どこまで依頼できる?ハイスキル派遣の実態_経理事務編

近年、経理事務分野においてハイスキル派遣スタッフの需要が急速に高まっています。企業のDX推進や業務の高度化により、単なる事務処理を超えた分析力や改善提案力を持つ人材が求められるようになり、即戦力としての外部人材活用が進んでいます。リクルートスタッフィングでは、2025年度9月時点に経理事務のハイスキル派遣割合が15%を超え、専門性と柔軟な働き方を両立する人材が注目されています。本稿では、データと実例をもとに、経理事務におけるハイスキル派遣の実態を詳しく紹介します。
経理事務・ハイスキル派遣の割合は増加
近年、経理分野におけるハイスキル派遣スタッフの需要は年々高まっており、それに伴い就業者数も増加傾向にあります。特に2020年以降は、企業のDX推進や業務の高度化により、一般的な事務業務に加え、分析力や改善提案力を備えた人材が求められるようになっています。また、人材不足により業務の効率化や外部人材の活用が進んだことも、ハイスキル派遣の活用を後押しする要因となっています。
リクルートスタッフィングにおいて、2025年度9月には、経理事務におけるハイスキル派遣スタッフの割合が15%を超えました。

この増加の背景には、企業と派遣スタッフ双方の変化があります。企業側では、DX推進や業務の高度化により、従来の事務業務だけでなく、分析力や改善提案力を持つ人材へのニーズが高まっています。こうしたスキルを持つ人材を即戦力として外部から確保する動きが加速しており、ハイスキル派遣の活用が進んでいます。
一方、派遣スタッフ側でも、専門性を活かしながら柔軟な働き方を求める傾向が強まっており、直接雇用にこだわらず派遣という選択肢を積極的に選ぶケースが増えています。企業のニーズとスタッフの志向が一致することで、ハイスキル派遣の割合は今後も増加していくと予想されます。
どんな業務を依頼できる?経理事務・ハイスキル派遣 業務事例
実際に派遣先企業では経理事務のハイスキル派遣スタッフにどのような業務を依頼しているか、事例を3パターンご紹介します。
事例①
・グループ主要会社数社の固定資産管理を担当
・固定資産登録
・決算対応(月次、年次、連結)
・償却資産税申告
・伝票入力、問合せ対応(固定費判定など)
・監査対応、ファイリング
事例②
・グループ会社を含む資金繰りの把握・資金移動・送金管理など
・口座伝票、残高照合、入出金処理、外貨評価替など
・デリバティブ、グループファイナンス、内部統制報告、システム活用など
事例③
・国内関連法人に対し、資金運用・決済の一連のプロセス管理
・コンプライアンスおよびセキュリティ管理
・流動性リスクおよび金利リスク管理のサポート
・ALM戦略(金利変動管理)に沿った取引の実行
・その他関連業務全般
経理事務・ハイスキル派遣スタッフの特徴
経理事務のハイスキル派遣スタッフには以下のような特徴を持った方が多く見られます。
1.社員や派遣で長期的な実務経験
ハイスキル派遣スタッフの中でも、経理事務に従事する方々は、さまざまな企業の経理・財務部門や税理士事務所などで長期的な実務経験を積んでいたり、派遣として複数社を経験し、着実にスキルアップをしたり、豊富な知識と実績を有しています。
日次業務にとどまらず、予算管理や決算業務、税務対応、資金繰りの計画・実行など、企業経営の根幹を支える高度な業務に携わってきた方も少なくありません。こうした経験値の高さは、即戦力としての期待値を高める要因となっており、業務の引き継ぎや教育コストを抑えたい企業にとっては非常に心強い存在です。
2.経理+αのスキルを持っている
ハイスキル経理派遣スタッフの大きな特徴のひとつが、「経理+α」のスキルを有している点です。たとえば、英語での読み書きや会話が可能な語学力を持つ方、ExcelのVBAやAccessを活用したデータベース管理など、高度なOAスキルを備えた方が多く見受けられます。また、BIツールやERPシステム(SAPなど)を活用したデータ分析やレポーティングの経験を持つ方もおり、単なる経理業務にとどまらず、業務改善や業務効率化の提案・実行まで担える人材もいます。こうした多様なスキルセットは、企業のDX推進や業務の高度化においても大きな価値を発揮するでしょう。
まとめ
経理事務におけるハイスキル派遣スタッフは、専門性の高さに加え、豊富な実務経験や+αのスキルを兼ね備えている点が大きな特徴です。特に、即戦力としての期待が高まる中で、柔軟な働き方にも対応できる点は、企業にとって大きな魅力となっています。今後も、経理業務の高度化や業務効率化のニーズが高まる中で、ハイスキル派遣スタッフの活用はますます重要性を増していくと考えられます。
ハイスキル派遣スタッフをお探しの方は、ぜひリクルートスタッフィングまでご相談ください。なお、ご依頼のタイミングによっては、ご希望に添うスキルを持った方を派遣できないケースもございます。派遣開始時期に余裕を持ってご相談をいただければ幸いです。