時短・日短勤務で派遣依頼したらどうなる?よくある懸念事項と活用事例

2022.06.16

時短・日短勤務で派遣依頼したらどうなる?よくある懸念事項と活用事例

フルタイム勤務のオーダーを受けても、適する派遣スタッフをすぐご紹介できないときがあります。その際、「時短・日短勤務も可」と条件を広げる提案をさせていただきますが、現実的には、コストやマネジメントなど、受け入れにあたって多くの懸念や不安があるかと思います。そこで今回は、時短・日短勤務で派遣依頼する際によく受ける懸念事項と活用事例をご紹介します。

時短・日短勤務の派遣に対する懸念①業務内容

派遣先企業


フルタイム勤務を時短・日短勤務にしたら、同じ業務内容を依頼することはできないですよね?

時短・日短勤務の時間や派遣スタッフのスキルによりますが、確かにすべての業務内容をそのまま引き継ぐのは難しいかもしれません。たとえば、このタイミングで派遣スタッフに依頼したい業務と社員でまかなえる業務を切り分けてはいかがでしょうか?

派遣会社

派遣先企業


なるほど。確かに派遣に依頼しなくてもよい業務もありますね。

専門的な領域を派遣に依頼したいならコア業務のみ残し、逆にノンコア業務を派遣に依頼したいならコア業務を社内でまきとるという方法があります。

派遣会社

派遣先企業


できれば、派遣スタッフにはコア業務をお任せしたいのですが、フルタイム勤務で見つからなかったような経験者が時短・日短勤務で見つかるでしょうか?

経験豊富な方でスキルを活かして効率的に働きたいと考えている方は多くいます。フルタイム勤務は難しいけれど、時短・日短勤務なら就業できるという潜在層です。まずは、経験のある人を時短・日短勤務で探してみてはいかがでしょうか?

派遣会社

時短・日短勤務の活用事例①

フルタイム勤務で貿易事務の派遣スタッフを依頼していたA社。後任は日短勤務希望の実務経験のある方になりました。前任に依頼していた受発注~貿易書類作成やフォワーダー業務はそのまま遂行してもらい、部署の電話対応などは社員で補うことにしました。

<前任>フルタイム(週5日)勤務
依頼業務
・受発注業務
・貿易書類作成
・フォワーダー業務、連絡・調整
・各種伝票処理
・電話対応
・部門月次実績とりまとめ
・営業サポート業務

<後任>日短(週3日)勤務
依頼業務
・受発注業務
・貿易書類作成
・フォワーダー業務、連絡・調整
・各種伝票処理

時短・日短勤務の派遣に対する懸念②業務量・コスト

派遣先企業


できれば、派遣スタッフに依頼したい業務量や業務内容は変えたくないのですが…

時短・日短勤務の方を2名受け入れてはいかがでしょうか?

派遣会社

派遣先企業


なるほど。1名で依頼していた業務を2名にしたらコストがあがりそうですね。

派遣料金は時間給なので、トータル時間をかえずに2名に振り分ければコストは変わりません。また、2名のうち1名を業務経験の豊富な方にするなど、組み合わせ方を工夫するとよいと思います。たとえば経理事務の場合、経理経験が必要なコア業務と事務経験があれば処理できる定型業務にわけ、経理経験が豊富な人と未経験者の組み合わせでそれぞれ担当してもらうという方法があります。

派遣会社

派遣先企業


経験豊富な人、ということで求めるスキルの難易度を上げると、派遣料金の単価も上がりますよね?

はい。ただし短い勤務時間や少ない日数で依頼すれば組み合わせ方でトータルコストは変わらないでしょう。

派遣会社

時短・日短勤務の活用事例②

フルタイム勤務で経理事務の派遣スタッフを募集していたB社。経理経験豊富な人と、事務経験のある方の2名でフルタイム時間を充足することができました。トータルコストは変わらず、2名活躍されています。

<前任>
フルタイム(週5日)勤務
派遣料金:2500円/時間
1ヶ月月の派遣料金
2500円×8時間×20日=400000円

<後任①>経理のコア業務を依頼
日短(週3日)勤務
派遣料金:2700円
1ヶ月の派遣料金
2700円×8時間×12日=259200円

<後任②>事務業務を依頼(扶養枠希望の方)
日短(週2日)勤務
派遣料金:2200円
1ヶ月の派遣料金
2200円×8時間×8日=140800円

①②の1ヶ月の派遣料金の合計
259200円+140800円=400000円

時短・日短勤務の派遣に対する懸念③複数名にした際の教育・マネジメント

派遣先企業


フルタイム勤務1名で依頼していた業務を、時短・日短勤務で複数名に振り分けた際、マネジメントが大変そうです。特に業務を覚えてもらうまでの研修に時間がかかってしまうのではないでしょうか。

確かに、1名ずつ教えると時間が余分にかかってしまいますよね。しかし工夫次第で負担を軽減することは可能です。たとえば、はじめのうちは出勤時間を揃えてもらい同時に研修を行う方法があります。

派遣会社

派遣先企業


なるほど。

2名同時に研修を行うことが難しければ、就業開始時期をずらすという方法もあります。

派遣会社

派遣先企業


1名ずつ業務に慣れてもらうということですね

はい、時間はかかってしまいますが、1名でどこまで業務を担当できるか確認したのちに、もう1名のスタッフを派遣できるので、派遣会社も人選に余裕をもつことができます。

派遣会社

時短・日短勤務の活用事例③

フルタイム勤務で給与計算事務の派遣スタッフを活用していたC社。フルタイム勤務可能で適した後任が見つからず、給与計算経験豊富な方と事務経験のある2名を時短で受け入れることにしました。

研修・立ち上がりフォローは一人ずつ行いたかったため、経験豊富な方に即戦力として先に勤務を開始してもらい、慣れたころにもう1名が就業開始しました。

先に就業開始したスタッフのスキルや質を確認してから、後任を依頼できるため、業務の被りもなく1名で行っていた業務をスムーズに2名に振り分けることができました。

時短・日短勤務の派遣に対する懸念④就業意欲

派遣先企業


時短・日短勤務を希望される方ってどのような人なのでしょうか?あまり仕事に対して意欲が強くないイメージがあるのですが。

時短・日短勤務を希望する理由はさまざまです。自ら希望して選択する方もいますし、フルタイムで働きたくてもそれができない状況の方もいます。

派遣会社

派遣先企業


子育て中の方が多いイメージです。お子さまの発熱などで急に休まれたりするケースも多いのではないでしょうか?

確かに小さなお子さまがいて、送り迎えのために時短を希望される方は多いですね。また、お子さまの体調不良などで急に休まれるケースがあるのも事実です。そのためにも、複数名いると安心ですよね。

派遣会社

派遣先企業


なるほど

子育てや介護以外の理由で時短・日短勤務を選ばれる方もいます。例えば、「フリーランスとしても仕事をしているけれど、安定収入として時間契約の仕事もしておきたい」という方などです。複数の仕事をしていたり、時間制限があるなかで働いていたりする人は時間管理が上手な傾向もありますよ。

派遣会社

時短・日短勤務の活用事例④

派遣で時短・日短勤務を希望する方にはこんな方がいます。

時短勤務/営業事務職
子育てをしながら時短勤務で就業する派遣スタッフのEさん。出産前から正社員として勤めていた会社の時短勤務制度を利用して復職しましたが、周囲に時短勤務の社員が少ないこともあり、やりにくさを感じて一度退職しました。はじめから時短勤務の条件で就業した派遣先では、周囲の理解を得ながらこれまでのスキルを活かして働いています。子育てがひと段落したら正社員としてフルタイム勤務に戻りたいと考えており、派遣という働き方でキャリアを継続するのと同時に、転職時のキャリアアップにもつなげたいという狙いもあります。

日短勤務/英文事務職
通訳・翻訳として独立したFさん。フリーランスの仕事は月によって収入のアップダウンが激しく、固定された時間給が支払われる派遣を安定収入として週3日勤務で開始。個人事業主として業務委託で請け負う仕事は勤務時間の縛りがないため、空いた時間を効率的に利用して兼業しています。業務委託の仕事は一人での作業が基本なため、派遣先企業でさまざまな人とコミュニケーションをとりながらチームの一員として働けることは精神的にもよい影響があり、バランスをとりながら働けているそうです。

時短・日短勤務/エンジニア職
都内の企業で正社員として働いていたGさん。40代になり、介護や家業との両立のため退職し、10 :00~16:00、週3日の時短・日短勤務、フルリモートで派遣就業を開始。正社員時代は残業が当たり前の働き方をしていたそうですが、現在は地元にUターンし、家族を優先しながら効率的に働くことができています。

 

まとめ

勤務時間や日数の条件を緩和すれば、派遣できる人材の幅が広がります。受け入れ側としては、とくにマネジメント面での不安が大きいかと思いますが、働ける時間に制限があるからこそ、効率的に生産性を上げて業務をこなす工夫をする派遣スタッフも多くいます。フルタイム勤務にこだわらず、多様な働き方の受け入れとして一度時短・日短勤務を検討されてみてはいかがでしょうか。

派遣のご依頼はこちら お問い合わせはこちら