「猫を飼いはじめたら毎日が幸せの連続で」と話す髙橋千春さん(36)。結婚を機にプライベート中心の生活にシフト。通勤時間を短縮し、念願だった猫を迎え入れ、毎日の暮らしを着々と充実させていった髙橋さんに、その過程を聞いた。

可愛いは正義!猫がやってきて、劇的に変わった生活

派遣スタッフとして働きつつ、夫、そして二匹の猫と一緒に暮らしている髙橋さん。大好きな猫の話になると目が細くなり、笑顔がこぼれる。
「マイペースで、同じ空間にいてもほどよい距離感があって。そして、いつ見ても可愛い。可愛いは正義!を体現している存在だと思います」

一匹はおっとりとした性格のラグドール“チョウヒ”、5歳。三国志の登場人物「張飛」からつけた名前だという。2歳になる“ローマ”は、保護施設から受け入れた元気もの。

父親の仕事の都合で転勤が多く、子どもの頃から引越し続きでペットもダメ。猫を飼う友人の話を聞くうちに結婚したら猫を飼おうと決めた。
飼う前から、雑誌『ねこのきもち』を定期購読していたという髙橋さんの“猫計画”は、まず、ペット共生型のマンションへ引っ越すところからスタート。犬猫のトイレスペースや飛び出し防止の扉、壁や床もペット仕様で作られた物件だ。
「モノは衝動買いするタイプなのですが、猫は生き物だから失敗できないと思って、慎重でしたね」

ケージをはじめ、グッズも着々と買いそろえ、いよいよ猫との暮らしがはじまった。

「休日に本を読んでいると、猫が近づいてきて、構ってほしいとアピールするんです。そうすると読書の手を止めて、だっこして、嫌がられて…の繰り返し(笑)」と笑顔で話す髙橋さん。ただそこにいるだけで、たまらなく可愛いという。インドア派の髙橋さんにとって、猫が自然な生活のスパイスになっている。
夫も二匹を可愛がり、夫婦の会話もより増えた。

自転車で20分。終電で帰る日々からシフトした

ところで、髙橋さんは、夫婦そろって自転車通勤だ。とはいっても、猫のためにそうしたわけではない。大学を卒業後、初めての仕事が仙台だった彼女にとって、東京に転勤してからの片道1時間半近い、ラッシュアワーの電車通勤は苦痛でしかなかった。
「仙台で通勤1時間と言ったら『なぜ引っ越さないの?』と驚かれるのに、首都圏だと『いけるいける』となってしまう。拘束されているようで憂鬱でした」

結婚と同時に派遣に切り替え、住まいのあるエリアで働けることを条件に就業先を探した。今の通勤時間は自転車で20分。

「かつて正社員や契約社員として働いた出版業界、広告業界は激務。朝10時から夜10時、帰る時間も読めず、締め切りがあれば深夜まで。ひとりならいいけれど、今は家族ができて、ご飯も作るし猫もいる。終電で帰るような最前線での働き方から完全にシフトしたという感じですね。今は朝も8時半まで家にいられますし、何のストレスもなくなりました」

自転車で通える距離に職場があり、家に帰れば夫と可愛い猫。ゆるやかな時間の中に、幸せを感じている。心の充実が、仕事にもまた返っていく。
「猫たちのためにもしっかり私が働かないと、とモチベーションが上がりますね」

青い鳥探しはやめよう。手持ちのカードに答えはある

プライベート優先ではありながら、髙橋さんはこれまで出版や広告業界で培ってきた編集や進行管理などのキャリアをきちんと活かした仕事についている。根っからの幹事気質、進行管理気質。編集者向きの性格だ。
「もともと本が大好きで、もの作りも好き。新しいことを探すより、自分の手持ちのカードが活かせる場所を求めています」

36歳といえば仕事のキャリアも10年以上。新たなものを探すより、実はすでにその人が持っているものに魅力が隠れていることも多い。
「本当に探しているものが近くにあると気付いたら、とても楽になりました」

猫グッズをいつも身近に。ちょっとした会話もはずむ

オフィスでも写真や猫グッズを手放さないという髙橋さん。
「猫の写真は、毎日持ち歩いています。こうしてお気に入りの写真をアルバムに入れて。
ふせんやメモ帳も猫。100均で買ったものなんですよ。こういうものを持っていると、猫好きの方はもちろん、ペットを飼っている人たちとも話が弾むんです」

街中でもチョウヒとローマに似ている白猫のグッズが目に入ってくるのだという。Catの文字が刺繍されたchocoholicのバッグも大のお気に入り。身の回りの小物を入れて持ち歩く。
「職場は一日の中で1/3過ごす場所。ちょっとした会話ができると自分が居心地よくなれますよね」

ヴイックス ヴェポラッブは、デスクワークで疲れた時などに使っているそう。スーッとした使い心地で目が覚めるのだとか。ワックスは柑橘系の香りで、髪や顔、手にも付けられる便利なもの。こちらもリフレッシュ用。
「周囲の人にも嫌な気持ちにさせないよう、気持ちがちょっと落ちたとき、自分の中で上げる工夫をしています」
ただし、香りが苦手な猫を気遣い、就業先や外出時に楽しむようにしている。

ライター:有賀 薫(ありが かおる)
カメラマン:坂脇 卓也(さかわき たくや)
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