初回契約時、こんな理由で辞めました/続けました

2022.08.25

初回契約時、こんな理由で辞めました/続けました

派遣の初回契約終了時は派遣スタッフの意向で契約更新をせず終了となるケースが多いタイミングです。「続けられそう」「続けるのは難しそう」の別れ道になるポイントはどこにあるのか、事例を用いながらご紹介します。

不安が解消された/されなかった

続けられた

着実に業務を習得できている実感があり、他の人からも「頑張ってるね」と声をかけてもらえて嬉しかったから続けました

派遣スタッフAさんは営業事務で初回2ヶ月の派遣契約を開始。営業事務としての経験は積んでいたものの、1ヶ月間は引継ぎを受けながら、新しい会社のルールを覚えることに。引継ぎ期間の後半には自分が主体で進めることもでき、手ごたえを感じました。前任スタッフにも「任せられそうで安心」と言われ、指揮命令者からも「覚えることは多いけど、着実に進めてくれているようで、頑張っていただいていることを感じています。これからもよろしくお願いします。」と言葉をかけてもらうまでに。結果、Aさんはこの仕事は長く続けられそうと思い、継続することにしました。

辞めた


就業開始後の業務量が適切か不安でした。相談したものの、曖昧だったため契約終了しました

派遣スタッフBさんは経理事務で初回2ヶ月の派遣契約を開始。前任からの1ヶ月の引継ぎ期間をとおして業務を理解することはできました。しかし、今の業務が自分の仕事のすべてなのか、新人だから少な目にしてもらっているのかなどの全貌が見えない状況に不安を感じていました。前任スタッフに相談しましたが、「自分のときとは違うかもしれないのでわからない」、指揮命令者からも「渡した仕事をこなしてくれたら問題ないよ」との回答。結局、今の自分のペースが適切なのか、時期的に業務量が少ないか/多いのかなどの判断材料が少なく、「都度の指示に従えばよい」という曖昧さに不安を感じ初回のみで契約終了に至りました。

「続ける?or辞める?」枝分かれPOINT

「現在の進め方やスピードで問題はないか」「今後要求や難易度が上がるのか」、派遣スタッフが業務に慣れてきたころに伝えてあげると不安がなくなります。誤解や不明点は早めに明確にしておいたほうがよいでしょう。派遣会社もフォローに入るため、直接伝えにくいことは派遣会社の担当者に共有しましょう。

勤務時間や残業が想定どおりだった/異なっていた

続けられた

事前に聞いていたどおりの残業時間・発生頻度だったため継続しました

派遣スタッフCさんは、営業事務での就業を開始。職場見学時に、残業は月10~20時間程度ということに加え、月末月初は立て込むことがあるので退社が20時ぐらいになる日もあると聞いていました。実際に業務開始してみると、想定していたとおりの就業時間だったため問題ないと考え、継続に。

辞めた


事前に聞いていなかった朝残業を就業開始後に知り、家庭とのバランスがとれず契約終了しました

派遣スタッフDさんは、営業事務での就業を開始。職場見学時に、残業は月10~20時間程度ということは伝えられていましたが、その時間には朝15~30分程度早出をして仕事を進めるということが含まれていました。Dさんには保育園に預けている子どもがおり、夕方はお迎えの延長を事前に頼めば対応できましたが、朝は対応ができず、続けるのが困難となり契約終了に至りました。

「続ける?or辞める?」枝分かれPOINT

社内では当たり前となっていることが、外から入ってきた人にとっては当たり前でないことが多くあります。特に就業時間に関しては、時間的には10分程度のものであったとしても、その会社独自の 運用は契約終了の元となりやすいです。社内における暗黙知がないか、特に早出(勤務開始〇分前には着席しているなども含む)・残業・休日出勤・有給休暇のとり方などに独自のものがないか、派遣会社とも情報共有しながら事前にチェックしておきましょう。

仕事の進め方があう/あわない

続けられた

業務について具体的な指示があり、その指示に正確に従うやり方が自分にはあっていたため継続しました

派遣スタッフEさんは経費処理や日報作成などのOA事務として就業を開始。過去に就業した会社は、「具体的な上司の指示に正確に従い報告を行う」といったスタイルが多くそのような働き方が身についていました。新たに就業開始した会社でも指揮命令者が具体的な指示を出してくれ、一つずつ業務確認も行ってくれます。1ヶ月経過したときには、今後の業務遂行の見通しが立ち、 求められるスキルについても具体的に指示があったことで、安心して継続ができました。

辞めた


ゴールと納期だけ渡され 、やり方は自分で考えるというスタンスが、想定以上に難しかったため辞めました

部門アシスタントとして就業開始した派遣スタッフFさん。忙しい職場なので自分で考えながら進めるスタンスだということは職場見学でも聞いていました。しかし、いざ業務を開始すると、「この仕事をいつまでに仕上げておいて」という指示のみで、元データがどこにあるのか、過去どのようにしていたのかといった共有もありませんでした。指揮命令者からは、「不明点があればいつでも声をかけて」と言われたものの、ものすごく忙しそうで、タイミングを見計らって聞くこともストレスに。自分にはこのスタンスはあわないと判断し、契約終了に至りました。

続けられた


信頼して業務を任せてくれるスタンスに前向きになれたため続けました

派遣スタッフGさんはOA事務として、主に上司から依頼されるレポート作成や定期の日報作成の仕事に従事しています。就業当初は引継ぎもあり、前任から丁寧に指示を受け、自身の業務も細かく見てもらいました。業務に慣れてきたところで「当社のルールも身についたと思います。これからは納期と依頼内容だけメールで送るので、自分で調整して進めてもらえますか?」と指揮命令者から提案を受けました。ある程度最初に細かなフォローがあったので、ここからは自分で調べながらでもできると感じたこと、成果物をみての提案ということに前向きな気持ちになれ、継続をすることに決めました。

辞めた


指示を都度受けないと動けず、自分で時間調整できない進め方が合わず辞めました

給与社保の業務に従事することになった派遣スタッフHさん。経験もあり、引継ぎ時には仕事内容も掌握できました。しかし、気になったのはすべての業務について上司の承認を取ってから進めるというスタイルでした。上司は他のメンバーの承認も行うため、待ち時間が発生。前の職場では、最終承認以外はすべて自身で進めてきたHさんとしては、会社のやり方として問題はないが、自分には合わないと判断し、契約終了となりました。

「続ける?or辞める?」枝分かれPOINT

仕事のスタンスのあう/あわないも契約終了の原因となります。職場見学である程度説明していても、イメージと実態のギャップが想定以上の負担になることもあります。事前に派遣会社に働くスタンスなども説明し、似たような環境や経験のある人でのマッチングを依頼しておくことや、就業開始直後は派遣スタッフのフォロー時間を定時で確保し不安を解消するなど、早めの軌道修正かけることが大切です。

まとめ

派遣は一時的・臨時的な人材活用であるものの、初回契約のみで終了となった場合 、新たな引継ぎや教育に時間がかかります。派遣スタッフが「ここなら続けられそう」と思ってもらえるよう、よくある契約終了理由を把握し丁寧な受け入れ準備やフォローを心がけましょう。

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