あなたの家には、鍋とフライパンがいくつあるだろうか?形や大きさ違いをいくつも揃えられたら便利だが、そんなにスペースがないという家庭も多いはず。訪問調理師のごはんさんが訪問時にまず確認するのは鍋の数と種類だと言う。どんな鍋があれば、スムーズに調理できるのかをうかがった。

講師:ごはんさん
数カ月先まで予約が取れない、人気の訪問調理師。1年に約500軒のお宅を訪れ、今までに訪れた数は計約1500軒にのぼる。小学校の給食調理師の経験を活かした、子ども向けメニューが大好評。和洋中とジャンルを問わないレシピの豊富さを活かして、現在フリーランスの調理師として活躍中。子どもと一緒に料理をする食育プログラムも人気。
インスタグラムアカウント:gohan.no.gohan

鍋の数は自宅のコンロの数に合わせて

煮物ならこの深さ、パスタを茹でるならこれくらいの大きさなど、用途の数だけ鍋やフライパンを用意したほうがいいと思いがち。けれど意外なことに、ごはんさんが考える自宅にあるとよい鍋の数は「コンロの数だけ」、つまり1~3つほどでよいという。

「もしこれから鍋を選ぶなら、ご家庭のコンロの数や大きさに合わせて用意すれば十分です。一口コンロの場合は丸底フライパンがあれば、二口コンロなら片手鍋を、三口コンロなら追加で置けるサイズの小さな片手鍋があるとよいでしょう」

・丸底フライパン(深型フライパン)

直径20~28cm、高さは8cm程あるものが使いやすいとごはんさんはおすすめ。使用頻度が高いため、持った時の重さや自宅のコンロに置いたときのサイズ感を重視して選ぶとよい。

・片手鍋

直径16~20cmで女性の手がすっぽり入るくらいの大きさ。中身が入っても女性や力に自信のない男性が片手で持てるくらいの重さを推奨。汁物を作ると、家族2人なら二食分、4人なら一食分の量を作ることができる。

・小さい片手鍋

直径10cmほど。ごはんさんはソースを温めたり、ちょっとした野菜を茹でるときなどに使う。

ごはんさんも実際に作り置きをする際は、この数の鍋やフライパンを使って、3時間で15品前後作るというから驚きだ。

丸底フライパンはマストバイ、その理由は

なかでもごはんさんがイチオシなのは、丸底フライパンと言われる、一般的なフライパンよりも少し深さのあるもの。「丸底フライパンは料理が捗る」のはなぜですか、とごはんさんに尋ねたところ、嬉しそうにその魅力を存分に語ってくれた。

丸底フライパンの魅力その1:飛び散りが少なく、キッチンが汚れない

まず一番の魅力は、飛び散りが少なく、キッチンが汚れないこと。料理は作るだけでなく、その前後の片づけや掃除が面倒になりがち。丸底フライパンは一般的なフライパンよりも深さがあるので、荒々しく振っても中身がこぼれにくい。キッチンを汚さないことを意識してフライパンを選ぶのは、訪問調理師として様々なお宅に伺うごはんさんならではのポイントだ。

丸底フライパンの魅力その2:パスタ、チャーハンなど用途がたくさん

次に挙げた魅力は、用途がたくさんあること。例えばお湯を沸かして大きな葉物野菜をそのまま茹でられるのも、間口が広い丸底フライパンならでは。また、丸底だとフライパンを振った際にフライパンの中で具材が回るようにして均一に火が通るので、チャーハンを炒めるとパラパラに仕上げることができる。

丸底フライパンの魅力その3:煮物など作り置き用にも大活躍

訪問調理で一番多いオーダーは作り置き。この作り置きを作る際も丸底フライパンが大活躍するという。作り置きは「長期で保存できること」を意識して作るが、肉じゃがや筑前煮といった煮物類は汁気が多いと傷みやすいため、水分を飛ばすようにして作る。丸底フライパンは間口が広いので、へら等で大きくかき混ぜるとすぐに水分を飛ばすことができるのでおすすめだ。煮物は味をしみ込ませる(含ませる)と思われがちだが、ごはんさんは素材を味でコーティングするようなイメージで作るので、調味料も比較的少な目で味がつくそう。

丸底フライパンの魅力その4:テフロン加工は忙しい方の味方

フライパンにはいろんな素材や加工が施されているが、短時間でたくさん作る方や片づけの手間を省きたい忙しい方には、テフロン加工をおすすめしている。焦げ付かないのはもちろん、油弾きがいいので汚れたときはキッチンペーパーでさっと拭くと洗い物が格段に楽になる。

鍋の位置を固定することは手際がよくなる近道

ごはんさんは鍋の選び方と同じくらい、鍋の位置を固定することが大事だという。

「三口コンロの場合は一番手前に丸底フライパン、隣に片手鍋、一番奥に小さな片手鍋を置き、調理中はこの場所を動かさないようにします。鍋の位置を固定すると調理中の導線が取れるので調理が早くなり、火傷などといった事故も起こりづらくなりますよ」

「自宅の鍋の適正量」は、料理の頻度や食べる量など様々な要因があるので難しいが、今回はあえてごはんさんに鍋の数と種類について語ってもらった。試しにウェブサイトで鍋の数を検索してみると、結構多くの鍋を持っている方が多い印象だが、一度の調理で使える量として考えるとコンロの数くらいが適切なのも頷ける。

料理が好きな方はもちろん、少し億劫な方も、まずは自宅の鍋とフライパンの数を数えて実際にコンロに置いてみては?ちょっとだけ、料理上手なごはんさんの気分が味わえるかもしれない。

より詳しく学びたい方は「らしく学ぶ」より動画をご覧ください。
らしく働くために知っておきたい 今さら聞けない料理のアレコレ:鍋の数と種類見直してみませんか?

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