
『通勤時にちょうどいい英語レッスン(音声コンテンツ)』で実施した「学習時の困りごとアンケート」に、多くのご質問をお寄せいただきました。音声だけでは触れきれないテーマや、少し立ち止まって整理したいポイントを、この「読みもの」シリーズで取り上げていきます。
Q.何から始めていいのかわからない。
Q.何から手をつけたらいいのかわからず踏み出せません。あっ、これだ!というキッカケがほしいです。
英語を学びたい気持ちはあるものの、一体何から始めればいいのかわからない。実施したアンケートからは“スタートラインに立つ前の段階”で迷っている方が多いことがわかりました。このお悩みを、英会話講師・神林サリーさんに解決していただきます。

英会話講師、英語学習カウンセラー。オーストラリアでの就労経験や、大手英会話学校の講師、外資系企業の秘書、営業、通訳などのビジネス経験を活かして活躍。著書には『英語が身につく“ひとこと手帳”』『はじめてでも安心!伝わる!海外旅行英会話フレーズ』(永岡書店)『メンタル強め美女白川さんの英語フレーズ』(KADOKAWA)など多数。累計25万部突破。
「何から始めればいい?」で止まってしまうのは…
なかなかスタートに踏み切れない理由は、大きく分けて3つあると思います。
【1】目的がぼんやりしたままに
目的が曖昧で漠然としている場合です。「いつか話せたらいいなあ」という漠然とした願いだと、具体的なスタート地点も最後の着地点も決まりません。
学習ツールの選択肢が多すぎるのも難しいですよね。英語学習本、参考書、英語アプリ、動画、オンライン英会話スクールなど。無料・有料情報も溢れて一体どれが良いのかわからなくなりがちです。目的や目標を持っていないと、なおさら迷ってしまいます。
【2】「基礎からやり直す」に抵抗がある
基礎や基本を忘れてしまっているケースも少なくありません。自分で英語のハードルを高くしてしまい、「耳を慣らそう」と英語ニュースを聞いてみても理解できず、いくら聞いても雑音になって流れてしまいます。
【3】「時間がない」
仕事や家事などで日々忙しい方も多いのではないでしょうか。ですが、明日やろう、と先延ばしにしてしまうとすぐに時間が経ってしまいます。また、受験勉強のように時間をかけて机に向かって勉強するイメージがあると、気が重くなってしまい「今日は疲れたから寝て、明日やろう」となってしまいます。
これまで多くの生徒さんと接してきた経験から、この3つの理由によって、スタートラインに立つ前の段階で迷っている方が多いように感じています。
始めるときは「狭く・低く・短く」で考えてみる
上記3つの理由に心当たりがあれば、次のポイントから始めてみるのがおすすめです。
【1】まずは「使う場面」をひとつ決める(狭く)
まずは、直近で使う場面を決めます。「海外出身の同僚と雑談する」「英文メールの返事をすぐできるようにする」「次の海外旅行で、レストランで注文できるようにする」「自分の仕事の業界単語を理解する」など。雑談するなら日常会話、英文メールならビジネスライティング、海外旅行なら旅行英会話、業界単語ならビジネス英単語、など自分のやるべきことがクリアになっていきます。
【2】いちど基礎に戻ってみる(低く)
英語の基本はとっても大事。どんな目標でも、まずは中学レベルの基礎から入るのが最短ルートです。基本の「主語+動詞」―S +Vがわかれば、大抵の意思疎通は可能です。ただ、だらだらやらずに短期決戦で中学英語を復習しましょう。
【3】「1日5分」の英語時間を自分に予約する(短く)
「時間ができたら」を待つのではなく、英語のハードルを低くし、朝のコーヒー中や通勤中など、既にルーティン化している時間にまずは「5分だけ」英語を組み込みます。時間は見つけるもの、作るもの。英語の優先順位を上げて隙間時間を有効活用していきましょう。
□「1日5分」のおすすめは…
まずは、英語=勉強の思い込みを捨て、英語=楽しいコミュニケーションツールという新しいイメージの上書きで頭をアップデートしていきます。私のおすすめは、手帳を英語で書いたり、手帳にTo Do リスト や日記をちょこっと書いたりすること。英語時間をスケジュール帳に“English time”と書いてカフェで英語時間を持つのもいいですね。
最初は、完璧じゃなくてOK!
学び直しで大切なのは「完璧主義を捨てること」です。まず初めの一歩を踏み出すのが大事。「待ち合わせの5分だけ、ポッドキャストを聞いてみよう」とか「今の自分に必要なフレーズを3つだけ覚える」といった小さな成功体験から始めてみてください。
社会人の方は忙しいからこそ、最初から100%を目指さず、まずは7割くらいの余力を残して「細く長く」続けることが、結果として一番の近道になりますね!皆さんの楽しい英語ライフを応援しています。








