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【イベントレポート】イベントやプロジェクトの計画を立てる際、何からスタートすればいい?

上司から突然「イベントの計画を立てて」と指示されたらどうしますか? 何からスタートしていいものか、戸惑ってしまうかもしれません。

リクルートスタッフィング(以下ITSTAFFING)が開催したセミナー「デキる仕事計画術(短縮版)~プロジェクトマネジメント技法を活かした上手な計画の仕方~」では、計画立案に使えるスキルをレクチャー。普段、半日コースで開催している内容を1時間半程度に短縮し、ディスカッションやワークなども交えながら学びました。今回は、その様子をレポートします。

最初のディスカッションテーマ「なぜ計画が必要なのか?」

今回セミナーを担当したのは、グローバルナレッジネットワーク株式会社。普段からプロジェクトマネジメントやMOS、新入社員向けの研修などを開催しています。今回の参加者の2/3以上が女性でした。3名ずつのグループに分かれ、まずは自己紹介から。この後ディスカッションやワークもあるので、お互いを知ってもらうところからスタートです。

その後、講師からこんな質問が。

「なぜ計画が必要なのか?」

作業に計画を立てることは当たり前のようですが、改めて考えることで、大切さがわかってくるかもしれません。もしかしたら、計画が必要のない作業もあるかもしれません。10分程時間をかけて、グループごとにディスカッションしてもらいました。

計画の重要性を再認識。プロジェクト経験も踏まえて解説

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ディスカッションは、和気あいあいとした雰囲気で、楽しそうな笑い声が聞こえることもありました。ディスカッションの時間を終えると、いくつかのグループに発表してもらいます。次のような意見が出ていました。

・タスクが漏れない
・効率化できる(段取りよくできる)
・途中でチェックができる
・進捗・全体把握ができる
・ナレッジを共有できる
・目標があるとモチベーションにつながる
・同じ作業をしなくて済む
・「何をしたらいいか分からない」という不安がない

いずれも大切なことですが、講師より、特に重要な3つについて解説をしていきます。

・ゴールを明確にする

計画は、登山に例えられます。頂上へ行くにしても、どの山へ登るのか明確にしなければ道も決まりません。ビジネスの世界では「在庫管理をIT化することで物流リードタイムを短縮しよう」といった目標が立てられます。また、短縮する場合にも「5日かかっていたものを3日に」といった具体的なゴール設定が必要です。

・進め方を明確にする

引き続き登山に例えると、山頂を目指すために9時には3合目、10時半に7合目…という目安が必要です。実際のプロジェクトでは、進捗管理やマイルストンに該当します。どこかのタイミングで天候を確認し、雲行きが怪しければ引き返すという判断をする場合もあるでしょう。

・効率よく進める

たとえば登山道が2つあった場合、最短距離で、無理・無駄なくたどり着くことを前提に道を決めます。そのためには、社内外で類似の成功事例を探し、参考にすることも有効です。過去に一度も類似の例がないプロジェクトというのは少ないものです。

最後に、計画が不要な仕事についても解説しました。たとえば、完璧なルーチンワーク(定常業務)で、これまでどおりに進めればまず成功するものが該当します。ただし、昨今の変化の激しいビジネス環境では、そのようなルーチンワークは減少しているという現実もあるでしょう。

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計画を立てる際、最初に実施することは?

次に、講師から質問がありました。

「計画時に最初に実施すべきことは何か?」

たとえば、あるプロジェクトが立ち上がり、稟議が通ったとします。最初に何をしたらよいのでしょうか。

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5分ほどグループでディスカッションしたあと、発表してもらうと「タスクの洗い出し」という答えがでてきました。大正解につき、会場拍手!

まずはやることが明確になって初めて、スケジュールや工数の見積が可能になります。もれなく洗い出すことができないと、制約条件内に収まらなくなってしまいます。期間内に終わらない、コストが超過する、といったことが起こります。

架空のイベントで、タスクの洗い出しを実践

ここで、参加者にタスクの洗い出しを実践してもらいます。課題として与えられたのは「創立20周年パーティー」。パーティーの実施責任者に任命されたため、パーティーを成功させるために実施すべきことを洗い出す、という演習です。パーティーの概要が書かれた用紙を配り、スタートしました。

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今回のセミナーでメインとなる演習です。時間は20分ほど。それぞれのグループは、めいめいのやりかたで進めていきます。一人ずつA4用紙にタスクを書き出しているグループや、まずはディスカッションしてリストアップするグループがありました。

模造紙にまとめる際も、マインドマップを書いたり、立ち上がって手分けして書いたり、それぞれが黙々と付け合わせをしたりと、さまざまでした。

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演習が終わると、いくつかのグループから模造紙にまとめた内容を回収し、講師が説明しながら見せていきます。

ブレストのように項目を出していったチーム、マインドマップで考えていったチーム、時系列で書いているチームなどがピックアップされました。時系列は人間の頭で考えやすく、漏れが出にくいという特徴があります。

階層構造で作成する「WBS」とは

演習の後、講師から解説をしていきます。タスクの洗い出しに有効なのは、階層構造で考えること。たとえば「事前準備」「当日作業」「事後作業」と時系列で大枠を並べ、その中を細かく分けていきます。

WBS(Work Breakdown Structure)と呼ばれるもので、仕事(Work)を分解(Breakdown)し、構造化(Structure)します。逆に、細かな作業を積み上げていくボトムアップという方式もあり、間違いではありません。ただし、上から分解していくトップダウンのほうが「もれなくダブリなく」洗い出すための正攻法と言えます。

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ボトムアップの場合にも、グルーピングをすることが大切です。グルーピングをすることで、グループ同士を見比べて、タスクの漏れを見つけ出せるのです。

ここまででセミナーは終了。ワークが多かったため、参加者の方も頭が活性化したのではないでしょうか。

スキルを活かした「いい仕事」に巡り会うコツは?

最後に、ITSTAFFINGから「いい仕事に巡り会うコツ」を簡単に説明しました。

イベントに出たり、本を読んだり、新たな仕事で経験を積めば、スキルが積み上げられていきます。しかし、そのスキルが活かせる仕事に巡り会うためには、「My Page」の更新が不可欠です。My Pageで自分のスキルが更新されていないと、古いスキルのままでマッチングされてしまいます。それでは、最近身につけたスキルを活かすことができません。

「My Page」の更新の仕方など、詳しい手順も解説。ぜひ、My Pageを更新して、より自分に合った「いい仕事」に巡り会いましょう。

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イベント参加者の声

最後に、アンケートによる参加者の声を紹介します。

・グループで話し合いができて、色々な考えがわかり参考になった。
・WBS作成の手順や考え方がわかったのでよかった。新宿で開催されている半日コースに参加したいと思った。IT寄りで用語が難しく、他業界で働いている方にも配慮したほうが良いと思った。
・時系列で物事を分解すれば、課題を可視化できることが確認できたので、実践していきたいと思いました。

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