新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行によって、世の中が大きく変化しました。新しい生活様式が提案され、いままでとは違ったスタイルでの暮らし方が、求められるようになりました。働き方も同様で、在宅ワークが推奨され、対面でのコミュニケーションが制限され、いままでのワークスタイル全般が、大きく見直されるようになりました。企業の多くは、新しい働き方を模索し始めています。

コラム執筆:サカタカツミ

合同会社シゴトトセイカツ代表。らしさオンラインではクリエイティブディレクターを務める。著書に『こんなことは誰でも知っている!会社のオキテ』がある。

企業の求める人物は変化するのか?

多くの企業に変化が要求されているということは、働く私たちにとっても、新しい働き方を身につけるよう、求められているのと同じ。働き方改革と題して、緩やかなワークスタイルの変化の波が押し寄せていましたが、ここに来て、一気に加速。油断していると、その波に流されてしまいそうになるはずです。アンテナを貼り、つねに情報のキャッチアップをする、そんな姿勢が求められているといっても過言ではありません。

さて、個人のワークスタイルに変化が生じようとしているいま、働く人たちへ企業が求めることにも変化が生じるのでしょうか。働き方の変化への対応力を企業が求めていることは間違いないでしょう。しかし、もっと本質的なこと、その場所で働くために必要な力について、いままでと違ってくるのでしょうか。結論からいうと、そこに大きな変化はありません。企業が皆さんに求めているのは『経験』と『スキル』に尽きるのです。

いままでどのような仕事を経験してきて、その結果、できるようになったことと、企業が新しくお願いしたい仕事に合致しているかどうかを確認する。書いてみると当たり前のことですが、企業の多くはシンプルに、仕事ができる人を望んでいるのです。そして、業務に必要なスキルをきちんと学んで身につけている人。これも当然のことのようですが、その専門的な知識や技能を持ち合わせていると証明できる資格を有している人であることが望ましい。

経験とスキル。この二つは、どんな時代になっても、いかなる働き方になっても、結果として『仕事をするためには必要な能力』であり、まずこれがないと始まらないことは、変わりがないのです。逆にいうと、これから先もまずはこの二つを意識して仕事をする、もしくは学ぶことがなにより大切です。ただし、この二つの能力。大切なのは、自らの言葉で相手に説明できる能力が重要。そう、言語化しておくこともセットで求められるのです。

経験を言語化する簡単なテクニック

では、どのように言語化しておくのが良いのでしょうか。特別な方法はありません。手始めに、履歴書と職務経歴書を作成することから始めてみましょう。誰でも知っているシンプルな作業ですが、これによって、自らの経験が言語化されます。ただし、職務経歴書はインターネットなどでよくみるフォーマットのようなものを気にすることなく、いつどんなことを経験したのか、自分の言葉で細かく書いてみるといいでしょう。

どういう事業をしている企業の、どのような役割を担っている部署で、自らはどんな業務に従事していたか。単に「事務」と書くのではなく、『電話対応』『備品管理』『伝票作成』『ファイリング』など、できる限り細分化しておきましょう。そうすることによって、自分ができることが意外に多い、ということに気がつくはずです。そうはいっても、どんな言葉で書けばいいのか思いつかないときは、求人情報などを参考にするといいでしょう。

そこには「こういう仕事をしていただきます」と、書かれています。リクルートスタッフィングのお仕事紹介ページも参考になるはずです。お仕事内容の欄には、どんな仕事をして欲しいのかが書かれています。そこに書かれている単語を参考に、経験を整理していけば、自分がいままで経験してきたことが、自分以外の第三者にも伝わるように可視化できるのです。そして、自分にはできることが意外に多いことに気がつくはずです。

企業の多くは「こういう仕事をしていただきます」と表記することで、その経験を有している人を希望している場合がある、と伝えています 。そして、スキルもまた同様です。こういうスキルを保有している人が望ましいと、ちゃんとリクエストしています。資格試験を通して取得したスキルや、経験によって培われたスキルは、この際、自分自身の手できちんと可視化しておくことをおすすめします。その二つは、どんな時代でも必ず求められるものなのです。

次回は「スキルをおトク!に身につけるコツ」をお届けします。お楽しみに。

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