組織単位って、課ですか?グループですか?|抵触日
A社人事課から派遣の依頼を受けたあすかさんは、人事課マネジャーから以下のような質問を受けました。
「同一の派遣労働者を同一の組織単位に派遣できる期間は、3年が上限となっていると思います。今回、派遣スタッフへの業務指示は人事課庶務グループのリーダーから行います。この場合の個人(組織)単位は、人事課ですか?庶務グループになりますか?」
あすか
リクルートスタッフィング入社1年目、派遣営業部所属。
口ぐせは「確認します…」と「教えてください!」
さとし
リクルートスタッフィング入社8年目、法務部所属。
好きな業務はリーガルチェックのテスト作成
個人(組織)単位の抵触日について確認です!
はい、なんでしょう?
A社の組織単位は人事課でしょうか?庶務グループでしょうか?
なるほど。それではまず組織単位の考え方について確認しておきましょう。
同一の組織単位の定義は、以下のとおりです。
1.課、グループなどの業務としての類似性や関連性がある組織であること
2.その組織の長が業務の配分や労務管理上の指揮監督権限を有するもの
なるほど。今回、人事課内の各グループにおいては業務の類似性や関連性がありますし、業務配分や労務管理は人事課のマネジャーがおこなうので、組織単位は「人事課」ですね。
そうなりますね。「組織の長」の呼び方が企業によってさまざまなので分かりにくいですが、業務や労務の指揮監督権限を持っている人のことです。
人事課でAさんを受け入れることはできるのは3年までということですね。意見聴取をすれば延長は可能ですか?
意見聴取によって派遣期間を延長できるのは、事業所単位の抵触日です。個人(組織)単位の抵触日は無期雇用派遣などの例外を除いて一切延長ができません。
なぜでしょう?
個人(組織)単位の期間制限の目的は、派遣労働者の固定化を防止することだからです。
なるほど。ありがとうございました!
同一の組織単位の定義
1.課、グループなどの業務としての類似性や関連性がある組織であること
2.その組織の長が業務の配分や労務管理上の指揮監督権限を有するもの
個人(組織)単位の抵触日は延長ができない
個人(組織)単位の期間制限の目的は、派遣労働者の固定化防止であるため