コラム執筆:サカタカツミ

合同会社シゴトトセイカツ代表・クリエイティブディレクター。『らしさオンライン』『エンジニアスタイル』などをはじめとして、就職や転職、キャリア開発に関するウェブサービスのプロデュースやディレクションを手がける。著書に『就職のオキテ』『会社のオキテ』。 日本の採用事情や個人のキャリア、 スキルや組織コンディションの可視化などに関する寄稿記事や登壇も多い。

新しいコラムを始めてみます

らしさオンラインでは、コロナ禍になる以前に『らしさオフライン』と銘打って、さまざまな方を講師にお迎えして、対面でのセミナーやイベントを開催していました。そこで登壇いただいた方の多くは、ご自身の著書を持っておられて、その著書をベースにして参加者は学ぶ(さらにはその書籍のプレゼントまでありました)という、大変贅沢な内容になっていました。詳細はこのリンクの先を見ていただくと、その様子がわかると思います。

らしさオフライン
https://www.r-staffing.co.jp/rasisa/entry/category/events/

さて、そんなイベントもコロナ禍の中で中止を余儀なくされ、その後再開の目処が立たない状態です。オンラインでのセミナー開催も随時実施していますが、皆さんのなかには、学ぶ時間を作れないかたもいらっしゃるでしょう。しかし、日々の時間の中から少しだけ融通をして、新たな気づきと学びを得る作業はやっぱり続けたほうがいいと、らしさオンラインでは提案していこう、と考えています。

読書は、手っ取り早いバージョンアップ術

さて、そんな中、読書のススメです。そう書いてしまうと「読書なんて普通すぎる」とお叱りの声が聞こえてきそうですが、その通り。ただ、このごく普通の行為を少しずつでもコツコツとやるだけで、意外に自分自身をバージョンアップできるのです。そして、今回は気分転換になりそうな小説などの類は、含めないことにしましょう。好きで読む本に対してまで『役に立つ』ことを求めてしまっては、息が詰まってしまいそうなので。

役立つ読書をするためには、いくつかのコツがあります。そのためには、役立つ書籍にはなにが書かれているのか、というところから確認していきましょう。このコラムで取り上げる書籍の多くは

・あるテーマ(=困っていること、解決したいこと)に対して
・筆者の知見(=解決策や、その策に辿り着くためのプロセス)が
・比較的コンパクトにまとめられている

という構造になっています。その構造がわかれば、読んでいて「あ、この本は役に立たないな」と感じる場合は、書かれているテーマと自分の悩みが一致しなかったり、筆者の知見に納得できなかったりするケースが多いと気がつくはずです。その構造を理解した上で、ちょっと役立つ読書の最大のコツ『読まない読書』について、次にご説明しましょう。

読書とはすべてを読む必要はない(この場合)

仕事のためにとか、自分自身を磨きたい、と思って読書を始めても続かない理由の多くは最後まで全部丁寧に読まなければならないと、自分自身で制約を作ってしまっていることが理由であることが多い。もちろん、精読という言葉もありますし、筆者の書いていることをすべて理解しようと思うと丁寧に読むにこしたことはない。ですが、それはなかなか骨が折れることです。私たちが(本コラムの場合)読書に求めることは『お役立ち』です。

そうなったら、まずは全部読むという意識を捨てる。そして、自分自身にとって役立つ部分を探すことを読書なのだと、再定義してみてください。そうすると、今までのように「読まなきゃならない」という重たい気持ちが、少し軽くなるはずです。とはいっても、役立つ部分を探すためには、なにかキッカケが必要になるはずです。そこで、今回の読書から得たものをどうするか。次のキーワード『使う』というシーンを思い浮かべてください。

得た知識を使うという発想で読み進めること

このコラムの読書とは、あなたの困っていることを解決するための知識を獲得するものだと、前述しました。要は『使える』知識を手にすることが、ちょっと役立つ読書なのだとした時に、読むべき部分、逆にいうと読み流す部分の判断は「あ、使える」と思ったかどうかで十分です。書籍を手に取る、パラパラとめくる(目次と後書きを読むと、使えるかどうかがかなり判断できます)そして、ちょっと読み始める。それで十分。

役に立たないなーという部分はどんどん飛ばして読む。使えないところはスルーでオッケーなのです。そして、役立つところに来たときにきちんと読む。付箋を貼ったり、ノートに書き出したりするのもいいでしょう。そして、明日からの仕事に即役立ててみる。そうすることで、皆さんのお手元には使える知識や情報と、それが詰まった書籍(やノート)が残るということです。役立つとは使えるということだ、とだけ覚えておいてください。

ピンとくるという直感は、意外と大切である

さて、次回からは実際の書籍を「こういうところにピンとくるはずです」とご紹介していきたいと思います。もちろん、ご紹介する書籍を読んでいただければ嬉しいのですが、ピンとこないなと思ったら、読まなくても大丈夫。そういう場合は、その書籍が解決してくれる課題に、自分自身が直面していない可能性が高いので。別の誰かに役に立つからといって、すべての人にそうか、というとそうでもないのですから。まずは次回、お楽しみに。

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