
スクショ*の機能を使いこなして、作業スピードをアップ。今回はWindows 先生がおすすめする時短ワザをご紹介します。例えば、操作方法を同僚に伝えたいときは、画面録画が便利!お役立ていただけますように。
*スクショとは
スクリーンショットの略。画面に映っている内容を画像や動画として保存する機能のこと
1.一部分だけスクショしたい
―ショートカットキーに慣れない場合
2.全体を一発でスクショしたい
3.「録画」はできる?Excel操作を録画したい
4.スクショ画像内の文字をテキスト化したい
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A.ショートカットキー「Win」+「Shift」+「S」を押して矩形選択します。
現在のデスクトップの様子を任意に切り取って画像として扱いたい場合は、ショートカットキー「Win」+「Shift」+「S」を入力します。
「Snipping Tool(スニッピングツール)」が起動して、矩形選択になるので、デスクトップの任意の領域をドラッグして範囲選択した画像がクリップボードに転送されます。
切り取った画像をアプリで扱いたい場合には、該当アプリで「Ctrl」+「V」でペーストします。
また、切り取り後にデスクトップに表示されるトースト通知をクリックすれば、画像に対して任意に加工&編集&書き込みすることができます。
▲ショートカットキー「Win」+「Shift」+「S」を入力。「Snipping Tool」が起動して画面が暗転する。デフォルトは「四角形」だが、「∨」をクリックすることでスクリーンショット領域を変更することも可能だ。
▲マウスをドラッグして矩形で任意領域を選択。自動的にクリップボードに画像が転送されるので、任意のアプリで「Ctrl」+「V」で画像をペーストして活用することができる。
▲デスクトップ右下に表示されるSnipping Toolのトースト通知をクリックすれば、スクリーンショットした画像に対して任意に描画することもできる。
▲「Snipping Tool」(単体起動)から、「…」→「設定」をクリック。「元のスクリーンショットを自動的に保存する」がオンになっていれば、切り取った時点で「ピクチャ」→「スクリーンショット」フォルダーに切り取った画像は自動保存される。
ショートカットキー「Win」+「Shift」+「S」の同時押しに慣れない場合は、「Print Screen(プリントスクリーン)」でも可能です。
■Print Screenの使用方法
Windowsの設定が有効になっており、かつキーボードに「Print Screen」が存在すれば「Print Screen」のみで「Snipping Tool」を起動可能です。なお、Windowsの導入状況によっては、設定が有効になっていない場合もあります。
Windowsの「設定」から「アクセシビリティ」→「キーボード」を選択して、「PrintScreenキーを使用して画面キャプチャを開く」がオンになっていることを確認します。
▲「Print Screen」で「Snipping Tool」を起動するには、Windowsの「設定」から「アクセシビリティ」→「キーボード」を選択して、「PrintScreenキーを使用して画面キャプチャを開く」(バージョンによって表記が異なる場合がある)をオンにする。
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A.ショートカットキー「Win」+「Print Screen」でデスクトップをファイルに保存できます。
「Snipping Tool」でもモード「全画面表示」に変更することでデスクトップ全体をスクリーンショットすることができますが、手順としては「Win」+「Print Screen」が素早いです。
「Win」+「Print Screen」であれば入力直後にすぐにデスクトップ全体を「ピクチャ」-「スクリーンショット」フォルダーに画像ファイルとして保存することができます。
▲「Win」+「Print Screen」を入力すると、画面が暗転する(Windowsの設定によっては暗転しない)。
▲「ピクチャ」-「スクリーンショット」フォルダーにデスクトップの全体が画像ファイルとして保存される。連番ファイルになるのもポイントだ。
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A.「Snipping Tool」でデスクトップ上の対象操作を録画して動画ファイルにすることが可能です。
ショートカットキー「Win」+「Shift」+「R」を入力すると、「Snipping Tool」を「ビデオ切り取り」状態で起動することができます。
矩形選択になるので、録画したいデスクトップ領域をドラッグで選択したのち、「スタート」をクリックすることでデスクトップを録画することができます。
なお、録画開始前にマイクミュートを解除すれば、デスクトップとともに自分の声も録音することが可能です(アプリ操作説明動画を作成したい場合などに役立つ)。
デスクトップ上でのアプリ操作を終了したのち、「録画の停止」をクリックすると「Snipping Tool」で録画した動画ファイルが表示されます。「再生」をクリックすることで録画内容を確認できます。
▲ショートカットキー「Win」+「Shift」+「R」を入力。
▲録画したいデスクトップ領域をドラッグで矩形選択。操作メニューがはみ出るアプリなどは、その点も考慮して大きめに領域選択するとよい。自分の音声を録画したい場合には「マイクミュート」をクリックして解除。「スタート」をクリックすれば、カウントダウン後に選択領域に対しての録画が開始される。録画を終了したい場合には「録画の停止」をクリック。
▲「Snipping Tool」で録画した動画ファイルが表示される。「再生」をクリックすれば録画ファイルを確認することができる。なお、「名前を付けて保存」で動画ファイルを任意に保存できるほか、「Snipping Tool」の設定で「元の画面録画を自動的に保存する」がオンになっていれば、所定のフォルダーに自動保存される。
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A.Copilotを使うと、より高い精度で画像を文字化できます。
今デスクトップに表示されている「画像内に存在する文字」をテキストとして欲しい…。
以前であれば、このような場合は人間がその対象物を見ながら手で文字入力する必要がありましたが、今であればWindowsのAI「Copilot(コパイロット)」を使うと簡単にスクリーンショットしたうえで、テキスト化することができます。
もちろん、テキストにしてしまえば、WordやPowerPointで活用することや、OneNoteにメモとして保持しておくことなどが可能です。
手順としては、まずWindows標準のCopilotを起動します。Copilotアイコン横にある「+」をクリックして、さらに「スクリーンショットを撮る」をクリックしたら、文字列として取得したい画像エリアを選択します。
Copilot内に画像が取り込まれるので、プロンプトに「この画像の文字列をテキスト化してください」と入力して、「Enter」を押せば、画像内文字をテキスト化することができます。
▲Copilotを起動して、「+」→「スクリーンショットを撮る」をクリック(要サインイン)。
▲文字としてほしいエリアを矩形でドラッグして選択する。
▲Copilotに画像が読み込まれるので、「この画像の文字列をテキスト化してください」と入力して、「Enter」を押す。
▲Copilotが画像内文字を光学式文字認識(OCR)して、テキスト化してくれる。なお、過去回では「Snipping Toolによるテキスト化」を解説しているが、今回の手順のほうが文脈まで考慮して文字認識するため精度は高い。「コピー」をクリック(「コピー」ボタンが表示されない場合には選択して「Ctrl」+「C」)して、アプリに「Ctrl」+「V」で貼り付ければ文字列として扱うことができる。
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今回の解説では、デスクトップを画像として保存する方法や、デスクトップ内に表示されている文字をテキスト化して文字列として活用する方法、またアプリの操作などデスクトップ上の操作を録画して動画ファイルとして保存する方法を説明しました。
文字入力の時短や資料作成に役立てることができるほか、パソコンが苦手な人にアプリ操作を動画で伝えたい場合など、場面に応じて各種テクニックを活用するとよいでしょう。
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▼これまでの「おしえて!Windows先生」
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Microsoft MVP(Windows and Devices for IT)を18年連続受賞。Surface MVPでもある。ビジネスの現場に即したPCの解説を得意とし、Windowsの操作・カスタマイズ・ネットワークなどをわかりやすく個性的に解説した著書が多い。著書は80冊以上に及ぶ。『安心して働くためのパソコン仕事術』『Windows 11完全ガイド』(SBクリエイティブ)『帰宅が早い人がやっている パソコン仕事 最強の習慣112』『先輩がやさしく教えるセキュリティの知識と実務』(翔泳社)など。