派遣スタッフのもやもや。派遣会社によく寄せられる相談事項

2023.04.28

派遣スタッフのもやもや。派遣会社によく寄せられる相談事項

ちょっとした言動やよかれと思っておこなった気遣いが、派遣スタッフの違和感や不快感につながることがあります。特に、就業開始間もなく、まだリレーションが強く築けていない職場環境では、指揮命令者や現場管理者の言動だけでなく、派遣という仕組みへの理解が浅い社員の言動から生まれる「もやもや」が多いことにも注意が必要です。小さなもやもやでも、積み重なれば「働きにくいな」「再契約はやめておこう」と就業意欲や継続率の低下につながってしまいます。今回は、捉え方や状況によっては派遣スタッフにもやもやを感じさせる可能性がある事例をご紹介します。

派遣スタッフのもやもや1:社員と区別するような扱い

派遣スタッフが不快に感じる場面で一番多いのは、職場であからさまに社員と区別する扱いを受けることです。悪意はなくても、派遣スタッフからすると差別的にとられることがあります。社員と派遣スタッフは雇用形態が異なるものの、社員と派遣スタッフを区別するような発言や扱いは、派遣スタッフに居心地の悪さを感じさせてしまいます。

<もやもやさせる言動例>
・名前で呼ばず、「派遣スタッフさん」「派遣の方」などと呼ぶ
・社員に対する賞与などの話題を派遣スタッフのいる場でおこなう
・派遣スタッフが参加していない社員のイベントについて業務中や食事中に盛り上がる
・「派遣スタッフは○○しなくていいです」と区別する
  (1on1ミーティングや会議、総会への参加など)

マネジメントポイント

派遣スタッフに該当しないことがあれば、派遣スタッフがいない場所で話す、または該当しない理由を説明して伝えるなどのちょっとした気遣いによって疎外感が弱まります。たとえば、「派遣スタッフは、この会議には参加しなくていいです」ではなく、「この会議は○○さんの業務には影響がない会議なので、参加いただかなくて大丈夫です」といった伝え方をするとよいでしょう。

派遣スタッフのもやもや2:飲み会やランチなどへの参加強要

職場での適度な距離感を求め派遣を希望する人もいます。また、プライベートとの両立を図るために派遣という働き方を選んでいる人も多くいます。業務外のイベントに、参加して当然のように誘ってしまうと、参加を強要されているように感じてしまうので注意しましょう。

<もやもやさせる言動例>
・飲み会や業務外イベントの予定を前置きなくスケジューラーで飛ばす
・「○○さんは飲み会要員だから」と必須業務のように誘う
・飲み会で披露する出し物の練習参加を要請する

マネジメントポイント

もちろん、業務外のイベントに積極的に参加したいと望んでいる派遣スタッフもいます。たとえ参加の意思がなくても、まったく声をかけなければ疎外感を与えてしまいます。業務外イベントに関しては、任意であるか、参加しなくても問題ないかなども説明したうえで、案内をするとよいでしょう。

派遣スタッフのもやもや3:契約終了をにおわせる発言

派遣スタッフは派遣会社と雇用契約を結んでおり、派遣契約に関する話は、派遣スタッフと派遣会社の間でおこなうものです。契約の話に直接触れなかったとしても、契約終了を感じさせる発言は、遠まわしで一方的な契約終了宣告なのかと、派遣スタッフに不安や不快感を与えます。また、上司や責任者として、社員同様、派遣スタッフのキャリアプランについても一緒に考えてあげたいという方も多いでしょう。しかし、話し方によっては、「契約終了を促されているのだろうか」「現状のスキルでは不十分なのだろうか」と派遣スタッフを不安にさせたり、圧迫を感じさせたりしてしまいます。

<もやもやさせる言動例>
・部署の業績や予算の話をする
・派遣契約終了後の予定について聞く

マネジメントポイント

契約期間の変更については、派遣会社に理由を説明し、派遣会社から派遣スタッフに説明してもらうようにしましょう。単なる情報共有を目的とした予算や業績についての話も、派遣スタッフの不安を煽る要因となるため、あえて共有する必要はないでしょう。また、キャリアプランを聞くことで、派遣見込み期間について確認したい場合は、派遣会社に相談しましょう。

まとめ

「派遣先企業に直接言うまでもないことだけど気になる」「悪気はないんだろうな。私が気にしすぎなのだろうか」と、もやもやした気持ちを抱えたまま就業しているスタッフは多くいます。もやもやをフォローするのは派遣会社の役割でもありますが、派遣スタッフが実際に就業している派遣先で解消されるのが一番よいでしょう。現場管理者だけでなく、派遣スタッフに日々接する社員全員が理解をしておくことで、もやもやを防ぐことができます。

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