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メリハリのある生活を保ちながら、派遣スタッフから正社員へ

旅行が趣味という山根英嗣さん(40)。派遣スタッフでさまざまな職場を経験し、自分を成長させてきた。現在の職場では、派遣スタッフとして仕事を覚え、契約社員、正社員へと雇用形態を変更。どのようにスキルアップし、キャリアを重ねてきたのかうかがった。

成長したのは不動産会社のテレコミュニケーター

キャリアの多くを派遣スタッフとして働いてきた山根さん。大きく成長できたと感じたのは、社会人8年目からのテレコミュニケーターだった。

「不動産会社の店舗営業部でした。お客様にFAXで資料を送ったり、要望に合う物件が出たら電話を掛けたりする仕事でした。毎日目標とする数字が決まっていて、達成すると声をかける役割。『店舗営業部本日目標達成です!』と部署全体に響く声で言うのです。体育会系ではありますが、部署に貢献できているという実感がありました。気持ちを鼓舞するのにも役立っていたと思います」

士気の高い職場だったために、仕事中に集中力を高めたり、仕事に対する責任感も育まれた。働くときは働き、休むときは休むというメリハリも身に付いた。

「やりたいことがあるわけではない」という山根さんは、将来にある何かを目指すより、目の前の仕事に真摯に取り組むことをモットーとしてきた。

不動産会社でよかったのは、生活に潤いを与えてくれるようなブランドに出会えたこともあるという。

「店舗営業部に来られるお客様にはアパレルブランドの会社なども多く、今でもお気に入りになっているものは多いです」

さらに、その頃に知った朝活は、何年も経った今も続けている。朝早く出勤し、会社近くのカフェで手帳を開く。財布のレシートを見直して出費を記録したり、今日やるべきことや、考えていることなどを書いていく。

契約社員となり、ついに正社員へ

現在は損害保険会社で、正社員として働いている。最初は派遣スタッフとして、電話で問い合わせの対応をしていた。

「日本の損害保険は世界一と言われるくらいに複雑な仕組みで成り立っています。すべてを覚えるのはとても時間がかかるので、最初は限定的なスキルの取得に努めます。お客様からの問い合わせに、ウェブの画面の操作法を教えたり、ご案内をしていきます。お客様の環境はまちまちなので、パソコンの機能自体に不具合があるなど、なかなか苦労の多い業務でした」

その後には新規顧客への対応ができるようになるなど、少しずつスキルを身に着けていった。不動産会社で働いていた頃と同様に、目の前の仕事をしっかりとこなすことに集中した。

そうしてスキルの幅が広がると、契約社員を打診され引き受けたのだという。その後、2018年の冬から正社員になった。

「もともと、正社員を希望していたわけではありませんでした。先のことを考えるより、求められていることに応えるべきだと考えていたのです。打診をいただいたときには、実は少し迷いました。『これまでのように休みたいときに休めるだろうか』といった不安もありましたが、せっかくお話をいただいたのだから受けたい、という気持ちが勝りました」

迷いはあったものの、正社員になってみるとメリットも多いという。

「いい意味の責任感が持てるようになったと思います。また、契約の期限がないという安心感は大きいですね」

国内旅行が趣味。Instagramはフォロワー2,000人以上

正社員になってからも、計画を立てて休むようにして、プライベートは充実しているという。

「有給休暇以外にも特別な連休が取れるようになったのはありがたいです。国内旅行で、自分にとって新しい土地に行くのが好きです。新幹線や現地のバスに乗る楽しさや、食べ物、温泉など、一人で回って楽しみます。写真を撮影してInstagramに投稿しており、フォロワーが2,000人以上になりました」

朝のカフェで開く手帳には、旅行の計画も載せるのだという。

そんな山根さんにとって、働くとはどんな意味があるのだろう。

「ひとつは、生活のためです。それ以外にも、自己実現や意識改革はもちろん、人に貢献したり尽くすといった意味合いがあります。これまでにあった、休みたいときに休めなかった職場は、自分らしくないような気がします。しっかりと計画を立てて、好きな時に旅行へ行ったりできる。そういうメリハリのある働き方が自分らしいと思います」

将来も、「旅人でありたい」という山根さん。いずれ、仕事につなげたいという気持ちも持っているという。今日も、朝活で手帳にやるべきことや目標を記しながら、先々の旅行の予定を立てる。自分を見つめ直す習慣が、山根さんを形作っているのだろう。

10年以上愛用しているフランクリン手帳

愛用品は何と言ってもフランクリン手帳。毎朝さまざまなことを手書きで記入する。4月はじまりのものを用いており、リフィルを交換し、過去のものも自宅に保管している。ときどき見返すこともあるのだとか。

筆記用具を入れるペンケースや、サプリメントなどを入れているポーチも、いいものを長く使いたいと思っている。電卓はIDEA Labelのもの。旅行の計画を立てるときには必須だ。

旅行先に必ず持っていくのは、Bluetoothスピーカー。ホテルで音楽を聴くときに使う。

ライター:栃尾 江美(とちお えみ)
カメラマン:上澤 友香(うえさわ ゆか)