働く私たちがもっとも長い時間触れているもののひとつは、パソコンではないだろうか。ビジネスの現場で中心となっているのは、やはりWindows。効率アップのテクニックはたくさんあるはずだが、知らないだけでずいぶん遠回りをしているかもしれない。今回のらしさオフラインでは、『ストレスゼロのWindows仕事術』の著者、四禮(しれい)静子さんに「らしく働くためのWindows仕事術」を教えていただいた。

講師:四禮 静子さん
有限会社フォーティ取締役。日本大学芸術学部卒業。CATVの制作ディレクター退職後,独学でパソコンを学び1999年,下町浅草に完全マンツーマンのフォーティネットパソコンスクールを開校。講座企画からテキスト作成・スクール運営を行う。1人1人に合わせたカリキュラム作成を行い,スクール会員は初心者からビジネスマン・自営業の方まで2,000人を超える。

Windowsを扱うときに大切な3つのもの

朝会社に来て、パソコンを開いてすぐに仕事がスタートできる人とできない人にはどんな違いがあるだろう。すぐに目的のアプリやファイルが開けたり、作業に入れたりすることは、OSの操作が大きくかかわる。スタート時以外も、仕事に欠かせないWindowsの操作を効率化することで、仕事全体の効率もアップするはず。そのためには、次の3つが大きなポイントになるとのこと。

1.画面の操作(ファイルを開いたり、ウィンドウを操作する)
2.入力の効率化(タイピングや変換など)
3.ファイル管理(フォルダーの使い方、ファイル名の付け方など)

講義は便利なTipsをひとつずつ伝えていく形式。参加者にプレゼントされた『ストレスゼロのWindows仕事術』の参考となるページ数を伝えながら解説していく。まずは、画面の操作から解説をスタートした。

ウィンドウの大きさを切り替える/デスクトップの切り替え

画面に表示されているウィンドウの大きさを変えるとき、多くの人はマウス操作で右上の「_」「□」「×」などをクリックしているのではないだろうか。ところが、マウスをわざわざ合わせなくても、

「Windows」+「↑」

でウィンドウが大きくなり、

「Windows」+「↓」

で小さくなる。ちなみに「Windows」キーは、キーボードの左下のほうにある、Windowsロゴのついたキーのことだ。

四禮さんが言うには「ショートカットは、やってみて覚えるのが一番早い。だからぜひ何度もやってみてください」とのこと。すぐに全部覚える必要はないが、何度も使っているうちに自然と出てくるようになる。

また、ウィンドウの切り替えには、タスクバーをマウスオーバーして、プレビュー画面をクリックするという手順をとっている人が多いようだが、

「Alt」+「Tab」

で、開いているウィンドウが表示される。「Alt」を押したまま「Tab」を何度も押すと、アクティブにしたいウィンドウを選択することができる。

Windows 10からはデスクトップの切り替えという機能も用意されており、仮想的にデスクトップをいくつも用意することができる。切り替えは、

「Windows」+「Tab」

を押してから、該当のデスクトップをカーソルキーで選ぶか、マウスでクリックする。

仮名や、住所・郵便番号の変換を極める/ユーザー辞書の活用

入力において、四禮さんは正しいタッチタイピングを強く勧める。「独学でいくらタイピングが早くても、キーボードを見ながら入力するのでは汎用性がありません。たとえば、資料を見ながらタイプするといったことができなくなってしまうから」とのこと。これは一朝一夕にはいかないものの、練習をして身に着けたいところ。

日本語には変換の作業がつきもの。ファンクションキーは活用している人も多いだろう。漢字かなモードで入力し、変換を確定する前にファンクションキーを押す。

F6:ひらがな
F7:全角カタカナ
F8:半角カタカナ
F9:全角英字
F10:半角英字

該当のキーを押すと、変換候補から選ばなくてもすぐに目的の文字にできる。

また郵便番号を入力すると、その住所が出てくることは知っている人も多いかもしれない。ところがその逆、住所から郵便番号に変換する方法を教えてもらった。住所を記入してから、その部分を選択し反転させて、スペースキーの右側にある「変換」キーを押す。そうすると、変換候補に郵便番号が出てくるのだ。これは便利。

ユーザー辞書の活用もおすすめ。変換しづらい固有名詞や、メールの定型文などを登録しておく。「いつもお世話になっております。」などを単語として登録し、読みを「いつおせ」などとしておくと、メールで毎回全部タイプしなくて済む。

ファイル名はわかりやすく/複数ファイルの名前を一度に変更

「みなさん、洋服を靴箱に入れたり、冷凍食品を野菜室に入れたりしませんよね。ちゃんと、ルール通りにしまっているはず。ファイルをしかるべきフォルダーに保存することは、それと同じです。自分で決めたルールに従って保存することです」

自分でルールを決めてしまっておけば、「ファイルを探しても見つからない」ということはほぼ起こらないという。デスクトップにファイルをじかに保存したりせず、「ドキュメント」の下に用途ごとのフォルダーを作って入れておくべきだ。

また、ファイル名をバージョン管理する際、「☆」を付けたりする人がいるようだが、数字を付けるのがおすすめ。「企画書1」「企画書2」「企画書3」などとファイル名を付けておけば、「3」が一番新しいとわかるため。また、ファイル名の先頭に年月日などを付けておくのも、ファイル名での並べ替えがしやすくなる。

デジカメで撮影した写真など、まとめて保存したはいいが、何の写真かファイル名で分からないものについては、まとめて変更ができる。変えたいファイルをすべて選択し、先頭のファイルを右クリックし、「名前の変更」を選択。先頭のファイルだけ、名前を書き換えるモードになるのでファイル名を入力し「Enter」を押すと、最初に選択したすべてのファイルがその名前に代わり、ファイル名の最後に連番が付くようになる。

こんな風に、四禮さんは小さなTipsをいくつも、時間の許す限り紹介した。イベントの最後には質問も受け、参加者が普段困っていることや疑問に思っていることを、解決してくれた。もちろん当日にすべて覚えられるはずはないが、「こんな便利な機能がある」と頭の片隅に覚えておけば、後で書籍やネットなどから探すことができる。急がずひとつずつマスターして、仕事の効率アップを目指そう。

ライター:栃尾 江美(とちお えみ)
カメラマン:坂脇 卓也(さかわき たくや)
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