算ソフトのExcel、文書作成ソフトのWord、プレゼンテーション作成ソフトのPowerPointなど、さまざまな目的別のビジネス用ソフトウェアがひとまとめになっていて、販売されています。Accessはそのなかの1つで、「データベース管理」ができるソフトウェアです。
データベースってなに?
「データベース管理」ができる……、と言われても、すぐにはピンときませんよね。データベースという言葉自体は聞いたことがあるかもしれませんが、具体的にはいったいどういうものなんでしょうか?
データベースは、これの電子版です。
電子データも紙と同じで、乱雑な管理ではデータを探すことができなくなってしまうので、電子上でデータを格納するための入れ物を用意するんです。その入れ物は分類ごとにたくさん作られて、ルールを守らないとデータが入らないようになっています。
そのなかに、日々発生したデータを蓄積していき、何万、何十万といった単位の膨大な量になっていきます。これが、データベースです。データベースは検索がとても得意で、データの量が多くても目当てのものをすぐに取り出すことができるんです。
ただし、データベース自体は「膨大なデータの集まり」でしかありません。単体で使うのではなく、データベースを利用する「しくみ」を作って、便利に使えるように工夫されているんです。
一般的なデータベースを利用したシステムの「しくみ」
いったんここでAccessから離れて、一般的なデータベースシステムが、どんな「しくみ」で動いているのかを考えてみましょう。
こういったシステムは「操作」「処理」「データベース」の3層の構造でできていて、私たちが目にするのは「操作」の層だけです。
「バーコードをかざす」という行為が命令スタートの合図となり、「処理」層でデータを取得するプログラムが実行され、「データベース」層から該当のデータを受け取り、ふたたび「処理」層で画面へ出力するプログラムが実行されることで、「操作」の層で自分の残高を閲覧することができる、という流れになっています。
このようなシステムは3層をそれぞれ別の場所で動作させて、ネットワークを介して運用するのが一般的です。独立させることで安全性を高めるメリットもあります。
また、利用人数が多ければ多いほど、システム構築・運用は難しくなります。多くの場所からでも、さまざまな端末からでも、多数の人に同時に操作されても、確実に動く必要があるからです。セキュリティやデータ保全対策も含めると、データベースシステムというのは、たいへん高額なものになってしまうんです。
Accessは“手軽”なデータベースシステムを作るためのもの
しかし、少人数でちょっとだけデータベースを使いたいケースでは、上に挙げた形態のシステムはあまりにも大規模で高額です。そんなときに選択肢の1つとなるのが、Accessです。
Accessは「小規模向け」データベース管理ソフトとされていて、3層構造のデータベースシステムを、Windows PC上で動く「1つのファイル」で作ることができます。
つまり、Microsoft Officeライセンスを持っている(ExcelやWordがインストールされている)PCがあれば、それ以外の設備を買わなくても、自前のデータベースシステムを作ることができるんです。
ただし「小規模向け」ですので、制限があります。データ量の上限は2ギガバイトで、利用人数は個人~数人程度とされています。1台のPC、またはワークグループなどの閉じたネットワーク内で利用します。
また、手違いで削除してしまったり、PCの不調で消えてしまったり、といったリスクはほかのファイルと同列なので、確実なバックアップ対策も必要です。低コストゆえのデメリットもありますが、それでもデータベース管理の有益さは計り知れません。
使いどころとしては、小規模な会社、個人事業、部署内だけで処理するデータの管理、そんな場面にぴったりです。小規模なのでシステム構築の難易度が低いのも導入しやすいポイントです。
「全貌わからない」になってしまうには理由があります
そんなAccessで作られた業務システムは簡易で手軽とはいえ、ちゃんと3層構造を作ることができるので、「操作」「処理」「データベース」の層が存在しています。そのうちの「操作」の層しかさわっていないので、使っていても「全貌がよくわからない」と感じてしまう、というわけです。
それに、「処理」と「データベース」の層は、さわれないようにロックしてあったり、隠してあったりすることも多いんです。これは、システム担当者以外の人が間違ってさわってしまうのを防ぐためです。簡易でも立派な業務システムですので、壊れてしまったら困りますからね。
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いかがでしたか?「わからない」が「そうなんだ!」に変わると、ちょっと怖くなくなりますよね。Accessへの苦手意識を軽減できたら幸いです。
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