派遣とパート・アルバイトの違い|切り換えの事例も紹介

2023.06.07

派遣とパート・アルバイトの違い|切り換えの事例も紹介

派遣スタッフ及びパート・アルバイトは、臨時的な労働力が必要な場合に有効ですが、派遣会社に雇用されるスタッフと企業が直接雇用する労働者である点に違いがあります。事例も紹介しますので、それぞれのメリット・デメリットを把握したうえで、人材活用にお役立てください。

派遣とパート・アルバイトの違い

派遣とパート・アルバイトの違いは、雇用形態と労働条件にあります。以下にそれぞれの特徴と雇用する側の立場におけるメリットとデメリットを解説します。

派遣

派遣とは、派遣会社に雇われた労働者が、他の企業に一時的に派遣される人材活用の形態です。

派遣のメリット

派遣先企業にも派遣スタッフの管理責任はありますが、派遣会社にスタッフの派遣を依頼する場合、派遣会社が採用手続きや給与支払い、労働条件などの人事管理業務を担当するため、人材管理の負担が軽減されます。さらに、就業中は派遣会社も一緒に派遣スタッフのフォローアップをおこなうため、立ち上がり支援などよる安定就業を期待できます。契約に関することなど直接話しにくいことも派遣会社をとおして伝えられるためマネジメント負担も軽減されるでしょう。また、派遣会社は、派遣先企業のニーズに応じて適切なスキルや専門知識を持った労働者を派遣することができます。

派遣のデメリット

派遣先企業は毎月のコストとして、派遣会社に派遣料金を支払う必要があります。派遣の需要が続く場合は、長期的に見れば直接雇用よりもコストが高くなる場合もあります。また、有期派遣の場合は原則3年と期間が定められているため、長期間にわたるポジションの場合は人の入れ替わりも考慮する必要があります。さらに、派遣先企業による面接行為や特定行為は禁じられていますので、「複数の候補者のなかから選びたい」という場合には向いていません。

パート・アルバイト

パート・アルバイトとは、一定の労働時間や期間で直接雇われる労働者のことを指します。

パート・アルバイトのメリット

派遣と比較したパート・アルバイトのメリットは、派遣会社に支払うランニングコストがかからない点です。また、派遣の場合は、1人の依頼につき派遣会社から派遣される人材は1人ですが、パート・アルバイトは複数の応募者の中から人選することが可能です。

パート・アルバイトのデメリット

募集から選考までを自社でおこなうため、パート・アルバイトは採用に手間とコストがかかります。また、採用後の管理も自社でおこなう必要があります。

派遣がよい?パートがよい?事例紹介

【事例1】短時間勤務パート9名をフルタイム勤務派遣3名に

A社では【週3日・4時間(10~14時)/日】の倉庫内軽作業を9名のパートに依頼していました。長期就業を望んでいましたが、10~14時という、子育てと両立しやすい時間帯であったため、短期間で「子育ても落ち着いたのでフルタイム勤務の仕事を探します」という理由での離職が頻繁に発生。その都度、募集をかけたり新人に業務説明をしたりと社員の負担が大きくなっていました。

そこで、【週5日・7時間/日】のフルタイム勤務の派遣スタッフを3名依頼。離職による後任人選などの採用プロセスを派遣会社に任せることで、採用にかかる工数とコスト削減につながりました。また、直接雇用では管理が必要だった給与支払いなども派遣会社が対応。派遣会社に支払うランニングコストが発生したものの、採用コストが減った分、全体としてのコストは変わらず、社員の負荷軽減につながりました。

【事例2】拠点30ヶ所での派遣依頼を、全国一括パート採用に

B社では現場事務の仕事を派遣スタッフに依頼していました。全国30ヶ所で長期的に必要とされるポストですが、派遣管理は各拠点に任されており、派遣スタッフが入れ替わるたびに現場に負担がかかっていました。

そこで、全国の拠点をまとめて人事が一括管理することに。各拠点には採用ノウハウがないため派遣依頼をしていましたが、直接雇用のパートに切り替えを実施。全国の募集をまとめておこなうことで、募集などにかかる1名あたりの採用コストを削減。現場の負担も減り、安定就業につながりました。

【事例3】紹介予定派遣を利用し、派遣から直接雇用(パート)に

C社では、時短・日短勤務での秘書職を望んでいました。自社にマッチする人材であれば長期で働いてほしいという希望がありましたが、専門的な知識や経験が必要とされる職種のため自社で探すことが難しく、直接雇用への切り替えを前提として紹介予定派遣の依頼をしました。結果的に、紹介されたスタッフは派遣期間を経て、双方の合意の元、直接雇用となりました。C社のように、「採用負担を軽減しながら、長期就業可能な専門人材を直接雇用したい」というニーズがある場合は、紹介予定派遣という手段も活用できます。

まとめ

派遣とパート・アルバイトは、それぞれメリット・デメリットがありますので、企業のニーズや状況に応じて使い分けることが大切です。また、どちらも「一時的な」労働力を前提とした人材活用であることを念頭に置いて選択しましょう。

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