業務委託の「オフサイト運用」とは?受託会社の”BPOセンター”で行うアウトソーシング

多くの企業が業務効率化とコスト削減を目指してBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)を導入しています。BPOといえば委託元企業に常駐して業務委託を行う「オンサイト運用」をイメージする方も多いと思いますが、受託会社内の拠点で業務を請け負う「オフサイト運用」という選択肢も存在します。オフサイトであれば、自社内でデスク等のスペースの確保やインフラ整備をする必要なく、委託することが可能です。この記事では、オフサイト運用のメリットとその活用方法についてご紹介します。
オンサイト(常駐型)運用の特徴と課題
オンサイト運用は、BPO事業者が委託元のオフィスに常駐して業務を遂行する形態です。オンサイト運用には、以下のような特徴があります。
オンサイト運用の特徴
現地対応
委託元のオフィス内で業務を行うため、書類の受け渡しなどの物理的なモノを扱う業務や、対面でのやり取りが必要な業務の対応が可能です。また、急ぎの対応など、委託元企業のニーズにも迅速に対応できます。
コミュニケーション
委託元企業に常駐しているため、委託元企業の社員とBPO管理者のやり取りが容易です。細かなやり取りが必要な業務や急なトラブル対応などにおいても連携が取りやすく、効率的に進めることができます。
機密情報の管理
委託元のオフィス内で作業するため、機密情報の取り扱いが容易です。とくに、委託元企業内の環境でなければアクセスできないようなシステムや情報を取り扱う業務においては、必然的にオンサイトで行う必要があります。
一方で、オンサイト運用には以下のような課題もあります。
オンサイト運用の課題
スペースの確保
BPOスタッフの人数分、デスクなどの準備が必要です。また、それに応じたインフラの整備が必要になることもあります。そのため、新たにオフィススペースを確保したり、追加のデスクや設備の設置をしたりすることが必要になる場合があります。
スタッフの募集がエリア内に限られる
スタッフの募集がオフィスに通える特定の地域に限定されるため、大人数の依頼や専門スキルを要するオーダーの場合、適任のスタッフを見つけるのが難しい場合があります。とくに人材難のエリアでは、スタッフの確保に影響がある場合があります。
オフサイト運用のメリット
オフサイト運用は、BPO事業者が委託元のオフィスに常駐せず、受託会社の拠点や別の場所でサービスが提供される形態を指します。受託会社によっては「BPOセンター」など、BPO専用のオフィスを構えて、複数企業の案件を受託できるように、BPOに適した環境を準備しています。
オフサイト運用には、以下のようなメリットがあります。
柔軟な体制構築
オフィススペースとインフラの確保
:委託元オフィス内に新たに席を確保することが困難な場合でも、「BPOセンター」など、受託会社の拠点を活用することで、1席~数10席規模まで柔軟にスペースを確保することができます。また、それに付随するPCなどのインフラの準備も、受託会社側で手配できるケースもあります。オフィス費を変動費化することができるため、業務拡大の際も、オフィススペースを考慮せずに意思決定をすることが可能です。
コスト削減
オフィス費と人件費の抑制
:コロナ以降、リモートワークやフリーアドレス制を促進し、オフィス賃料の削減に努める企業が多くなっていますが、BPOもオフサイト運用で依頼すれば、自社のオフィスコストの削減に繋がります。また人件費が高い都心にオフィスがある場合などは、地方や海外にあるセンターに業務を移管することで、人件費を抑えられる場合があります。
早期立ち上げ
スタッフの新規確保と既存体制の転用
:新たにBPOを開始するには、管理者およびスタッフを準備する必要があります。オフサイト運用の場合、受託会社はスタッフの集客も見据えたロケーションにBPOセンターを構えていることが多いため、人材難なエリアと比較すると、スタッフを集めやすい傾向があります。また、すでにBPOセンターで運用している管理者やスタッフを転用することができる場合、新規で体制を構築する場合と比較して、早期に運用開始に繋げることが可能です。自社社員の退職に起因する委託化など、短納期で立ち上げが必要となるケースでは、オフサイト運用の方が適している場合があります。
災害対策
業務を分散することによるBCP対策
:委託元拠点と、あえて地理的に離れたBPOセンターでオフサイト運用をすることにより、業務自体を分散することができます。これにより、災害やトラブルなどの際の業務継続性を維持する体制を構築することが可能です。
まとめ
オンサイト(常駐型)運用とオフサイト運用は、それぞれ異なる特徴とメリットを持っています。そのため、自社のニーズや業務の性質に応じて、最適な形態を選択することが重要です。とくに、オフサイト運用をうまく活用することができれば、業務効率化とコスト削減を実現し、企業の競争力を高めることも可能となります。物理的なスペースの確保が難しい場合や、早期に委託を開始したい場合には、オフサイトBPOが有効な選択肢となるでしょう。
「今の派遣スタッフごとBPOセンターに移管して欲しい」
そんな場合は、リクルートスタッフィングのBPOセンターを活用!
リクルートスタッフィングのBPOセンター
リクルートスタッフィングのBPOは、オンサイト(常駐型)・オフサイトの両方に対応しています。オフサイト運用に特化した「BPOセンター」としては、都心および都内近郊に加え、地方も含めてセンターがあります。
全体コストを抑制したい場合やBCPを念頭に置く体制構築の場合は、地方のBPOセンターの活用をおすすめします。逆に、都内で派遣スタッフを活用して行っている業務をBPOに移行したい場合には、そのスタッフごと都内のBPOセンターに移管するなど、用途に応じてセンターを使い分けることも可能です。また、同一部署の業務に関しても、業務工程によってオンサイト運用とオフサイト運用に分けて体制を構築するなど、柔軟に体制設計することもできます。
リクルートスタッフィングのBPOセンターの特徴
1席から数10席単位まで対応可能
業務量に応じて、ミニマム1席から運用可能。希望の規模に応じて体制を構築します。
品質管理・定量レポートも対応
普段、業務内容が見えない環境だからこそ、委託企業様へのレポーティングおよび品質向上施策を強化しています。
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1.「2名の社員退職に伴い、急ぎでBPO化したい」
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→1.5か月で運用開始
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稼働中の派遣スタッフごとBPOセンターに移管し、場所とスタッフを確保
→都心で就業中のスタッフを都心のBPOセンターへ移管しながら、運用体制を構築。
スペース問題が解消すると共に、派遣スタッフにも継続就業していただくことで、プロジェクトも安定運用
3.「全体コストを削減しながら委託化していきたい(東京の企業)」
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