大学を卒業してすぐ、シングルマザーとして女の子を出産し、仕事と子育てを両立してきた堀ちひろさん(42)。両親のサポートがあったものの、その間は無我夢中だった。長女が14歳の時に再婚して2人の子どもに恵まれ、5年のブランクを経て短期・単発の仕事をスタート。ほぼ1か月ごとに新しい環境に変わる今の仕事がとても楽しい、と笑顔で語る。苦労を感じさせないはつらつとした姿。その秘訣と働く姿勢を聞いた。

契約社員の長期の仕事が自分を成長させてくれた

22歳の時にシングルマザーとして女の子を出産した堀さんは、近くに住む両親のサポートを得ながら、子どもが14歳になる年に再婚するまで、2人暮らしで子どもを育ててきた。その多くは派遣スタッフとして、半年から1年ほどの期間で事務の仕事に就いていた。

「その中で、6年半ほど不動産のプロパティマネジメントの仕事をしたことがありました。途中から契約社員となり、責任ある仕事を任せていただいたうえ、テナントやお客様、さまざまな業者と打ち合わせをするなど、日々の仕事がとても刺激的でした」

仕事は充実していたものの、子どもには寂しい思いをさせていたという。

「仕事が忙しくて終電間際になることも多く、両親に任せきりにしている娘に対して、『今日も夕飯を一緒に食べられなかった』と毎日罪の意識を感じていました。また、好きな時に好きなだけ食べていた娘が太ってきてしまって、健康面を考えてもよくないと、子どもの時間を作るためもう一度派遣スタッフに戻ることにしたんです」

それからは、子どもと一緒の時間を過ごせないといったストレスはなくなった。一緒にダイエットにいそしみ、年々身長が高くなる子どもに「体重を増やさないように」と声をかけ、何年も同じ体重をキープした。

再婚して、5年は育児に専念

長女が14歳の時に再婚した堀さん。夫との間には現在、3歳と5歳の子どもがいる。働きづめだった長女の頃に比べて、今はゆったりと育児ができているという。

「長女には昔も今も寂しい思いをさせているかもしれません。もう大学生になった長女とは、月に一度は2人きりで食事に行きます。娘がSNSを通して選んだお店に行くので、初めてのお店ばかりでとても刺激的です」

子ども2人が幼稚園に通えるようになったころ、ちょうど夫の会社でリモートワーク推進の話があった。そこで、堀さんは夫に自分が働きに出ることを提案する。

「少し前に友人から、『派遣で短期・単発の仕事がある』と聞いていたのもあり、夫が週に一度リモートワークをする日、働きに出たいと言ってみたんです。その日は、幼稚園のお迎えを夫にお願いすることになりました。それまでは働きに出たいと思ってもいなかったのに、情報とチャンスがタイミングよく重なったんです」

週に一度だとしても、働きに出ると気分はすがすがしいものだったという。

「育児にストレスを感じていたわけではないけれど、やはり窮屈な面もあります。子どもを夫に任せ、スーツを着てオフィスに入っていくのは、とても新鮮でした」

新しい環境や新しい出会いが大好き

さらには、一期一会で新しい仕事に取り組む今の働き方は、とても性に合っているという。

「短期・単発のお仕事はすごく面白い。毎回違う会社、違う場所で、違う人と仕事をするのはなんて楽しいんだろう、と思います。社会科見学に行くような気持ちです。考えてみれば、長期でやっていたプロパティマネジメントの仕事も、次々と新しい方に会う刺激的な仕事でした。新しい環境は、すごくたくさんのことが学べて自分が成長できる。それが好きなんだと思います」

こぼれるような笑顔で、楽しそうにそう語る。自分らしい働き方がわかっていて、それを活かす場所も持っていることで、充実しているのだろう。

今は幼稚園の年長の保護者として、卒園対策委員も担当している。友人であるママたちを見ながら、たくさんの才能が埋もれていると感じることが多い。今後はそんな人のために、後ろからサポートできるような仕組みを作れたら、とぼんやりながら考えているという。

「改めて振り返ると、シングルマザーで大変だと思ったことはほぼないです。ひとりで生計を立てるのは簡単ではないし『大変だね』『どうして結婚しないの?』という言葉や視線が気になったこともありました。でも、30歳になったときに『そういう生き方ってかっこいいね』と言われて……。いい意味で、人の意見って勝手なんだと思ったんです。今は、周りの目は気になりません」

人の意見や評価に左右されず、自分らしく働き、生きていく。キラキラとした笑顔に、その生き方があらわれているようだ。

こっそり食べられるチョコレートを必ず持参

いつも持っているのは、夫の実家がある大阪へ帰省した時に購入したノート。デザインとハードカバーに一目ぼれした。仕事にも持っていくが、仕事のメモをすることはあまりないそう。いまは幼稚園の卒業対策委員の打ち合わせに活用。

いつもコーヒーを入れている水筒は、これも大阪で一目ぼれをして購入したもの。甘党なので、砂糖とミルクをたっぷり入れてカフェオレにしている。

精神安定剤として欠かせないのがチョコレート。空腹になると気が散ってしまうため、小さなサイズのものをいつもバッグに入れていて、こっそり食べるのだとか。

「自分の固定席があったときは、引き出しいっぱいにお菓子を入れていました」というほど甘いものが好き。それなのにスタイルをキープしているのは、趣味のマラソンのおかげかもしれない。

ライター:栃尾 江美(とちお えみ)
カメラマン:坂脇 卓也(さかわき たくや)
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